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世界史A  作者: MICKEY
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第3話「産業革命」

「産業革命」とは、18世紀後半に「イギリス」で始まり、19世紀末までに現在の主要工業国に広がった「産業技術上の変革」と、それに伴う、経済・社会生活全般に見られる大変革を言う。


その結果、「資本主義社会」が確率することになる。

「資本主義社会」とは私有財産制と自由競争の原理に基づいて理銃を追求する「資本家階級」と、賃金を受け取って労働力を提供する「労働者階級」が存在する社会のことだ。



16~17世紀のイギリスでは、「毛織物工業」が発展していた。

これはイギリスの「伝統産業」で、順調に発展していた。※伝統産業には「熟練工」が存在する。


農村に「マニファクチュア(工場制手工業)」が普及し、新たな商人らが「利潤」を求めて「投資」、「資本」の蓄積が進んだ。

※資本(生産手段)=資金・土地・工場・機械など

またマニファクチュアの特徴は「分業と協業」であった。



農村の地主層「ジェントリ」もまた利潤を追求し、放牧を目的として農民から土地を奪い囲い込んだ。

このことを「第1次囲い込み」と呼ぶ。

この「第1次囲い込み」を「トマス・モア」は「ユートピア」という本に著し「羊が人間を食う」と皮肉っている。


また二度の革命{清教徒革命|(ピューリタン革命)・名誉革命}が起こり、古い特権やギルド制が打破され、「自由」な生産・経済活動が認められた。



植民地獲得戦争に勝利したイギリスは、広大な「市場」を獲得。


「農業革命」の進展。

古い「三圃制」をやめて、「輪作(四輪作法・ノーフォーク農法)」が普及。

更に人口増加・戦争により「穀物」需要が増大。


その結果、今度は「穀物増産」の為に「第2次囲い込み」が行われた。


これにより、穀物性サインは発展したが、多数の農民が土地を失った。

この農民たちは新たな産業が必要とする「労働力の供給源」となっていたのである。


つまり、産業革命以前のイギリスには「資本の蓄積」「自由な経済活動」「豊富な労働力」など、新たな産業に必要な要素が存在していた。



「綿布」の需要拡大

元々は「インド」から手織り綿布を輸入していたイギリスだったが、アフリカでの「奴隷貿易」の為にイギリスの伝統的な毛織物にかわる貿易品となった。

その為には安価で大量に生産するための技術革新が必要。


時代が求めた時、世界は必ずアクションを起こす。そして、技術革新は始まるのである。



織布部門 1733年「ジョン・ケイ」が「飛び杼」を発明、生産効率は2倍へ。これにより、糸の増産も必要となる。


紡績部門 1764年「ハーグリーヴズ」が「多軸紡績機(ジェニー紡績機)」を発明。しかしこの糸は細くて弱かった。


1768年「アークライト」が「水力紡績機」を発明、生産性が向上し、太くて丈夫な糸が出来る。


1779年「クロンプトン」が「ミュール紡績機」を発明。前出の二つの合体(ミュール)であり、細くて丈夫な理想の糸が作れるようになる。



動力部門 1769年「ワット」が「蒸気機関」を改良。「蒸気機関」の元々の発明者は「ニューコメン」。



織布部門 1785年「カートライト」が「力織機」を発明。動力に蒸気機関を取り入れ、飛び杼の3.5倍の生産性を発揮した。




1735年、「ダービー」がコークスを利用する製鉄(コークス溶鉄法)に成功。

蒸気機関の燃料として、木炭に変わり「石炭」の採掘が進む。


1793年「ホイットニー」が「綿繰機」を発明、綿花の種を取り除く作業効率は50倍UPした。



綿業都市「マンチェスター」

商港都市「リヴァプール」

製鉄業都市「バーミンガム」


これらは「賃金の安い」都市である。



旧来の労働力は「熟練工」や「農民」だったが、産業革命によって労働力は「女性」「児童」「移住労働者」などに変化した。

賃金の安い労働力だ。

「移住労働者」のうち、特に「アイルランド人」は安価な労働力として利用された。


また工場労働により、女性は「労働と家庭生活の分離」からそれぞれの場面が一生に関わるようになった。



しかし、都市への急激な人口集中により「スラムの発生」「不衛生」「犯罪の温床」などの問題が発生。

更に「低賃金」「長時間労働」など労働問題も発生していた。



1807年、アメリカの「フルトン」が「蒸気船」を発明。


1814年には「スティーブンソン」が蒸気機関車を改良。元々は「トレヴィシック」が1804年に発明したものである。


1830年にはリヴァプールとマンチェスター間に「鉄道」開通。

「交通革命」が始まる。


イギリスは「世界の工場」と呼ばれ、工業製品が世界を支配した。

これにより「世界の一体化」が始まるのだ。


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