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章と本家 Ⅰ

 いえ〜い!みんな元気〜!?

 俺は並み!ジークこと春向 章(はるむき しょう)で〜す!よろしく〜!


 …なんだ今の、知らんうちに風邪でも引いたか?

 病院行くの面倒だし常備薬適当に飲もうっと。


 さて、そんな訳で…なにがそんな訳なのは俺も知らんが、とりあえず本日は休みだ〜!

 なんでそんな事になったか、その理由は簡単で、今日がAVOのアップデート当日だから。


 予告の時点でアップデートは朝から夕方までの人間が起きている時間の大半持ってかれることは決まってたからな。

 元気もりもりなら全然「アップデート終わったらログインするぞ〜」となるが…


 流石にここ2週間AVOやり詰めだからな!

 最低値の飯と風呂、睡眠以外はずっとログインして何かしらやってた。

 クエスト、ダンジョン攻略、ドロップ品の厳選、最後にイベント。


 俺の体は疲れてないが脳が重点的に疲れてる。

 そんなわけなので「丁度いいし今日は休み!お前らも休め!」とリーダー権限を用いて指示、今日はアウィスのメンバー全員お休みとした。


 あいつらが適度に休みを取ってるのは内緒だ。

 クエストで貰える経験値がレベル上げに向かない量になってきてるんだよね…

 でもとりあえずしちゃうから時間足りないんだよね…


 という訳で、早速俺も休みを満喫する事とする!

 何しようかなぁ〜!ゲーム、は休みの意味が無くなるのでやらんが…まぁとりあえずテレビでも見るか。


 俺が適当なニュース番組をつけるように信号を送ると画面の端が緑に一瞬光り、それが消えると共に画面に映像が映し出された。


 画面内では男性キャスターと女性アナウンサー、そしてゲストのアイドルがトークを繰り広げていた。


 キャスターの話を聞く辺りなんか人気アイドルらしいな…俺全然知らないんだけど…?

 よくよく考えて見ればここ数ヶ月まともにテレビ見てないし、そもそも歌とかも聞かないから当然か。

 しゃーなしやな!ガハハ!


 …こうやって人は年を取るのか。

 自分の老いを感じてしみじみと悲しさを覚えつつ、ちゃんと時代についていくためにそのアイドルの名前を記録する。


 『ハーバー』って言うのか、船着き場かな?

 …普通にアイドルの出発点であり終着点でもあるとか深い意味合いありそうでボケれないわ。

 待て、ボケるボケないの考えを人の名前とかで考えるようになったら終わりじゃないか…?


 なんか悲しくなってきたけどまぁいい。

 とりあえず飯だ、朝ごはん!もう10時過ぎてるけど!


 最近は完全食しか食ってなかったからな。

 とりあえず今ある米を炊いて、卵を注文して、それと一緒にベーコンを焼いて…そうだな、その間に風呂に入っておこう。


 飯食った後は映画でも見るか!

 映画を見てる間に枕と布団のシーツは洗濯して乾燥機にもかけておこう!


────そんな何でもない俺の休日。

 それは、突如として終わりを告げた。



「…ん?」


 では早速とシーツを剥がしていると、ベッドの横に置いたバイザー型の機械が通知の音を響かせはじめた。


 この音は通話か…誰ぇ?

 ディナは休日には用事があってもチャットで済ませるからまず彼女では無いが、そうなると通話してくる相手が思い浮かばない。


 我ながら交友関係の狭さがエグいな。

 とはいえ、他の動画投稿者仲間が急に通話してくる事もあるっちゃあるし…まぁいいや、出ちゃお〜


 俺がバイザーを被ると、目前に現れた拒否と受信の通知から受信を選んだ。



「はいはい、どなた?」


『章?時雨(しぐれ)だけど』


「なんだ姉さんか」


 通話相手は義姉の倉向 時雨(くらむき しぐれ)だった。

 彼女が急にかけてくるのは珍しいな…というか電話自体珍しい。前にかけてきたのはホテル取り忘れた時だったか…


 とりあえずあまりいい話ではなさそうだ。

 なにやら声も明るないし。



「急にかけてくるなんてどうした、何かあった?」


『話が早くて助かるわ。私も仕事中だし、担当直入に言うわね』


 そうして彼女は口を開く。



『お祖父様が今朝、老衰で亡くなられたそうよ』


 …俺は、声が出なかった。

ブクマ・ポイント・いいね・感想等いただけると幸いです!モチベが上がります!


〜おまけ〜

☆バイザー型の機械

・目元から首元辺りまでを覆う機械

・端的に言ってVRゴーグルだけど多機能

・一般用・ゲーム用・プロ用が存在する

・作中においてスマホの立ち位置でもある


☆思考加速装置

・作中人全員の首元に埋まっている機械

・人体の新しい器官的扱い

・無限の時間が得られる奇跡の機械(理論上)

・ゲームとの感覚共有やらはこれのおかげ


備考

・作者は名前考えるのを放棄している

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