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今日もこの世界のどこかで。  作者: 伝説の鹿
1/3

教室、夏の朝にて。

今日も世界のどこかで。


それは、夏の教室で。

「おはよ〜。」



「おう、おはよ。」



「今日も涼しそうな頭してんね。」



「な!丸坊主をいじるな!これは高校球児の魂なんだよ!」



「はいはい、じゃあランナー2・3塁逆転のチャンスで三振しないでよ。」



「なっ……め、面目無い…。」



「精進しなさい。」



「ん?ていうか昨日の試合、見に来てたんだな。」


「誘ったけど来ないって言ってたのに。」



「あ…。」


「べ、別に友達から聞いただけだし。アンタの試合なんて見に行くわけないでしょ。」



「ふーん、ま、そうだよな。」


「あ、そうだ、これ、ホイ。」



「ん?何これ。」


「花火大会のチラシ…?」


「あぁ、そういえばアンタの家いっつも屋台出してんだっけ。」


「今年は何やんの?」



「あー、かき氷屋。」


「つっても人手足りなくてさぁ、ハハッ。」



「へぇ………ってまさか。手伝わせようっての?」


「絶対却下。2年前手伝った時は地獄だったし。タダ働き同然だし。友達は楽しそう遊んでたし…。最悪よ最悪、ブラックにもほどがあるわ!」


「絶っ対、やらないから。」



「すげぇディスり…。」


「てか、別に手伝いとか言ってねーだろ、俺。」



「へ?…違うの?」



「うん。」



「?」



「だからさ。」


「2人で行こうよ。」



「どこに?」



「いや、だから花火大会。」



「へ?…。」


「私とアンタで?」



「おう。」



「え、あ、アンタ練習は?いつも夜9時までしてるんじゃないの?」



「その日は練習早上がりだから、時間の心配はしなくていいぞ。」



「そ、そう…。」



「どしたんだ?」



「ほら、私、浴衣とか持ってないし、そういうの初めてだし…。」


「その…心の準備ってのが…。」



「美咲。」



「は、はい!」



「来るの?来ないの?」



「行き…ます。」



「よっしゃ、決まりだな。」


「じゃ、俺用事あるから。」


「楽しみだな。」



「あっ、待って!」



「ん?」



「………私も、楽しみだよ。」



短編集です。

ちょこちょこ更新していきます。

ご覧賞ありがとうございました!

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