EP106(第一部LAST):奪われたチカラと交わる時空
〈視点:宇美矢 晴兎〉
「…書いたな。契約完了だ。」
「…じゃあ教えてくれるんだよね?」
「あぁ。一度死んでからな。」
「「「なっ!?」」」
「どう言うこと!?」
「この契約書に書いたが最後…貴様らは時間を移動できなくさせてもらった。」
「つまり?」
どう言うこと?
「元の時間軸には帰れないって言うことですよマスター!」
「やばいじゃん!って言うか今更だけど何者!?」
「まだ明かす訳には行かない。だがその前にチカラをもらうぞ?」
するといつのまにか僕の間合いに入っておじさん教皇は僕の身体に水晶を当てた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
力が……抜けていく?
「「晴兎!」」「マスター!」「晴兎さん!」
僕は意識を手放したのだった。
◇
「フッ、コレで宇美矢晴兎のチカラはいただいた。このアナザーワールドには用はない。さらばだ。」
するとおじさん教皇は姿を消したのだった。
◇
そんな過去世界のどこかでは時空の狭間と呼ばれる別の時間軸を結ぶ裂け目から1人の少女が出てきた。
その少女はルーアと晴兎の面影があるように見える黒髪のロングヘアーの少女だった。
「……ここが別の時間軸ね。でもこの時空…さっきの過去世界みたいね。……まぁ探索すればわかるか。」
そう言って少女は歩きだしたのだった。




