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スチャラカ娘とちゃっかり転任先生(9)

 恵は授業の間ずっとお腹の中が煮えくり返る思いで、瞬のことを考えていた。


 美樹雄の話では光井瞬は山陰あたりではかなり名の知れたMTBの選手(なぜ名が知れているのかは謎だが・・・・・・)で四月にこの学校に転校してきたのだそうだ。その瞬がどうして美樹雄と知り合いかというと、瞬が転校前に小手調べにこの地方の大会に出場したのだ。もちろん本人は自信満々であった。ところが、得意のスラローム種目でなんと美樹雄にあっさり破れてしまい2位になったのだ。それ以来、瞬は打倒相沢を合い言葉にしているとの事であった。


 授業が終わり、浩一が教室を出ると恵は呼び止めた。


「先生。私、自転車部に入ります」

「そうか!入ってくれるか」


 浩一は予期していたかのように恵を見た。


「はい。だけど私、先生の提出案で入るんじゃありません。あの、あの光井っていうトンチキ野郎に思いしらせてやるためです」

 

「よくわけは分からないが、いい考えだ」


 浩一は軽く恵の肩を叩いた。


「そうでなくっちゃ、キミじゃない」


 そう言うと浩一は軽いステップを踏みながら去っていった。


 翌日、美樹雄が自転車部のネームが掛けられている部屋の入口にもたれ掛かって立っているところに、瞬が鼻歌混じりにやってきた。


「おっ、美樹雄君、早速のご登場とは」

「あっ、今は入っちゃだめだよ」


 威勢良く部室に入ろうとする瞬を美樹雄は止めた。


「えっ、・・・・・・ドッ、ダッァー」


 瞬がドアを開けたとたん中から悲鳴と共にカバンが瞬の顔めがけて飛んできた。瞬はもろに顔でカバンを受け止めた。


「ちょっとー、女の子が着替えてんだから勝手に入ってこないでよ。もーこんな部なんか最低!」


 そう言いながら恵は今さらあっさり部に入ってしまった自分に不安を感じずにはいられなかった。


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