表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モブ顔女子高生、異世界で何とか生きていく  作者: ソメイヨシコ
三章 新婚、後輩、ドラゴン
67/160

小話 夕方訓練 三者三様

夕暮れの空の下、2人の人物が得物を持って対峙している。

片方はとても小柄で、片方は中肉中背より少し背が高い。

先に動いたのは小柄な方だった。

俊敏な動きで一気に相手へ距離を詰め、2度3度と得物がぶつかり合うと片方の持つ得物が宙を舞った。


「ヤマト弱ぇー!」


レックが勝利の宣言……いや小馬鹿にした声を上げた。


「まじかよっ!」


敗者となったヤマトが悔しさを滲ませている。

わかるよ……明らかな年下に負かされる情け無さ。

ちなみにさっきはニナにも負けていた。

現在ニナは7歳、レックは8歳だ。


「ヤマトは始めたとこだからあんま調子乗るなよ」


ルッカがレックに注意する。


「ミオリもう1回やろ!」


ニナが可愛い笑顔で誘ってくれる。

いいよ、お姉ちゃんと訓練しようねー。

私はこの3年でレックやニナとは渡り合えるようになった。自慢出来る成果ではないけど。

まだまだルッカは遠い。

しかもルッカは背が私よりだいぶ大きくなったので強さの差は広がるばかりだ。


「なぁこいつらめっちゃ速いんだけど力もやたら強くない?」


ヤマトが息を切らせながら言う。


「うん、森の人って基本筋肉も人族より強いから。レックちょっと見せてあげて」


レックが私に近付くと腰のあたりを持って軽々と持ち上げた。

ヤマトがその様子をぽかんと見ている。


「ね。見た目のままのイメージでやると痛い目見るよ」


下ろして貰いながら言う。私が負けていた頃は4歳と5歳だったのだからヤマトの方が精神的にダメージは少ないはず……いや男子だからやっぱダメージあるか。


「私は街行けるようになるまでに1年半くらい掛かったけどヤマトは魔法もあるしもっと早く行けると思うよ」


「そっか……道のりは長いな……」


「そうだね。一緒に頑張ろうね」


「……おう」


素直だね。受験勉強頑張ってたらしいし真面目で努力家なんだろうな。

そのうち追い抜かれる気がするけど先輩として負けたくないから私も頑張ろう。


「レック達にももちろん勝ちたいけどミオリにはもっと勝ちたいわ俺」


「何でよ。先輩だよ私」


「……何でもだよ」


まぁ森の人じゃないし勝てる相手って思ってるんだろな。

間違えてないけど当分は負けてやらんよ!



◇◇



チビ達にもミオリにも負けた……レベル1が辛い。


ルッカさんとはやるまでもないらしい。指導だけして貰っている。

平日の夕方はミオリ達の訓練に入れて貰える。

退院したらもう毎日は会えなくなると思ってたからそれは少し嬉しい。

……見てるだけなんだから睨まないで下さい。

自覚してしまった気持ちはどうにも出来なくて、昇華するまで付き合って行くしかないし。


魔法もオリヴァーさんに教えて貰ってるので早くレベルを上げたいと思う。

街にも行ってみたいし、何より負けっぱなしはかっこ悪いから。

筋トレも頑張らないとな。

俺運動はあんま得意じゃなかったんだけどな。

ミオリより強くなりたい。頑張ろう。



◇◇


夕方訓練にヤマトが加わることになった。

それは別にいい。

けどこの前の退院祝いからヤマトの様子が少し変わった。

絶対こいつミオリのこと好きじゃないか……。

入院時からミオリが甲斐甲斐しく世話してたから心配はしてたんだけど予想した通りだった。

ミオリは今もヤマトに誰かしら紹介しようとしてる。

うん、完全なる片想いなのはわかってるけど内心はちょっと複雑だ。

狭量かなぁこれ……いや普通はイヤだと思う。


同郷の2人は共通の話題が多く話がよく盛り上がる。

ミオリはヤマトにしか理解出来ないネタとかをよく話すし。

ミオリにとってもヤマトは特別なんだよな。

恋愛じゃないとわかってても凄いイヤだ。

今手合わせなんかしたら叩きのめしてもう一回入院コースにしてしまいそうだ。

レック達に勝てるまではやらないことにする。

帰ったら思い切りミオリ触ろう。夫の特権だ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ