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はじめてだらけ。

今回は穏やかに~(笑)

起きたとき、ここが孤児院じゃないと理解するまでに時間がかかった。しかも、寝たときと服が変わってた。

ショーン寝れたかな、、、?ショーン、子守唄歌わないと寝れないんだよな。ブラットは歌下手だしな。大丈夫だったかな?



そう思うと、また恋しくなった。



コンコンと音がした。あたしはちょっとビクッとした。

えっ、どうしたらいいの?


『あの~、入ってもいい?』


知らない人の声だ。


『あっいいよ。』


ガチャとドアを開けて女の子が入ってきた。

ああ、この子がおばちゃんの娘だな。

肌はおばちゃん程ではないけど、黒かった。髪も黒々としていて歩くとサラッと風になびいた。


『おはよう。よく眠れた?』


『うん、最高だった!ふわふわのふとんとユタンポといい匂いのおかげで人生最高の睡眠だった!』


『本当?ママが喜ぶわ。』


女の子は、ふふふっと笑った。孤児院じゃこんなに上品に笑う人誰もいない。


『あのさ、あーゆーふーにコンコンってやるのが普通なの?』


『ああゆうふうって?』


『ドアをコンコンって』


『、、、うん、一応人の部屋に入るときはするんじゃない?なんで?』


『あたしのトコだと、入るぞ~!って言って入るから。コンコンされたときって答え方とかあるの?』


『うーん、良ければどうぞとか?』


『なるへそー‼おっとなー‼』


女の子はまた上品に笑った。


『あなた、おもしろいわね‼私はリンジーよ!よろしく!』


『あたしはイリーナ。トラブルに巻き込んだらごめんね』


握手しながら言った。


『あら、トラブルメーカーなの?』


『違うの、トラブルから勝手にあたしのところに飛んでくるの!』


リンジーが笑ったら、あたしもつられて笑ってしまった。


『ねえ、遊びにいかない?ここのあたりで!』


『いいよ。面白そう!』


あたしは、リンジーについて下に降りた。降りてくると、おばちゃんがいた。


『ママ!朝ごはん食べたらイリーナと一緒に遊びに行っていい?』


おばちゃんは何かを焼いてるみたいだった。


『あら、イリーナちゃんおはよう!よく眠れた?』


『うん、最高だった!』


『そう、それはよかったわ!遊びに行くのはいいけど、イリーナちゃん疲れてない?』


『バリバリ元気』


おばちゃんとリンジーはなぜか笑った。


『まああなたが遊びに行くなんて珍しいわね~。この子、いつも部屋にこもって本ばかり読んでるのよ。』


おばちゃんはお皿に何かをおきながら言った。

『だって、外行ってもつまんないわ。』

『字が読めるんだ~いいな~。』


あたしは、言った。


『読めないの?』


リンジーは不思議そうだ。


『ちょっとしか読めないの。習いたかったんだけど、どうやって習えばいいか分からなくって。』


神崎さんに教えてもらおうか迷ったけど、やめたんだよね。あそこでは、純粋にお菓子食べたかったから。そう考えた後で昨日のことを思い出してしまった。


『そうなんだ、、、じゃあ私が教えるよ!

、、、イリーナ?』


『、、、あっ!うん、ありがとう‼』


『さあさあ、できましたよ~‼』


おばちゃんがなんか運んできた。黄色い食パン。

『、、、?』


『やった~フレンチトースト‼』


リンジーは、嬉しそうに頬張った。

ふれんちとーすと。

ゆっくりと、口の中に入れた。


なんなのこの美味しさ‼頭の中でファンファーレがなった。


無我夢中で食べた。


『イリーナ、すごく美味しそうに食べるね。』

『ふん、しわわせ~(うん、しあわせ~!)』


『明日の朝も作りましょうか!これだけ喜んでもらうと、つくりがいがあるしね!』


『ふぁっふぁ~!(やったー!)』




『ごちそうさまでした‼』


ああ、おいしかった‼今度はいつ食べれるかな?


『じゃあ遊びにいく?』


あたしは二回返事でうなずいた。


『イリーナちゃん、お洋服用意しなきゃね!リンジー、何か貸してあげて。』


『えっ昨日のやつは?』


『あれは、洗ったわよ。それに、タンクトップに短パンじゃ寒いでしょ?』


全然。


『イリーナ、こっち‼』


リンジーがあたしをひっぱった。



『どれがいい?』


リンジーは棚からいろいろ出してきた。


『なんでもいいけど、動けるやつね‼』


『分かった~。』


『それにしても、服多いね~。』


『そうかな?女の子のわりに少ないってよく言われるけど。』


『あたしなんか、上二着とズボン二枚しかもってないよ。』


『え!嘘でしょ⁈』


『ほんとほんと。前なんか、どっちも一枚しかもってなかったもんな~。』


『ウァオ。ずいぶんワイルドね。』


『そうかな?』


『はい、これ着て!入ると思う!』



『なんか違和感あるな。足が全部隠れてると。』

『だって、冬はいつも長いやつはくでしょ?』

『あたし、夏でも冬でも短パンだよ』


『えっ!じゃあさっき言ってたズボン二枚って、、、』


『どっちも短パン。』


リンジーは、口をあんぐりしてた。

イリーナが爆睡している間におばちゃんが魔法で洋服をチェンジしました。リンジーの服です。

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