04.自力で現状を打破しましょう
状況整理、現実逃避を一通り終えて、私はとぼとぼと森を歩いていた。
王子様も魔法使いも、赤ちゃんドラゴンも現れなかった今、すべき事は食べ物と水の確保だ。
ぐぅぅぅ
そもそもスーパーに行こうとしていた私だ。お腹が空いている。
ぐぅぅぅぅぅ
ぴょんぴょん
ぐぅぅぅぅぅぅぅ
ぴょんぴょん
…うさぎがついてくる。
あまりにも後を付けてくるので、このうさぎ、重要なうさぎかと思って近づいたりもしてみたが、なんてことない、近づくと逃げるただのうさぎだった。
ムキー!となって食料にしてやろうとも思ったが、無理だ。野生のうさぎ、はやい。
そんなちょっとつれないうさぎだが、この森歩きの間、一人ではないという安心感をくれる大切な相棒だ。名前は『うさ子』に決定した。
「うさ子は、どこからきたの?」
「プゥプゥ」
森の野兎なのに白い毛のうさ子は、私同様迷子なのか、はたまた、お馴染みのファンタジー要素が入っているのか。
「ねえ、うさ子…?」
どうせプゥプゥだかプスプスしか言わないけれど、誰かに話しかけたくて。
「あなたは魔法のうさぎ?」なんて聞こうかと振り返ると、その姿が忽然と消えていた。
「うさ子ー!」
しゃがんで草の下を探す。いない。
反対側の草の下。いない。
歩いてきた道をずっと見回しても、いない。
「うさ子おぉ」
うぅ、やばい、泣きそうだ。
うさぎがいなくなったくらいで、なんだと思うが、突然見知らぬ場所に一人ぽつんと立たされた私は結構ショックだったんだ。
どうしよう、このまま、人にも会えなくてずっと一人だったり、野生動物に食べられちゃうこともあるかもしれない。
そうだ、オオカミが出るのであれば、私よりうさ子の方が危ないのではないか!
「うさ子しなないでー!」
まだ近くにいるはずだ!うさ子を探すべく、立ち上がった。