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45/51

45.

 (※ナタリー視点)


「おい、聞いているのか? 報酬を倍にしなければ、あんたの依頼は受けないと言っているんだ」


「え、ええ……、わかったわ。でも、これ以上はもう上げないわよ」


 仕方がない。

 お父様たちが来るまでの時間も限られているから、交渉している暇などない。

 まさか、報酬額を増やすように言ってくるなんて、思っていなかった。

 前金はいつも通り支払い、その後の報酬を、いつもの二倍出すことになった。


 それに、お父様たちが遅い時間帯に来ることも想定して、サクラの数も増やしたので、出費はかなりのものだった。


「まずいわ……。売上額は増えないのに、出費は増える一方だわ。いったい、どうすればいいの……」


 わたしはまた、いつものように店の様子を見張っていた。

 お父様たちは、予定していた時間よりも遅れてやってきた。

 あぁ、よかった、サクラの数を増やしておいて……。

 そうしていなかったら今頃、誰も客がいない店の様子を見られているところだった。

 やっぱり、サクラの数を増やすのは、必要なことだわ。


 とりあえずこれで、お父様たちに店の経営状況が悪いことがバレる心配はない。

 しかし、問題はまだ残っている。

 お姉さまから経営者が私に変わってから、ずっとある問題だ。

 お店の経営が、うまくいかない。


 売り上げも落ちてきているし、出費がかなり増えているので、利益はかなり少なくなっている。

 というか、赤字である。

 この状況を、何とかしなければいけない。


 しかし、営業時間も終わり、いつも通りサクラの人たちに報酬を渡しに行った時、新たな問題が発生したのだった。

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