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2-1.初めての街


人族の街はいいね、モブ顔がいっぱい。

みんな西洋っぽい顔立ちだから私よりは美人に見える人が多いんだけどね。

人種の違いだから仕方ない。

禿げたお爺さん、豊満なマダム、髭が濃過ぎるおじさん……みんな森の村には居なかった。

というか森の人が異様に綺麗過ぎるんだよ。



異世界生活2度目の夏、ついに私は街へとやって来た。


ラスタナ村から一番近い人族の街、ヴァレース。

でも徒歩で5日かかりました。

4日かけて森を抜け、1日街道を歩いてようやく街に辿り着いた。


ルッカと一緒だったとはいえヒグマの生息地で5日ほどキャンプして来いって言われるくらいの恐怖感だったと思う。


ゴブリンも出た。赤目熊も出た。一角猪も出た。

剣で切り捨て、魔力石で滅殺、ルッカの魔法で串刺しに。

1人だと不安だらけの旅も2人だと安定して戦い進むことが出来たので、旅の滑り出しとしては好調だったと思う。


早速冒険者ギルドに行きたいところだけど、先に宿屋に向かう。



お風呂に入りたいんだよ!

途中の川で洗ったりもしたけどもう限界だ!



「1人部屋を2つお願いします」


「え」


宿屋の受付でおじさんと話す私の腕をルッカが軽く引く。


「……なんで部屋別なの」


「節度って大切だからね。2人部屋よりちょっと高いけど必要経費だよね」


ルッカのことを信用してないわけじゃないよ、と笑顔で返せばルッカが渋い顔をする。


「……お金勿体ないと思うけど」


「仕方ないね」


ごめんね、婿入り前の若い少年に私が変な気起こすといけないから今後も部屋分けようね。


「……森では一緒だったのに」


「野宿とはまた別だよ。しかも見張りにどっちか起きてたじゃない」


親しき仲にも礼儀ありって言うしね。

意味違うかも知れないけど。


黙ったから納得してくれたかな?


「じゃそれでお願いします」


「………」


背中に視線を感じながら部屋の鍵を受け取った。


「お互い疲れてるだろうから、お風呂入って休んでからギルド行こうね」


……睨まないでくれるかな。



ヴァレースは人口が2000人程の街だ。

王都は5万人らしいので、そこまで大きくはない。

日本での感覚だと少ないなって感じるけど、それでも森の村に比べると5倍近い人がいる。

当然その分建物も多いし大通りには馬車や人が行き交う。

レンガ造りの建物が並び、歩道は石畳になっている。


看板もあちこちにある。文字を頑張って覚えたのでちょっと読んでみよう。


く、す、り、 に、く、 さ、か、や

よ、る、の……ルッカに口を塞がれた。

どうやらいかがわしい看板を読んでいたらしい。



通りをルッカが歩くと道行く女性の目を攫う。

森の村で私は浮いていたけど、人族の街だとルッカが浮いている。

意味は全く逆だけど。


そうでしょう、うちの子かっこいいでしょう。

え、連れの女それ?って目線が辛い。


「どうかした?」


「何でもないよ」


顔で笑って心で泣くわ。


空は少しオレンジ色になり始めている。


さ、冒険者ギルドに向かおうか。



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