#4 お風呂で恋愛相談
『疲れた〜』
何か今日は頭使いすぎたし心にダメージ受けすぎた。
俺は湯船につかり体を癒す。
《ブッブッブーブッブッブー》なんだろLINEかな?
一旦お風呂から出てスマホとタオルを取る。
ユイちゃんから何だろ?
【ちょっと相談したいことがあるんだけど】
何だろ?
ユ【電話しても平気かな?】
ピコン
ユ【先に言っておくけどカネマル君の事好きじゃないよ】
急に何?傷つくんですけど。
ツンデレですか?
カ【別に良いよOK】
何か俺もこれはこれで返事が変だな。
すると電話がかかって来たので出ることに。
『いきなり嫌いアピールされても傷つくんだけど!嫌がらせしたいの?喧嘩売ってんの!?』
『そういう訳じゃなくて!相談したくて、でも今日タマちゃんが男はすぐ勘違いするって言ってたから』
それで電話で相談しようとしたけど勘違いされたくないと。
そんなに気にする?
相談ってレンとシミズさんの事かな?
『それで相談なんだけどタマちゃんとレン君の事なんだけど』
『えっ?その2人?』
『うん、今日タマちゃん昔何かあったのかな?ってレン君に何かされたのとか』
あ〜またややこしくなってる。
ユイちゃんから見たらそう見えるのか、けどそんな話し聞いたこと無いしそんな風に見えないし。
『タマちゃん別に付き合ってた人がいた事ないって言ってたし』処女だって言ってたし。
『それにレンだって付き合った事無いみたいだし』童貞みたいだし。
『そうだと良いけど』
まだ納得いってない様子。
『ユイちゃんは付き合ってた人とかいないの?』
『1回もないです』と少し恥ずかしそうに言う
『好みのタイプとかは?優しい人とか?』
ありがちなラブコメ主人公は皆優しい、きっと何か惚れる要素があったんだろ
『うん、優しい人が良いかな?』これも少し恥ずかしそう言う
可愛いなおい
『優しい人ならウチのクラスにもいるじゃん』と俺はさりげなくレンの事をアピールする
『えっと…あの……私カネマル君の事好みじゃないです!』
うっハッキリキッパリ言いやがってこのやろ。
可愛いと思ったこの気持ち返せバカやろ。
『分かってるから!俺じゃなくてレンなんてどうかなって思ったの!流石に傷つくよ!』
『えっ!?レン君?どうして?』
俺への誤り無しかい!
やっぱり脈アリっぽいなコレ。
俺の事はすぐに否定したのに傷つくぞ!
『お似合いじゃないかなって』
『そそんな事言われても考えた事無いしレン君にはタマちゃんがいるし私なんて』
満更でもないじゃないですか!
『ちなみに!ちなみになんだけどどうしてお似合いに思ったのかな?』
グイグイ来るね俺へのフォロー無いのにグイグイ聞いてくるね!
『はたから見てると2人仲良いしタマちゃんよりもお似合いだよ』
『けど今日はレン君と一言も喋って無いし』
そうなの?今日アイツ色々あったしな〜
『でも』と言いかけたたが、
『いきなり言われてもそういう目で見たことないからな〜』ユイちゃんの言葉に打ち消される。
俺の事は即否定だったのに!何この違い!
その後もユイちゃんは永遠と1人喋りながら考える続ける。
俺必要無いんじゃね話に入る隙がないってどういう事?俺に相談してるんじゃないの?
『ねぇ〜カネマル君聞いてる?』
やっと俺に聞いてきた。
『聞いてる聞いてる』
『何かやる気無くなってない?さっきまであんなに親身になって聞いてくれてたのに』
適当な返事をすると少し戸惑いながら聞いてきた。
親身になって聞いていたと言われるとそうだったのかは分からないけど疲れた。
『ごめんね迷惑だったよねレン君とタマちゃんの事相談してたのに急に私の事』
確かに。
『でもカネマル君が急に私の方がお似合いとか言うから』
確かに。
『やっぱりユイちゃんもレンの事少なからず良いと思ってるんじゃないの?俺の事はすぐ否定してたのにレンの事言ったら真剣に考え込むし』
『どうしたの大丈夫?ちょっと怖いよ』
おっと女々しいと思われるの。
俺は女々しくないグチグチ言わない気にしない!
『違うの実を言うと前からレン君の事イイな〜なんて思ってて、だからカネマル君の事が嫌いとか思ってるんじゃなくて眼中に無いっていうか』
『フォローのつもりか分からないけどそれでも傷つくよ』
風呂に入ってるからかな?汗でスマホが見えない、タオルで顔を拭きながらそんな事を考える。
そろそろ風呂から出たい電話切りたい寝たいそんな事を考える。
『ユイちゃんがレンの事好きなら応援するよ』と電話を終わらせにもっていく。
『ホント?けどどうしたらいいかな?シミズさんって人と一つ屋根の下で暮らしてるみたいだし』
どうやらユイちゃんがレンの事が好きという事が俺に分かった途端今まで言えずにいた相談をして来た
本題が今からの様だ
『やっと寝れる』
時間はまだ22時になったばかりという普段なら寝ない時間だが俺は布団に入る。
ユイの相談が長すぎて風呂でずっと聞いていてのぼせてしまった。
普通に『風呂から出て電話しろよ!』と思うかもしれないが風呂に入りながら電話してると思われたくない恥ずかしい。
『風呂から出るから一旦切るね』とか『体拭くからちょっと待ってて』なんて恥ずかしくて言えない。
かといってこっそり風呂から出て体を拭こうとして湯船から出る音がしても恥ずいムリ死ぬ!
まったくユイちゃんやタマちゃんといいレンを好きになる奴はこんなにも一方的に話すものなのか。
とにかく今日は疲れたから寝る事にした。
すると電話がかかってきた。
『またユイちゃん?』
俺はスマホを取り見るとレンからだった。
俺はほんの一瞬考えたが電話には出ず寝る事にした。