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Railroad Tutor  作者: 悠蓉
新米専務車掌編
28/30

君はたしか……

 駅に着いて検査員を迎えたが、発電設備には異常なしとの結論だった。そういうことですべてを復旧させて良くなったがちょっと気になる点も見つかった。


「車掌さん見てよ。レストランの電気消費がやけに多いんだ。それでこっちの表で確認するとどうも搭載機器の消費量が大きすぎるみたいなんだよね」


 いったいどういうことなのか。検査員によればレストランに搭載されている機器に電気消費量が大きすぎるものが載っているのではないかということ。機器を載せるのはレストラン運営会社だからこちら側でどうこうできないし、一応基準の範囲内だから問題ないのだが少し気になるとのこと。あくまで念のためだが電気消費を少なくしておこうということになった。

 それだけ教えてくれたところで駅に着いたので検査員は降りて行った。教えてもらった通りに発電機を再起動させ、レストランに向かった。


「お待たせしました。ちょっと事情があってレンジの使用は半分だけにしてもらいますね」

「そうですか、わかりました。お願いします」


 レストランのチーフさんに状況を説明してから再び配電盤の操作行い無事に復旧。レンジの使用が制限されるのは大変だが何とかできそうということだった。そして、作業もすべて済んだのでひとまず戻ろうとしたときに声をかけてくる人が。


「車掌さん、久しぶりですね」

「あっ! こちらこそ久しぶり、君はたしか……」

「たしかそういえば名前を伝えていませんでしたね。私はエリです、よろしく」


 名札を見るとエリ・ヒルとある。彼女は以前出会ったことがある。あの時はこちらは普通車掌、彼女はまだ列車での勤務ではなかったけど、同じ列車に乗り合わせたことが何度かあった。そう、クロエ車掌のファンの女の子といつもいたあのもう一人の方である。




「そういえばそんな人がいましたね。こうして出会うのは不思議ですけど、昔から世間は案外狭いものとも言いますからね」


 車掌室に戻ってアヤに話すと彼女のことを覚えていた。もっとも、アヤなら私はいつも乗るお客さんはみんな覚えているのですよ、というくらいは言いそうではある。もう一人の方もきっとどこかの列車に乗り込んでいるのだろう。


「ではこの後の駅間でレストランに行ってみましょうか、少し遅めになりましたが、お昼ごはんにしましょう」

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