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男の誘いにはのれ

あたしたちは迷ってる。どうするか。

『どうするんだよ?』

あのブラットさえも困ってる。

『でも、ドモヴォーイも言ってたじゃない。』

ナターシャは言う。

『未来は状況によって変わるよ。僕は反対。』

パトリックは首を振っていった。

『あたしもやだよ!絶対!』

絶対やだ!


それは五分前にさかのぼる。

『あと15分くらいだよ。45分たつまで。』

あたしはミアーナの時計を見ながら言った。

『休憩して15分潰さな~い?』

『ショーン、、、』

ただ休憩したいだけだろ?

『まあ、、、少し休む?』

リンジーが言った。

『そうだね。さすがに15分は休まないけど。』

そういいつつ、あたしはショーンをちらりと見た。ショーンはちょっとしょげてる。

みんな地べたに座った。

『はぁっ、、、疲れた。』

ナターシャはべたって感じ。

『あたし、水飲んで来るね。』

水道が見えたのであたしはそっちに向かった。

ごくごくと冷たい水が喉をつたり、体の中に冷たさが染み渡ってる。

『うまっ~‼』

あたしは1人で言った。今何時かな~と思い、ポケットから時計を取り出した。

そのときだった。時計が手から落ちた。

『あっ、、、!』

空中を沈んでいく時計をつかもうとした。

でも先に白い手が時計をつかんだ。

『、、、‼』

『はい。この時計、王室のだよね?』

ジョーカー、、、もう‼うざい‼

あたしは時計を取り上げてみんなとは反対方向に歩き出した。

『無視?』

ついてくんなぁっ‼

『ねぇ、無視しないでよ。』

『うるさいっ‼黙れっ‼どっかいけっ‼うざい‼』

こいつは笑った。

何がおかしいんだぁっ‼

『そんなに俺が嫌い?』

『何?今更⁈』

『それともさ、、、』

こいつはあたしの腕を引っ張って、あいつの体に引き寄せた。

『ひゃぁ、、、』

やばい。変な声が出た。

あいつはあたしの耳に口を近づけた。

『俺のキスが良かったから緊張してるのかな、、、?』

いっ、、、‼

『てめえっ‼』

あたしは怒ってあいつのわき腹に蹴りをいれた。思いっきり入ったのにまるで効かない。

またあいつは笑った。

『バカにしないでよっ‼なんなの⁈あたしにそーゆーことして楽しい⁈あたしはあんたのせいで悪夢にうなされてるんだから‼』

そう言ってあたしはぶんってつかまれてる腕を外した。

『イリーナ?大丈夫?今叫び声聞こえたけど?』

やべっ!ナターシャの声だ。

『きちゃダメ‼みんなにも伝えて‼本当に危険だから‼あたしがなんとかしとくっ‼』

あたしは叫んだ。

『今の声がナターシャちゃんか。』

あいつはつぶやいた。

無視無視っ‼

『君髪型また戻っちゃったんだね。にあってたのに。』

無視無視っ‼

『アージュドールの奴らを助けに行くみたいだね。無駄だよ。君らじゃ勝てない。』

無視っ、、、できない。

『黙れっ‼』

あたしはあいつに銃を構えた。

『、、、そんなの俺には効かないよ。』

何ショック受けた顔してんの?

あたしはこっそりヴァンパイア用の爆弾を用意した。

『あっちいってよ‼やってみなきゃ分からない‼』

あたしは叫んだ。

『、、、傷付くな。そんなふうに攻撃態勢とられると。』

『勝手に傷付けば?あたしは、、、』

言おうとしてやめた。言い始めると止まらなくなると思う。

『イリーナ!』

パトリックの声。

『君は何に傷ついたのかな?』

こいつー‼

『傷ついてなんかない‼』

そう叫んで爆弾を投げつけた。

もくもくと煙が出てきた。そのすきにみんなの方向へと走った。

『イリーナ!どうした?』

あたしはパトリックの元に走った。

『あいつが、、、ジョーカーが、、、』

パトリックの顔が白くなった。

『みんな‼逃げるぞ‼ジョーカーだ‼』

パトリックが叫んだ。

残りの四人も走り出した。

『なんであいつが⁉』

ブラットが先頭を走りながら言った。

『わかんない‼つけてたのかな⁈』

あたしが言った。

『ヴァンパイア用の爆弾投げつけたからしばらく大丈夫だと思うけど、、、!』

角を曲がったところでみんな止まった。

『残念。ここが一本道だってこと考えなきゃ。匂いがなくても先は分かる。』

あいつは壁に寄りかかってた。

『ごめんね、、、上手く巻こうと思ったんだけど。』

あたしは謝った。

『イリーナは悪くないわ。つきまとってくるあいつが悪いのよ。』

リンジーはあいつを睨みつけた。

『君には睨まれてばっかだね。、、、後ろにいる子がナターシャちゃんか。』

ああ、なんであの時名前言っちゃったんだろう?ごめんね、ナターシャ!

『うわっ、、、かっこいい、、、』

ナタぁぁぁーシャぁぁぁ‼

『ダメっ‼ナターシャ‼あの甘いマスクに騙されないでっ‼』

リンジーが叫んだ。

『そうだよっ‼あいつホントひどい奴なの‼すぐに分かるからっ‼』

あたしも同じように叫んだ。

あいつは笑いながらこう言った。

『君たち、どうかな?君たちが奴らをたすけられる確率は0%に等しいんだ。もしも俺の条件を受けてくれたら、、、協力するけど?』

一瞬の沈黙。そして、、、

『嫌。』

ブラット即答。

『ちょっちょっブラット、待って‼』

リンジーが慌てた。

『条件は何?』

リンジーがあいつに言った。

『君らが協力するって言ってからいうよ。』

『そんなの不公平だよっ‼、、、ちょっと話す。』

あたしはみんなを集めた。

『どうする?』

あたしは言った。

『おっさんさ、男の誘いには乗れって言ってたよね?』

ショーンが言った。

『あぁ、、、言ってたな。』

ブラットが嫌そうに言った。


あたしたちは迷ってる。どうするか。

『どうするんだよ?』

あのブラットさえも困ってる。

『でも、ドモヴォーイも言ってたじゃない。』

ナターシャは言う。

『未来は状況によって変わるよ。僕は反対。』

パトリックは首を振っていった。

『あたしもやだよ!絶対!』

絶対やだ!

『でも、、、いたらすごく使えるとは思うけど、、、。』

リンジーがつぶやいた。

『でも、条件がなにか言ってないよ。それってあたしたちが断る条件だから言わないんじゃない?もしもこれで変なこと言われたら、、、』

あいつならやりかねない。あたしはそう思った。

『俺はあいつを入れようと思う。反吐が出そうだけど、オリオンたちが最優先だ。』

ブラットはきっぱりと言った。

『確かに、、、それはそうかも。』

あたしは言った。本当はすごくすごく嫌だ。

でも、助けなきゃ。みんなを。

『、、、分かった。協力して。条件は?』

あたしは聞いた。一番重要だ。

『君らは俺の言うことをなんでも聞く。いいね?』

最悪じゃんか。みんなも嫌そうだ。ナターシャは別だけど。よくわかってないんだと思う。

『じゃあ行こうか。ドゥンケルハイト孤児院に。』

あいつは言った。

『なんでそんなとこ行くんだよ⁈』

ブラットが噛み付いた。

『そこに奴らはいる。奴隷たちもね。、、、あそこにいた子どもたちは奴隷を見張り、逃げようとする奴隷に罰を与えてるんだ。』

あいつは淡々と言った。

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