ブラットとショーンとの再会。
『おぉ~‼やっぱ捕まったか!』
ブラットの声だ。
目を開けたらブラットとショーンがいた。ブラットは椅子にぐるぐるに縛り付けられてる。ショーンは手錠をかけられてるだけなのに。
『、、、!』
『あれ?なんでしゃべんねーんだ?』
『あれじゃない?おいらたちがここにくるときのブスリ。』
『あーあ。あれはマジでビビった。目開けても自分の思うように体が動かないんだもんな』
確かに体は動かなかった。しかも今はまともにしゃべれもしない。あたしはまず自分の状況を確認した。
あたしは今誰かに担がれてる。多分ごつい男。次にあたしは目だけでリンジーを探した。首さえも動かない。でもリンジーはいなかった。
そうするうちに、あたしはぽいっと捨てられた。
『、、、‼』
投げられた衝撃で背中に痛みが走る。
あたしの目の前にリンジーがいた。まだ気絶してるみたいだ。
ガチャリと手に何かをつけられた。
手錠だ。
『今からここのルールを言うわ。』
さっき立ちはだかった女の人だ。
『あなたたちが動けるのは私が線を引いた内側だけ。線から出たら一回ペナルティよ。二回出たらあなたの後ろにいる友達のようになるわ。簡単でしょ?』
後ろにいる友達ってのは多分ブラットのことだ。
『俺よ、何回か逃げようとしたらこんなことになっちまったんだよな。』
ブラットが言った。
『、、、ふーん。』
あっしゃべれる。
『あっイリーナ、しゃべった!』
ショーンが叫んだ。
『うん、、、なにこれ?なんかの薬?』
『、、、多分。』
リンジーの声だ。でも首はまだ動かせない。
『リンジー、大丈夫?』
『うん平気よ、イリーナは?』
『背中を思いっきり打った以外は平気。』
『大丈夫?』
『ちょっとズキズキする。』
『おい、イリーナの友達か?』
ブラットが聞いた。
『そうだよ。リンジーっていうの。リンジー、縛られてるやつがブラットでちびっちゃいのがショーンだよ。』
『よろしくね。ブラットとショーン。』
『おう、よろしく!』
『、、、でリンジーはなんで追いかけ回されてたの?』
体が地味に動かせるようになった。
『うん。私、あなたと別れてから急いで家に帰ったの。それで誰でもいいから助けを呼ぼうとしたんだけど、誰もいなかったのよ‼
ママでさえもいなかったのよ‼それで誰かいないか町中走り回ったんだけど誰にも会えなくて。』
えっ、だって朝おばちゃんが、、、
『で、走っていたらさっきの女の人に会ったの。向こうから何か困ってるの?って言ったから友達が誰かに襲われるかもしれないから助けが必要なのっていったら、あの人がこう言ったの"ああ、ごめんなさい。それは助けられないわ。その友達襲ってるのは私たちだから"って。そしたら男の人たちが私を捕まえようとしたから逃げてたのよ。』
『うふふ。あなたの家に誰もいなかったのは私たちが嘘の情報をあなたの家族に送ったからよ、、、黒髪のお嬢さん。』
あの女の人はイスを揺らしてる。
リンジーは女の人をキッと睨みつけた。
『あなたはあのあとどうしたの?イリーナ?』
『ああ、その事なんだけど。ブラットとショーン。よく聞いてほしんだ。』
あたしは、体制をあぐらに変える。体はもう動けた。
『あのね実は、、、』
『神崎さんは、ヴァンパイアで人殺しであたしの親を殺したんだって。』
声の主はゆっくりとあたしたちに近づきながらあたしの言おうとしてたことを言った。
『神崎さん、、、』
『ウソだろ?』
ブラットはまったく信じてない。
ショーンは複雑そうな顔を浮かべてる。
『ショーンくんは、いち早く俺がバケモノだってことに気がついてたらしいけど。』
『ショーン、そうなの⁈』
あたしはびっくりした。
『、、、なんとなくだったけど。でもイリーナの親を殺したってことは知らない!ウソだろ?』
ショーンは願うように神崎さんをみた。
『、、、本当だって。あたしの親も趣味で殺したらしい。』
あたしは声を絞り出す。
『おいおい、神崎さんそーゆー冗談は良くないぜ⁈』
ブラットがイスをガタガタさせる。
『ブラット、、、』
『まさか。冗談なんかじゃない。ウソだと思うなら、、、今ここにまったく知らない人を連れてきて殺そうか?』
ブラットの表情は固まった。
『何でだよ、、、』
『本来の俺はこんな感じだよ。いい人ぶるのは息がつまりそうだった。本当君たちが毎日のように来たのは迷惑だった。』
ブラットは、多分怒り爆発五秒前だ。
あたしは今の発言に違和感があった。あたしたちが迷惑な存在なら毎日お菓子作って待ってるか普通?ショーンも同じかんがえみたい。
『、、、おいらたちのこと殺したいって思ったことあるの?』
ショーンが聞いた。
神崎さんは無表情でショーンをみた。
『、、、どうかな?あるかもしれないけど覚えてないな。』
『ないんだね。』
ショーンは断言した。
『だって、あの夜いってたじゃないか。三人に会いたかったのは本当だよって!殺したいって一度でも思ったことがあるくらいおいらたちが嫌いならわざわざそんなこというはずないもん!』
ショーンのいってる夜がいつなのかわからなかったけどあたしは神崎さんをじっと見た。
神崎さんは黙ってその場を去った。
『あの人なに考えてるのかわからないわ。』
リンジーは神崎さんの背中を見つめる。
『確かに。』
あたしは同意した。
『なあ、イリーナ。前こんな風に椅子にぐるぐるにされたときはどうしたんだっけ?』
ブラットが言った。わざと話を変えたみたいだ。
『あのときは、たまたま近くに火をつけるやつがあったからそれでロープを燃やしたのよ。』
『ああ、そっか。落ちてねーか?そーゆーの!』
『ない。』
ショーンが即答する。
『前にもこういう経験が?』
リンジーがあたしに聞いた。
『うん。たくさんね。親のいない子供は大人にとって都合がいいのよ。』
『都合ってなんの?』
『あたしが聞いたことがあるのは、子供が生きたまま臓器を取り出して高く売るとか。親がいなければ、誰も探しにこないでしょ?』
リンジーはぞくっとしたようだ。
『、、、なんで私たちここに連れてこられたんだろう?』
リンジーはうつむく。
『あたしは、この四人全員が神崎さんの顔を知ってるからじゃないかと思う。』
『確かに四人の共通点はそれぐらいね。』
『そもそもこいつらなんなの?なんかの団体?』
『ええ。おそらくね。誰かしらのコードネームが分かればどの団体かは分かると思う。』
『例えばジョーカーとか?』
リンジーがはっとした。
『、、、それ誰のコードネーム?』
『、神崎さんだよ。』
『、、、分かったわ。どこの団体かは。』
おもわぬ形で再会しましたね。




