一生、、、~ショーン視点~
それはイリーナとナターシャが公園を出た直後のことだった。
『カンチョーは強いんだぞ‼』
『まだやってんのかよ、、、』
パトリックがため息をついた。だってカンチョーは強いのに、、、
『ずいぶん楽しそうね。』
知らないお姉さんが話しかけて来た。
『あのーどなたでしょうか?』
お姉さんは笑った。
『私はねー、新しいアイリーンよ。』
兄貴とパトリックが立ち上がる。
『あら、そんなに構えないでよ坊やたち。私はただ真実を伝えに来ただけよ。アージュドールの代わりにね。』
『しんじつぅ?』
『そう。あの人たちが言う勇気がないことをね。』
パトリックも兄貴もいつでも戦えるようにしてる。
『お前らなんか信じられるか。』
『ふふふ。でも確かにこの話を聞いたら誰も信用できなくなるかもね、、、ドゥンケルハイト孤児院は当然ご存知よね?』
『おいらたちがいたとこ。』
お姉さんはおいらに近づいて頭を撫でようとしたのをリンジーに邪魔された。
『この中の何人が住んでたかは知らないけど、そこで私たちは“兵器“を作ってたわけ。』
『兵器って、あそこの子達をなんだと思ってるの⁈』
リンジーは怒った。お姉さんは無視した。
『でもね、“兵器“もいつかは老朽化するのよ。悲しわね。今までが全て水の泡。』
『何がいいてぇんだ?』
兄貴はお姉さんをにらむ。
『そうね。分かりやすく言うわ。私たちはあなたたちのパワーを一生保つ方法を見つけたの。』
パワーを一生保つ方法、、、
『簡単に言うと、あそこの子供たちはパワーが1番強いときにあなたたちの成長が止まるようになってるわ。』
『、、、はあ?意味わかんねぇよ。』
みんな分からない。
『あなたは鈍いみたいね。大人になる必要はないってことよ。要は。』
ぜんぶが止まった。
『、、ウソだろ?』
兄貴は普通に言った。
『嘘なんかじゃないわ。薬を開発したの。最もパワーが強いときに成長を止める薬よ。食事が苦いと感じたことはない?たまにあなたたちの食事に混ぜてたの。4年以上薬をとりつづけたら、薬の効果がしっかり出るって最近分かったわ。』
ご飯が苦いことはしょっちゅうだった。
『、、うらやましいわ。永遠の若さが手に入るなんて。』
お姉さんは笑った。
『ウソだ。』
『証拠は?』
パトリックが言った。兄貴は震えがはじめた。
『成長が止まる時期になると、背中に天使の羽の形をしたあざができるわ。一生消えない。』
兄貴は服を脱ぎ始めた。
『おいっ‼ねーだろ⁈なっ?おい、、、』
みんなが同じ場所を見つめた。兄貴の傷とあざでいっぱいの背中にはっきりと分かる“天使の羽“がある。
『あるわ。おめでとう。あなたは一生このまま、永遠の子供よ。』
女は笑った。兄貴はその場に座り込んだ。
『もっと教えてあげましょうか。あなたたちは、驚くほど体に悪い生活をしてきたわ。夜更かしは当たり前、バランスの悪い食事。それなのに、なぜ体は健康なの?理由は単純。その薬のおかげよ。その薬は人それぞれに足りない栄養を全ておぎなってくれるのよ。』
そんな、、、じゃあおいらたちは、、、
『うぅぅぅそぉぉぉぉだぁぁぁぁっっ‼‼』
兄貴は走り出した。
『ブラット!』
みんなで兄貴を追いかけた。おいらから涙が出てきた。みんなの夢だったのに、、、大人になるのが、、、
『いるんでしょ。出て来てよ。』
イリーナは言った。誰を呼んでるのかはおいらには分からない。
『出てきて、あんたに聞きたいことがあるの。』
おいらはまだ涙が止まらない。
後ろに誰かいる。
『かん、、、ざ、、き、、さん、、』
イリーナは神崎さんに近づいて行って、神崎さんを殴った。神崎さんはよけなかった。
『お前‼知ってたのか⁈』
イリーナはイリーナよりかなり身長が高い神崎さんに掴みかかった。
『あたしたちがこんなふうになるって知ってたのか⁈』
神崎さんは無表情でイリーナを見る。
『知らなかった。』
『何でしらねぇんだよ⁈』
『俺は直接任務には関わってない。』
イリーナの目から光るものが落ちた。イリーナが泣いてる、、、
イリーナはまた殴った。神崎さんはよけない。
『関係ねぇなら何で、、よけねぇんだ⁈よけろよ‼』
神崎さんは何も言わない。
イリーナの頬にたくさん涙がつたう。
『ふざけんなっ‼あたしたちは、、、一生、、、なれないんだ、、、』
イリーナは何回も神崎さんを殴る。
『ひぃっく、、、うっっ、、、』
おいらも泣いた。おいらたちは、、、
神崎さんはイリーナに手を伸ばして、やめた。
イリーナは下に座りつぶやいた。
『ブラット、、、』
神崎さんもしゃがんだ。
『イリーナ、、、』
『治らないの?』
イリーナは顔を上げた。イリーナの顔は涙で濡れて、目が赤い。神崎さんは首を振った。
『あざを消せば、、、』
『あざは、、きっと印にすぎない、、』
イリーナは地面を叩いた。おいらとイリーナは2人で声を上げた。
何もかもが目の前からなくなった。
すいません、展開が速すぎたかもしれないです汗




