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迷走話 足りないキャラクター

「色気担当の美女が足りないと思うわ」


「それならパワータイプのマッチョとかも足りないだろ」


ある日の昼時、私とヤマトはうちのメンバーがもし勇者一行だったらという大変くだらない話を繰り広げていた。

ルッカとヴァルドは何を話してるんだこいつらという目で黙って聞いている。


「口調が独特な竜族の金髪美少女がヒロインで、森の金髪イケメンが勇者で実は王族とか」


「俺らは?」


「ちょっと個性が足りないよねぇ……」


美女でも美青年でもなく普通タイプ、面白さにもやや欠ける。


「ヤマトが細マッチョになって上の服は着ないかベストだけとかなら親友キャラとしては成り立つかも」


「わかるけど服は着たいな」


そうだね。みんな服は着たいと思う。


「セクシーなお姉さんとヒロインが勇者取り合って欲しいね」


「その時のミオリのポジションは何なの」


「参戦しない片想いキャラ?」


「勇者モテ過ぎだな……」


「金髪イケメン王子で勇者ってもう魔王以外は敵なしだよね。女キャラには漏れなく『勇者が好き』って説明が最後に付く感じ」


「全員に付いてたら笑うわ。ちょっと盛り過ぎだろ。王子は要らないんじゃないか?」


「ベタてんこ盛りくらいでいいと思う。わかりやすいのが一番じゃない?」


「ベタ過ぎると萎える気がするけどなぁ」


「うーん、まぁ私達が思い付く程度の設定じゃ数多ある話の中に埋もれてしまうだろうね」


「盛り上がってるとこ悪いけど、ちょっといい?」


私とヤマトの話にルッカがストップを掛けた。


「会話が難解過ぎて付いていけないんだけど……」


困った顔をしているルッカに笑みを返す。


「凄いくだらない事を話してるから理解しなくていいんだよ」


「どういうこと?」


「ヴァルドとルッカが主役の物語があったら他にどんな人が出て来たら面白いかって話してるだけなんだ」


「……そんな話だったの」


「100話近く書いて主なキャラ4人しかいないって問題あるよねって」


「そんな話だっけ?」


「圧倒的にキャラが少ないなって話をしてたんだよ」


「そうなんだ……」


ルッカが諦めた表情をした。


「やっぱり脳筋マッチョか美女かなぁ」


「獣な見た目の獣人とかどうだ?あとはガチクール系騎士とか」


「それもいいかもねぇ」


私とヤマトの掛け合い話は続く。


「今日の2人の話はよくわからんな」


「たぶん迷走してるんだよ……」


魅力的なキャラとは一体……音楽もデザインも物語も、既に出尽くしていると言われている時代、キャラクターで勝負しなければならないのに4人のうち2人が普通とは……弱い!弱過ぎる!


そんなことを考える平和な1日でした。



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