、、、行く?
どうなってるのか分からなかった。
今お城の人たちが救出に向かっているのかそもそもオリオンたちの居場所を知っているのかも分からなかった。
『信用できねえ。女王はいい人だけどよ、変な動きしてるとしたら手下だな。』
ブラットがあたしにこっそりと言った。
あたしとブラット、ショーンやその他孤児院のみんなは大人に散々ひどいことをされている。大人はあたしたちに近づき、甘い言葉をささやき、あたしたちを連れ去る。実際に大人に連れ去られた子を何人も知ってる。その中には何年も仲良くしていた子もいた。
だから孤児院の子をはじめ、あたしやブラットは元から大人を信用しないという教えが体に染み付いてるのだ。
ブラットぐらい強くなると、ある程度連れ去られた段階でも逃げてこられるけど。
あたしとブラットは2人でアージュドールのみんなを救出する計画を立てていた。
まあどこにいるのかも分からないけど。でも武器の場所はわかってる。鍵の場所も分かる。
ショーンを連れて行くかは保留だ。ショーンはカンチョーしか使えないから。まあ前は役にたったけどね。
リンジーとナターシャは多分連れていけないと思う。2人とも戦いの知識がないから。
パトリックは、、、保留。強さが分からないということで。
『リンジーとナターシャには武器を奪うときにいてもらった方がいいんじゃない?、、、頭脳的な意味でさ。』
あたしはブラットに言った。
『あの2人はそもそも協力してくれるかも分からねえだろ?』
ブラットは2人を顎でさしながら言った。
『そうだけどさ、、、あたしら2人で行くとしたら10分ぐらいで終わるよ。』
『10分ってじょーかまちも出れねえじゃねえか!』
『そう!あの2人の協力はなきゃ!』
あたしは言った。
リンジーとナターシャが新聞をあたしたちに黙って見せた。
『どした?』
ブラットが言った。
(純人間次々と行方不明)
『、、、?』
『普通の人間がどんどんいなくなってるんだって。』
ナターシャが言った。
『それがどうしたの?』
『アージュドールが考えてるバラリオの目的の一つに"人間の奴隷化"があるの。』
リンジーの声が怯えるように震えてる。
『なんで?』
『そうすることで魔法生物が今まで差別されてきたけど、今度は魔法生物が差別をして今までの恨みを返すとか。』
リンジーが言った。
『でもね、さらわれてる人はみんな一般人なの。だから政府は救出にも動いてくれないわ。』
ナターシャが悔しそうに言った。
『えっ、、、そうなの?』
あたしは耳を疑った。
『貴族の存在は知ってるよね?』
ナターシャが言った。
あ、、、貴族ね。知ってる。
金持ちで魔法生物はもちろんのこと一般人までも平気で差別する。いつも気取ってる。
みんな流行りの顔に変えてるのが特徴。
『貴族じゃなきゃ政府は動いてくれない、、、!』
ナターシャは机で拳を叩いた。
『ちょっと待って。』
あたしはブラットの腕を引っ張った。
『言おうよ‼二人とも協力してくれるよ‼』
あたしは小声で言った。
『そうだな。賛成。』
ブラットも同意した。
『みんな聞いて。、、、パトリックは寝てるけど。』
本日もパトリック爆睡中。
『あたしたちだけでオリオンたちを救出しようと思う。』
リンジーとナターシャ、唖然ボーゼン。
『武器は武器庫から奪う。今思いついたんだけど、人が次々と誘拐されてるならその誘拐された人について行けばいけるんじゃない?
問題はいくつかあるけど。』
2人は黙って聞いてた。
『武器庫の鍵はケンタウルスの爪なんだ。適当に開けさせてそのあと気絶させてもいいけど、、、』
2人が全く同じ顔をした。信じらんないって顔。
『仕方ないじゃん!それしかないもん!』
『、、、確かに。』
リンジーが言った。
『私は協力する!』
ナターシャは決心したように言った。
『私もよ!』
リンジーも言った。
『よし、決定だな。』
ブラットがニヤリと笑った。
『パトリックにも言わなきゃな。』
ブラットが言った。
『聞いてたよ。』
パトリックはむくっと起きた。
『行くに決まってんだろ?』
パトリックは髪をくしゃくしゃとかいた。
『お前なんなんだ⁈起きてるなら言えよな!』
パトリックはニヤッと笑った。
『それじゃあ、みんな、、、行く?』




