2-5.海のゲテモノ(違います)
マーレの街を歩いていると、何かのタレが焦げたような香ばしい香りがした。
屋台に並んだ物を見つけて嬉しくなる。
「あれ食べたい!」
「やめなさい」
……なんで?
不思議に思って隣に目をやるとルッカが奇妙な物を見る目でそれを見ている。
屋台でおじさんが焼いているのは串に刺したタコの足だった。
ジークが食べたって言ってたのこれじゃないかな。
もしや森で育ったルッカにはゲテモノに見えるのだろうか。
「食べたことあるから大丈夫だよ。美味しいよ」
「……食べたことあるの?」
益々嫌そうな顔になるルッカ。
そんな嫌がる?
よし逆で考えてみるか。
デカい芋虫の丸焼きが売ってたとしよう。
食べたことあるし美味しいから食べようとルッカに言われる。
……うん、無理だわ。
目の前で食べられたら相手にちょっと心の距離が出来てしまうかもしれない。
ルッカに引かれるくらいなら私タコ諦める。
「向こうの世界じゃわりと一般的な食材なんだ。でもルッカと食べられないなら別にいいや。他行こう」
「……そうしてくれると助かる」
森の人はタコ食べない。
みんな覚えたかな?
私は食べたかったよ!
その後ルッカと観光してわかったけど、アワビやサザエも見た目が無理みたい。
エビは川にも生息してたりするけどルッカは食べたことがないらしくやっぱり無理だった。
せっかく海辺にいるのに海鮮が食べられない!辛い!
「海って変な生き物いっぱいいるんだ」
……そうだね。
「魚なら食べられる?」
「魚は平気」
仲良く魚の焼いたやつだけ食べました。
今度海辺に来る時はルッカ置いて来ようと思います。




