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初陣、いざ参ろう!(2)

 会場のアナウンスは、開会予定時刻やコース状況などを伝えている。


 この大会ではスラローム種目の組み合わせは当日発表されることとなっており、配布されるプログラムには載っていない。確認するには、本部前の掲示板か別紙として組み合わせ表をもらうことになっている。


 恵たちは、本部前に掲示されている組み合わせ表を見に行った。


 女子と男子の組み合わせが張り出されていた。男子は美樹雄と舜はきれいに外れていた。決勝まで勝ち抜かないと対戦することはなかった。だが、問題は女子である。三人は初戦、しかも一番最初の組み合わせを眺めていた。


「まじかよ。よりによって」


 瞬は、苦々しい顔をしながら恵を見た。


「これはもういくしかないですね」


 美樹雄も力強くうなずきながら同じように恵を見た。


 スラロームは女子が先に行われ、次に男子がある。その女子の大会の最初の対戦組み合わせに恵の名前があった。


 水城恵(チーム朝見校)×新川有紀(東第一校MTB部)


 これ以上ない非情な組み合わせだった。いくら学校の部活チーム同士の対戦とはいえ、前回チャンピオンの新川に対して初出場初体験の恵である。第1回戦にしては、同情するしかない組み合わせとなった。

 

「へー、私、運がいいな。いきなり新川さんと走れるなんて」


 恵は笑みを浮かべて、組み合わせを見ていた。


 美樹雄と瞬は恵の反応に意外というか当然というか、ある意味頼もしさを感じた。


 三人は本部で組み合わせ表を受け取ると、テントに戻った。その途中、偶然に有紀と顔を合わせた。他の東第一校の部員も一緒だった。


「朝見校初参戦ですね。よろしくお願いします」


 有紀が三人に声をかけた。他の部員も立ち止まって恵たちを見ていた。元SSSメンバーも二人ほどいた。


「相沢さん、お手柔らかに」


 そう言いながら上級生の一人が挨拶をした。


「こちらこそ。よろしくお願いします。朝見校は初参加ですから」


 美樹雄が丁寧に答えた。


「水城さん以外は初参加じゃないでしょう」


 有紀の答えに、恵たち3人はうなずきながら笑った。


「組み合わせ見てきたらいいですよ。初戦から見物です。新川さん」


 美樹雄の言葉に部員たちは「なになに?」という表情で本部の方に駆けていった。


 三人はそのまま東第一校の部員たちを見送った。


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