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スチャラカ娘とちゃっかり転任先生(5)

「うーん。ここにね恵君の診断テストの結果があるんだけど。な・ん・で英語だけ赤点なの?数学も化学も国語もみんないい成績なのになぜ?」


(きっ、ついにきたか・・・・・・)


 恵は顔が自分でもひきつっているのが分かった。ただでさえ英語は苦手である。そんなことは百も承知である。それが”なぜ”と聞いてきた。そんなもん、苦手だからとこたえるしかなかろう・・・・・・恵は言葉を飲んだまま黙っていた。 


「簡潔に言おう。キミは英語が苦手だろう。しかしね、だからといってこのままの成績だと学年末試験の結果次第では留年決定だね」


(簡潔かこれが?)


 恵の顔に曇りがでた。浩一は恵の目を見つめてさらに言った。


「自転車部に入れ。そうすれば英語の補習等すべてのサポートは僕がしよう。それに、いま入れば第1号部員の栄誉を与えよう」

「あのう、もし、入らなければ?」

「そのときはキミは死にものぐるいで英語の勉強をして、期末試験までに成績を挽回するまでだよ。できればの話だが」


 恵は”断る”の一言を口からだそうとしたが一瞬、心の中で今の自分の状況を秤に掛けてしまった。その結果、悔しいが挽回策はとても無理に思えた。


「・・・・・・少し考えさせてください」


 恵は愕然としてこたえた。


「もちろん。いい返事を待ってるから」


 浩一はそう言うと笑顔で席を立って出ていった。恵はただ、ポカンとした顔で浩一を見送った。


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