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俺の転生先が狼だったのですが  作者: 小兼
異界転生編
5/11

5話 美食

 洞窟に帰ってみると、案の定リナの『鎌鼬』で崩壊していた。

 ……今夜は野宿になりそうだな。

 

「あの、お腹が空いたのですが。」


 おっと忘れてた。さっそくご飯作るか。俺の『空間収納』には仕留めた妖鳥(アエロー)が大量に入っている。

 この鳥、かなり美味いらしいし早く食べたいな。

 よし、ローストチキンでも作るか!



 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



 香ばしい匂いを嗅ぎながら俺は料理が完成するのを待った。え?何で作ってないのって?

 いや、俺が作るつもりだったけど、リナにスキル『清潔化(クリーン)』を獲得するまでダメだと言われた。

 遠回しに不潔と言われ、傷ついた。

 作らせたわけじゃないからね?勘違いするなよ!?


「出来ました!」


 お、完成したっぽい。俺は胸を踊らせ、皿――その辺の木を削って作った――に載っている切り分けられた――包丁がなかったので俺が折った魔滅剣(デモンバスター)を水でしっかり洗い使った――ローストチキンを受けとる。

 そして前足を合わせ、心のなかで、いただきますと唱える。

 リナは不思議そうにそれを見てた。

 まあ、世界が違うから文化も違うに決まってるか。


 俺はローストチキンを爪で挟み、口にいれる。

 ……美味い!調味料は無かったが、それでも美味い!

 熱すぎず、冷たすぎず丁度いい。

 リナ、料理うまいな。これから料理担当として頑張ってもらおう。

 こんなに美味しいものなんて、あっちの世界でもほとんど食べたことない!

 ただ、魔滅剣(デモンバスター)で肉を切ったせいか、口のなかが少し痺れるけど。


耐性能力(レジストスキル)『麻痺耐性』及び『毒耐性』を獲得しました》


 『麻痺耐性』と『毒耐性』?お、痺れがなくなった。これでいくらでも食える!

 食べ終わり、おかわりという意味で皿をリナに渡そうとするが――え?

 俺の目がおかしくなったか?ローストチキンがもう欠片も残ってないように見えるが……。


「あ、ごめんなさいもうなもう無いです!」

『はあぁ!?まさかと思うが……これ全部食ったのか?』

「はい!」


 ええ……食べた?全部?

 こいつの胃袋どうなってんの!?


『本当に全部食ったのか?』

「はい!」

『……まだ食べたかったのに……』

「私の魔滅剣(デモンバスター)折ったの誰でしたっけ……?」

『おーっとぉ!やっぱりお腹一杯だしおかわりはいらないかな?』


 慌ててごまかす。そんな俺をジーッと白い目で見つめてくるリナ。

 ごめんって悪かったってば!



 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



「あの、あなたの名前は?」


 夕食後、何もすることがなくて寝そべっていると、リナにそう聞かれた。

 そういえば、まだ名乗ってないな。


『まだ言ってなかったな。俺の名前は拓那だ』


《名前を"タクナ"に設定しますか?尚、一度設定すると変えることができません。YES/NO》


 ん?名前を設定すると変えれない?えぇ……。

 まあ、別にいいか。それに前世と違う名前だと混乱するし。

 とりあえず、YESだ。


《名前を"タクナ"に設定しました》


 無事に設定出来たらしい。


《名前を得たことにより、スキルの獲得、進化を行います》


え?

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