ナターシャ
パトリックの言った通りだった。
ダンク祭が近づくにつれて町には花が増えていった。屋台も出てきて男性用のマスクとか女性用の花飾りを売っているのが窓から見えた。
あたしたちは外に出るのは危険なため中で過ごしていた。あたしはおばちゃんのカフェで本を読んでいるかおしゃべりしてる。パトリックは大体寝てる。狼は夜に活動するから昼はキツイらしい。ブラットとショーンは部屋で暴れてはおばちゃんに怒られ、喜んでる。今まで自分たちを気にかけられる大人がいなかったから。
オリオンは結局一緒に住むことになった。で、ブラットたちと暴れておばちゃんに怒られる。
あたしは新しく友達もできた。名前はナターシャ。ブロンドで目は人形みたいにくりくり。ナターシャは一年近くほぼ毎日ここに来てはいろいろしてるらしいから、リンジーは元から知ってて仲良くしてらしい。
だからあたしとリンジーとナターシャでずっとしゃべってる。ナターシャは普通の女の子なんだって。だけど親が嫌でいろいろ歩き回ってたらここにたどり着いたらしい。
ナターシャは魔法生物に興味津々。
『ああ、私魔女に生まれたかったな!』
三人で話してるときにナターシャは伸びをして言った。
『年末に魔女体験ならできるよ。』
リンジーは目を輝かせる。
『ダンク祭のこと?』
あたしは聞いた。
『うん、あれ誰でも参加できるから!ナターシャも参加しようよ!』
リンジーはナターシャの手を握りながら言った。
ナターシャはダンク祭のことを知ってたみたい。
『参加したいわ!でも、、、』
ナターシャ、何か気にすることがあるのかな?
『ドレスならあるわよ。』
リンジー、どんだけドレスもってんの。
『ドレスはあるんだけど、、、親にばれたら怒られるかも。私の親、魔法差別主義者なの。』
ナターシャは嫌そうに言った。
『あー。』
リンジーも納得したみたい。
『どういうこと?』
あたしはその言葉が分からない。
『魔法が嫌いってこと。』
リンジーが答えた。
なるほど。
『まあばれなきゃいいんじゃん?』
あたしは言った。
『まあ、それもそうね!魔法のお祭りなんてそうそう参加できないでしょ?それに精霊にも会ってみたい!』
ナターシャはウキウキして言った。
『イリーナ、ナターシャに悪知恵を吹き込まないで!』
そういいつつリンジーも笑ってた。
『ダンク祭ってあと4日後?』
ここ最近やっと時間感覚が私の中に生まれてきた。だっておばちゃんは11時になると早く寝ろっていうし、みんな常に今日は何日か聞いてるし。
『そうよ。ママがイリーナをお化粧するのが楽しみだって!ナターシャも追加されるから
ママの機嫌がいいだろうな~』
そんな話を三人でした。
まあ当たり前だけどこのお祭りが最高で最悪の思い出になるなんて思わなかったし、あたしたちだけであいつらに闘うことになるなんて思ってなかった。




