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人類、滅亡させてみました  作者: No.0
一章

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29/66

それぞれの想い2

一一酒場一一

 南にあるという小さな森に出かけたアルベールが傭兵団から離れて数時間、レナはやけ酒をしていた。


必ず戻ってこいと約束をした男は今ここにおらず王都を二人きりで出かけようと計画していた女心は無残に散っていた。


それもことがあろうに森へと出かけた同行者が王都でひっかけてきた顔がいい女ときた。戦力としては問題外。


そんな女とランデブーをして来ると言われればやけ酒だってしたくなる。そんなブルーな女に話しかけてきたのは同じ傭兵団に所属しているフィナだった。


「セレン。またお酒を飲まれているのですか?あなたがいないと、王都から来られた方々の指導ができませんのよ」


「わーってるよ。でもよ、目の前に酒があって我慢するほうが無理があるだろ。あっ、なくなっちまった。親父、おかわりくれい♪」


 一人カウンターテーブルで項垂れるセレンはフィナへと視線を向け、不貞腐れたように喋りだす。


だがこれまたひどい話で、フィナが言った『王都から来られた方々の指導』とはアルベールが傭兵団に依頼したものであった。


自分はセレン達に王都でやらかした内容を語ることもなければ悪びれもせず勝手に頼みごとをして勝手に女を連れて出ていった。


なかなかの行動だが、傭兵団のメンバーは愚痴こそ言えど縁を切るまでには発展しない。その要因こそがアルベールの優秀さである。


彼は傭兵団に迷惑をかける一方で、それ以上の貢献と成果を上げる。


「ほんとにそれだけが理由なんですかね……。そういえば、カゲミツさんはどこにいかれたんですか?先程から姿が見えませんのが」


 頬に手を当てながら質問したフィナに、セレンは木製のジョッキを項垂れながら上げろれつが回らないほど口で伝えた。


「あぁ、あいつなぁ。後ろのソファーでぶっ倒れてんぞ。私に飲み比べで勝負しようなんて百年早いんだよ」


「あらあら、カゲミツさんも飲まれていたんですね」


 その言葉とともに振り向き、フィナはカゲミツの横に座りカゲミツの頭を膝へと乗っけた。俗に言う、膝枕である。


「大丈夫ですか?体調は悪くなっていませんか?」


「お前、ホント男の趣味悪いよな。そんなののどこがいいんだ?酒が弱くて、女に弱くて、肝っ玉が小さい男のよぉ。いいのは面だけとか、ダメ男の欲張りのせみたいなやつだぜ」


「あら、素敵じゃないですか。女性にモテるのはいい男の証拠ですよ」


「ったく、育ちのいいのも考えもんだな。ダメ男とモテ男の違いもわからねぇんだから。あーヤダヤダ、私も連れてってくれればよかったのに」


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