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食事と頼み事

 店を出てからすぐ俺は伝承図書館へ移動し、そこから始まりの街へ転移した。


 思った通り、基本エリアの拡大に伴って始まりの街は一週間前のニーベルングの街程度…とまでは街の規模的にいかないがガラガラになっており、簡単に店が見つかった。


 …まぁ俺がここに来たのいつも人が集まってる時だけだったし、相対的にガラガラに見えるというのもあるだろうが。


 そんなわけで俺とカリナさんはしっかり食事という名のEP稼ぎを行った。

 当然ながら、彼女の事情に合わせて席は別席を取ったのだが…



「…えっと、ありがとうございます。連れてきてくれて」


 俺が食事をもりもりと食べていると、先に食事を終えたらしい彼女が俺の席にやって来て、感謝の言葉を口にしてくれた。当然ながら兜をつけてな?


 これまで一度も口を開かなかった彼女が突然話しかけて来たことに割とびっくりした。

 マジで急だもんな…いや、顔が特に嫌なだけで声はそこまでなのか?



「いや全然いいぞ、初心者の人みたいだし」


 とはいえ、そういう感情を表に出すのは失礼なのでどうにか隠しつつ平然と対応。

 彼女はやはり初心者…というかあまり物事を調べないタイプなようで、伝承図書館を用いた街の移動を知らなかった。


 まぁ俺も最初知らなかったけどな!

 ってか俺もあんまり調べないし!仲間じゃん!



「そう、ですか…」


 なんだか緊張を感じられる声音でそう呟くと、彼女は俺の向かい側の席に座りこむ。


 そして訪れる沈黙。


 …兜のせいで表情は全く読めないが、めちゃくちゃ見られている事はわかる。

 流石にちょっと食いづらいな?


 というか、飯は食えたし図書館移動法も教えたのだからさっさと立ち去ればいいだろうに。

 それとも何か、俺に用事でもあると?

 彼女がファンとかならわかるんだが…めちゃくちゃ逃げられたからな、最初。


 まぁ、さっさと飯を終えたいので単刀直入に聞こうか。



「それでカリナさん、なんか用事があるみたいだが?」

「え…あ…はい、用事が…あります、一応」

「とりあえず要件は聞く、なんだ?」


 彼女が何を考えているのか…それは全くもってよくわからないが、話を聞く事に損はないだろう。

 飯食いながらな訳だから時間を無駄にすることもない。


 ハンバーガーを頬張りつつ、モジモジと言うタイミングを見計らう彼女の兜、その奥へ視線を向ける。

 そうして10秒ほどすると、唸るような声を響かせてからその口を開いた。



「ぅ、わ…私に…」

「私に?」


 そう呟いて、彼女はまた口籠る。

 はっきり言ったらどうなんだ、とは思わない。

 きっと彼女は本気で頼み事を口にしようとしているのだ、急かせばそれを正確に知ることが俺も出来なくなる…ゆえに急かす必要も無い。


 口内をジュースで洗い流してから、ポテトやナゲットを口に運び、ハンバーガーを頬張る。

 そして口内をジュースで…と、同じ行動を繰り返す無限ループ。


 食うものが無くなるまでには話してほしい物だ…などと考えていると、彼女はようやくその重い口を開く。



「────私に、このゲームでの戦い方を教えてほしい」


 覚悟を決めたらしい表情で、彼女はそう言ったり

 

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