土下座
すごく短いです^^;
「だから、タバコは吸うなって。」
ちっ。タバコ取り上げられた。
「返してよ。あたしのタバコ!」
掴みかかったけど、あいつの方が圧倒的に早かった。
「子どもがタバコなんて吸うもんじゃない。」
「こっ...子どもじゃないもん!てかあんたが吸いたいだけじゃんか!」
「俺は体は23なの。一応大人なの。分かる?」
あいつはタバコをふかした。マジムカつく。
ここは違う酒場。あたしについて来たの、このやろー。
「なんでついて来たわけ?」
「君がおかしなことしないためだよ。」
いや、あんたの方がよっぽど変なことしてるだろ。人殺したり....あっ、こいつ人殺しだった。すっかり忘れてたわ~。最近アレキサンダーのイメージが強すぎて。
「おかしなことって....別に何もしてないじゃん。」
「タバコ吸ったり、酒飲んだりってことだよ。」
周りのどんちゃん騒ぎがさっきの店に負けず劣らず、めちゃくちゃうるさい。
「イリーナ?」
「なに?」
「恨んでる?...俺のこと。」
...は?意味分からん。声にはそうでなくて欲しいという気持ちがにじみ出ていた。
「は?」
「恨んでない?」
あいつの顔の筋肉が緩む。
「いや、恨むってなにを恨めばいいの?」
「....俺が小さい君をあそこへ連れて行ったんだよ?..ドゥンケルハイトに。」
ああ、そういうこと。
「考えたことない。そんなこと。」
「本当...?」
あたしは立ち上がった。さっさとこいつから離れたかった。酒臭い奴らをすり抜けて、入口に向かう。
でも入口にはあいつがすでに立ちふさがった。
「帰りたいの。」
「そう...?」
「そう。」
あいつは案外あっさりと退いた。あっさりすぎて気持ち悪い。なんか企んでる?
外に出た瞬間、澄みきった空気が私の体内をきれいにした。
「タバコ吸っちゃダメだよ。お酒もね。」
はいはい。分かったよ...。
ブラットは城に全速力で走ってきて
「イリーナに殺される!!」
と叫んでたらしい。あたしはもう怒りなんて消えてたけど。
帰ってきたらブラットがあたしに土下座してきたからびっくりした。
「ごめん!!!」
えっえっなに?
「だってイリーナマシで怖ぇんだもん!」
そんなこと言われても....まあいっか。




