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子供たち~ナターシャ視点~

『イリーナとリンジー、大丈夫かしら?』

私はつぶやいた。岩の向こうから2人が悪態をついてるのが聞こえる。

『まああの2人ならなんとかやるだろう。なんだかんだ言ってあの2人、あいつに好かれてるから。』

パトリックがズボンのホコリを払いながら言った。

『そうなの?』

『ああ、特にイリーナはね。あいつはイリーナに執着してるようにも見える。』

そうなの、、、。あの人、そんなに悪い人にも見えないわ。

『よし。ガキどもの説得に行くか!』

ブラットがそう言って走り出した。

彼、なんであんなに速いの⁈私なんか、いつもみんなに迷惑かけて、、、

そう思ったのもつかの間、次に見えた景色に唖然とした。

大人が行列を作っている。大人には手足に手錠がつけられている。そして銃を持ち、大人を歩かせてるのは、、、子供。

『おい早く歩けよ!殺すぞ!』

『死にてぇのか⁈』

そんなことを私よりも小さい子達が言っていた。なんでこんなひどいことを、、、!

『おぉ~い!お前ら~!』

ブラットが大きく手を振った。

『あっ兄貴だ!』『兄貴がいる!』『ショーンもいるぞ!』『兄貴ぃ~!ショーン~!』

仕事をしていた子供たちが全員こっちに来た。

『よしよし‼みんな!元気にしてたか?』

『うん!』『兄貴が居なくてさみしかった!』

さっきまで銃を持って大人を制圧してた子供たちが今は無邪気で普通の子達になった。

『なんか俺がいない間にいろいろ変わったな!なんでおめぇらこんなことしてんだ?』

ショーンがみんなに言った。

『急にねおじさんがここに来たの。それでね、おいらたちにもっといいことさせるから働けって!』

小さい男の子が言った。

『いいことって?』

ショーンが聞いた。

『たとえばね~"もうふ"くれた。』『ごはんも!』『おようふくも!』『おもちゃもだよ』

『仕事ってなんだ?』

ショーンが聞いた。

『ここに来た人が逃げないようにみてる。逃げたら殺す。』

この中だと一番大きい子が普通に言った。

『、、、誰か殺した?』

私は思わず聞いてしまった。

みんなが私を見た。

『ああ、俺のダチだ。手ェだすなよ!』

ブラットが言った。

『で、誰か殺したのか?』

ブラットは平静を装って聞いた。

『うん。だって逃げようとしたんだもん。』

その言葉に頭が真っ白になった。こんな小さい子が人殺しを、、、?

『おい。お前らな、どんなにいいことされたって人を殺すのはいけないことだ。そう約束したよなぁっ⁉』

『ブラット、、、!』

パトリックは小さい子たちにつかみかかりそうなブラットを抑えた。

『人を殺すってのはひでぇことなんだよっ‼殺された人から全てを奪っちまうんだよ‼そいつの夢も‼友達も‼家族も‼何もかもな‼』

こんなに怒ってるブラットは見たことない。

子供たちは泣いてる。

『だって、、、だって、、、』

『だって、なんだよ⁈』

『だって、、、いわれたんだ、、、いちばん、、、よくできた、、、やつには、、、ぱぱと、、、ままに、、、あわせて、、、くれる、、、って、、、』

小さい女の子がしゃくり上げながら言った。

『あのな、、、お前らさ、、、』

ショーンが一番大きい子の肩に手をおきながら言った。

『残念だけどさ、、、おいらたちはもう親に会うことはねえ。おいらたちは親に捨てられたんだから。』

ショーンは息を吸った。

『イリーナってやついるだろ?あいつの親ももしかしたら生きてるかもって言ってたけど殺されてたんだよ。』

そうだったの、、、。知らなかった。

『でもさ、おいらたちにはどうしようもできねえ。それしたの親だから。だからおいらたちはそれを分かっていかなきゃダメなんだよ。』

ショーンはそう言った。ブラットはまだパトリックに抑えられてる。

『誰だ⁈お前らにそう言ったやつは⁈殴り飛ばす!』

ブラットは叫んだ。


『一体なんの騒ぎだね?こんなに集まって。』

私の大嫌いな声が響いた。どうか幻聴でありますようにと願った、、、。

『全く。なんなんだ?これだから下等な民族は嫌いだ、、、⁉お前はまさか、、、』

見つかった。

『知り合いか?ナターシャ?』

ショーンがそう聞いた気がした。

『ナターシャ、、、やっぱりそうか。勉強もせずに、、、一体何をしてる?ナターシャ・グレイス。』

"その人"は私が毛嫌いしてる名前で呼んだ。

『お父様、、、』

私はつぶやいた。

『グレイスって、お前、、、!』

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