表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Railroad Tutor  作者: 悠蓉
新米専務車掌編
29/30

トラブル発生中

「お客様にご案内いたします。間もなくエリス駅に到着する時刻ですが、ただ今信号待ちのためエリス駅手前で待機しております。お客様にはご迷惑をおかけいたしますが今しばらくお待ちください」


「えー、ただ今入りました情報によりますと、この先火星駅にて発生したトラブルにより安全確認のため運転が見合わせになっているとのことです。運転再開がされるまで今しばらくお待ちください」


「大変お待たせしました。エリス駅の線路が空きましたので間もなく到着します。降り口はいつもと変わりまして右側、5番ホームです。お乗り換え列車に着きましては駅のご案内をお聞きください。なお、エリス駅の先ではまだ運転が止まっているとのことです。エリス駅発車までしばらくお待ちください」


「大変待たせしました。エリス駅を発車いたします。エリス駅を発車いたしますと、タイタン、火星、月、終点地球の順番に停まっていきます。本日は火星駅のトラブルと特急列車を先に行かせるためエリス駅を1時間20分遅れて発車いたします。お急ぎのところご迷惑をおかけします」



 今日の乗務は急行えとぴりか4号だが、火星駅で車両故障があったらしくて少し手前の駅で止められてしまった。お客さんもたくさん乗っているけれどこうなってしまうとどうしようもない。エリス駅を大幅に遅れて発射したと思えば今度はタイタンに止まったまま信号が赤のまま、発車できなくなった。



「弱ったな。太陽系には入れたのにこれじゃあ遅れは広がるばかりだ」

 一緒に乗務の先輩も困っている。さらに追い打ちをかけるように新たなトラブルでまたしばらくこのままとのことだった。


「復旧してもこの後の火星も月も特急とか貨物で混んでいるから進めないんだろうな。ほら、見ろよ」

 指さされたほうを見ると向かいのホームにはえとぴりか2号が、この列車の2時間前に出たはずの先行が止まっている。


「梅田、ちょっと待ってろ。指令から何かあったら呼んでくれ」

 そう言って先輩は向かいの列車の車掌のところに行って、今度は二人で駅員さんのほうに行き……そのままどこかへ行ってしまった。


「まあ、そうなりますね」

「ええ、これ以上動けないなら妥当でしょうね」


 アヤと先輩のペアであるユメは慣れた会話、もちろん、まだ実際に遭遇したことはなかったのだが、自分だってこれがなんの話なのかはわかる。数は少ないが公社直営の宇宙船というものも運航されている。宇宙船は鉄道のシステムとは無関係なので臨時便を出してお客さんを目的の駅まで届けるというのだろう。

 そういうことならと待っていたら戻ってきた先輩に言われたのはやはり宇宙船で代行輸送を行うとのことだった。

「あと30分くらいで来れるみたいだからそのつもりでいていくれ。一等車のお客さんを先に誘導するから悪いけど梅田はそっちで直接案内してくれ」


 さあ大変だ。それぞれの列車には千人近くのお客さんが乗っているが、そのお客さんをスムーズに誘導していかないといけない。順番としてはまず優等列車の順、次に座席の等級順だ。お客さんを順番に列車から外に誘導して、そこからは駅員の方で宇宙船乗り場まで誘導していく。連係プレーだ。

 当然ながら地球から別の列車や交通機関に乗り継いでいくお客さんもいる。もっとも既に2時間以上の遅れだから今更手遅れ感もあるが、すべて速やかにである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ