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小話 旅立ち前の夫婦

ヴァルドと旅を始めるに当たって、ミオリとちゃんと話し合う必要がある問題があった。


夫婦の触れ合いの件だ。


前回の日数限定の旅と違って今回は長期になるので、ちゃんとどうしていくか決めないと。

また男女別でずっと部屋を分けられると旅を続けられる自信が無い。


「というわけで、夫婦は同じ部屋がいいと思う」


「……時々同じ部屋にするとかは?」


「夫婦が同じ部屋で何か問題あるの?」


ヴァルドとヤマトは1人部屋にすればいいと思うし。


「せっかくヴァルドとの旅なんだしなぁと思って……」


言いながらミオリが目を逸らした。

これは何か隠してる気持ちがあるな。


「そんなに俺と同じ部屋はイヤ?」


ミオリの本心を聞く為にわざと悲しげな顔をしてみる。


「いや、ちがっ……!」


案の定焦ったようにミオリが否定する。

もう一押しかな。


「……じゃあなんで?」


「だって……」


理由を言おうとするミオリの顔がどんどん赤くなり、両手で顔を覆う。


「うぅ……いつも家だとその……間隔開けないから、そのうち飽きられる気がして……。部屋分けて間隔を開ける方が長く好きでいて貰えるかと思って……」


言われた言葉に驚いて理解するのに少し時間がかかった。

飽きられるって……俺がミオリに触れることに飽きるってこと?


「……ミオリは俺に飽きるの?」


それなら大問題だから何か対策を打たないとだけど。


「えっそんなわけないけど」


驚いたようにミオリが赤い顔を上げて俺を見る。


「俺もそんなわけないんだけど。毎日触りたいし、好きだって伝えてるつもりだったけど……足りなかったかな。それならもっと触れ合う必要があるよね」


とりあえず今日は話し合いはここまでにして愛情を伝えることにしようか。


「えっ!?ちがっ……足りてる!触れ合いは足りてるよ!」


席を立った俺に焦ったようにミオリが言う。


「飽きるとかそういう発想が出ることがもう疑われてるみたいだから、ミオリが安心出来るくらい伝えることにする」


「伝わってます!ごめんなさい!今は話し合いが先かと思う!」


「伝わってないから今みたいな話になったんでしょ」


「や、だってほぼ毎日あったら飽きるんじゃないかって思ってもおかしくはないよね!?」


「俺を信じてたら思わないよ」


俺を押し止めようとするミオリを横向きに抱き上げた。


「ちょっ!重い!絶対重いから降ろして!」


「重くないよ。レックでも持ち上げるのに俺が重いわけないでしょ」


「嘘だ!明日腕が上がらなくなるよ!それに恥ずかしいから降ろして!」


「イヤだ。このまま寝室行こうね」


顔を寄せて微笑むとミオリの顔が更に赤くなった。可愛い。


「……階段で後悔するよ!」


「大丈夫だから安心して」


余裕の足取りで階段を上がると抱えられているミオリの方が怖かったらしく騒いでいた。


「俺がミオリに飽きたりしないってわかって貰えるように頑張るよ」


「そういう風に頑張って欲しかったわけじゃなくて……!」




頑張った結果、旅の間はやっぱり部屋を分けると言われた……納得出来ない……。

交渉して数日に一度は同室にして貰おうと思っている。


ブクマが60越えまして大変嬉しく思っております……なろうの中では下層なのは知っておりますが嬉しい( ;∀;)

しかしブクマ有り無しに関わらず、読んで頂けていることに感謝しております!

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