異世界で冒険をしてみたい!
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皆様この小説を紹介等しても良いです。
「はぁ〜」そう、ため息をついたのはこの物語の主人公…井上双馬だ。
「何で俺ばっかり学校で色々言われなきゃなんないのさくそ…」
そう、井上は学校で嫌われている。いじめというか、周りの人から避けられていて一日中クラスの人と話せていないのだ。あぁ、いじめだ。
6月3日、翌朝だ。井上は朝からバタバタしていた。
「ヤバイヤバイ!遅刻!寝坊!昨日ゲームしすぎたぁ…でも、また学校行っても…同じ事を繰り返されるだけなのか…」
「そんな君にいいものあげるー」突如現れた半透明の背の低いおじさん…【ゴブリン】が井上の家に出現した。
「う、うわぁ!?何だこいつ!?緑の妖精⁉」まぁ当然驚くのも無理ない。なにせ地球じゃあゴブリンなんてどこにも存在しないのだから。
「わしはお前にいいものあげるといったのじゃ、準備はいいかい?」
「いかにもうさん臭く怪しいおじさんにしか見えない、怪しい。どこから来たのさ?」
「君たちが言っている…あー、異世界じゃよ!そう!異世界!来るかい?好きなスキルや能力を分けてあげるよー」
棒で言っているゴブリン。
「じ、じゃあ、い、いや待て!異世界にい、行ったとしても…言葉とか分かるのか?異世界に行ったら全然違う言語とか喋ってたら俺泣くぞ…」
「あぁ、そのへんは心配せんで良い、この世界と同じ言葉じゃよ。」
背が低いゴブリンが白いヒゲを生やしながら帽子を深くかぶりこちらを見ている。
「俺、井上双馬、地球を卒業します。ありがとう異世界‼だいたい俺の行ってる学校なんか俺がいじめられてるばっかり…入学式終わってから3週間程でぼっちになり教室のすみへ…そこから避けられる…まじか…」
井上は過去を今一度振り返り何度も考え直した結果異世界に行く事を決意した。
「いいぜ異世界、暴れまわってやるぜ!どんな奴でもかかってこいだ。」
「では、異世界についたらある程度の力はあげよう、わしゃ、命がもう…せめて私の昔冒険してたスキルを井上に…………」
これ以上ゴブリンは喋らなかった。
井上「お、おぉー!すげー…本当に来ちまった…これが、異世界…………」辺りに広がる大草原、近くには街や村がある。
「基本的にじゃぞ、この世界にはレベルと言うのは存在しないのじゃ」
「ん?何でだ?レベルがなきゃ強さが分からないだろ?」
「レベルは、いけないのじゃ…かつて昔…誰かと誰かがレベルを競い合っていた時の事じゃ…」
ゴブリンじいさんの昔話である…
「おーいニーナー!お前レベルいくつだ!?」叫んでいたのは中学生くらいの体型の人…隣にいる女の子も、同じ。
「え?私?私はー…21だよ!そっちはー?」
「俺は30だ!どうだすごいだろ!」
笑いながら言う謎の少年。片目には深い傷が出来ていた…
「ねぇアルト、傷は大丈夫?」
男性の名前はアルト。
ニーナと同じくレベルを一週間に一回競い合っているらしい。
「おぉ!大丈夫だぜ!何せ俺はアルト様だからな!」
「かっこいいー!いつか私も、アルトみたいになりたいな…」
少し寂しげな顔で言うニーナ
「ニーナ?そんな気にするなって!何があっても俺が守ってやる!絶対だ!」
そういったアルトはもう日が暮れるから帰ると言いアルトはアルトの家へ帰宅した。
「まぁ元気に帰るぜ!って言っても、家は私と隣だし、またすぐに会える。
アルトレベルすごいなー…そうだ!」何か思いついたようだ。
「今夜は私だけ夜のモンスターを倒そう!ここにはスライムとかそういう弱いモンスターばかりだから!安心安心!」
そう言いつつこっそり外へ出たニーナはモンスターと出くわした
「やぁぁぁぁ!はいっ!!」
スライムを倒しレベルが上がった!
「やったぁレベルアップ!この調子で頑張ろ…………あ…」
目の前に現れたのは夜にしか現れないと言われている…ホワイトウルフの群れだ。
目の前の光景がしっかりと理解出来ないくらいショックだったニーナ、ホワイトウルフの大体のレベルは45くらいとアルトが教えてくれたのだ。
「あ…あ…逃げなきゃ…………」
背を向けたニーナに襲い掛かってきたホワイトウルフ
「あ!きゃぁぁ!」
小さな悲鳴に届かぬ声…もう一度助けを呼ぼうとするニーナの体はホワイトウルフの餌食だ………
翌朝
「あ…あ…あ…」
アルトが目の前の光景に絶望した。それも全身がおかしくなりそうなくらいに…
その光景にはニーナの骨が転がっていたのだ………
「そこから…アルトは街の一番偉い人にレベルは無しにしないかと言い世界中でレベルが無くなったのじゃよ。分かったかい井上君………」
「悲しい話ですね…」
悲しい話から立ち直った井上は異世界の…冒険者の始まりの街、【オーズ】に向かった。
「街に入ったら居酒屋と言うのがあるのじゃ、そこで冒険者として登録をし、あとは自由に冒険をするのじゃ」
「居酒屋か、まぁギルド集会所みたいなので良いのかな?とりあえず行こう!」
井上はノリでゴブリンも誘った。
「わしは、もう冒険をしつくした身じゃ。200年前に終わったのじゃ、わしの冒険は、だから今度はお前のばんじゃ、頑張るのじゃぞ、ある程度の魔法などそこらはお前さんの脳にしっかりと入っておる、心配せんでぇぇ」
心細く感じた井上はそれもそれで良かったのかもしれない。
一人旅、ここから始まる異世界の冒険、
「出会いに別れ、様々な出来事が俺を待っている…ありがとう爺さん!またね!」
こうして井上と謎のゴブリンは別れ、井上は始まりの街、【オーズ】へ、ゴブリンも消えていった………
「よし、何となく登録は済ませたな、武器も手に入ったし、よ、よぉし、あんな嫌われた世界での俺は偽りの存在…ここ異世界本物の俺は…ストレスやらなんやら発散してしきれないくらいに敵を倒してやる。」
ものすごい気合入った言葉は店の辺り全体に響き渡った。
「ギャハハハハお前みたいな奴が冒険だとぉ〜?冒険者はきついぞ!ギャハハ」
そう笑いながら言う一般的な冒険者
「まぁ今日登録したばかりだからな、ゴブリン爺さんによるとこの世界は、一対一プレイヤー同士の対決はありだが…あまりやりたくないな…」
「ギャハ、何だお前、俺とやろうってのか?」
「仕方ない、やるよ。」
何故か怠慢をすることになった井上はまだ戦闘経験がない。
「ギャハハハハ行くぜぇー、おら!おら!」
いきなりにナイフを突き刺そうとする一般冒険者井上は
「危な!くそぉ、行け、!」
袋の中から小さな木の枝を取り出して相手に向かって木の枝を振りかざした。
その木の枝から中くらいの渦が作り上がり相手に向かって竜巻が起こった!その竜巻は止まらない…全然止まらなかった。
「ぎゃぁぁーーー!」
もうずっと叫んでるごつい冒険者。
「あ、そうだ!」
もう一度木の枝を振りかざした。竜巻が止まった。
「やっぱりこういう使い方だったのか!良くわかった!それにしても流石異世界…こんな木の枝だけでもこの竜巻…恐るべし異世界…」
「て、テメェそ、その枝…何でお前みたいな素人が持ってるんだ!?」
「ゴブリンの爺さんがくれた枝だ!すごいよねこれ」
「そそそ、その枝はな…1000年の樹と言う名の樹の枝から作られた武器だ!よく持ってるな!ギャハハ!」
若干恐れる一般冒険者。1000年の樹1000年に1度だけ樹が育ち、ぐんぐん育つと言われ今でも枯れていないという。
「永遠に枯れない樹ねぇ…まぁそれより、俺は冒険者登録を済ませたから、旅立つか、仲間集めるか…まぁ始まったばかりの異世界、この木の枝やまだ見ぬ未知の世界…ありふれた人々に街やモンスター、無双してやる。」
日が暮れる頃に井上は宿屋の予約をしていた。どうやらお金ははじめからいっぱい入っていたらしい…
「それより、あんたさんはぁ、これから旅をする気で?」
宿屋の体のごつい男の人に話しかけられた井上。
「あぁ、これから旅をするつもりだ!」
「ここから東へ行った所に小さな村がある、そこに行くと、結構クエストとか受けられるんじゃないか?討伐に共闘、採集やらなんやらであそこは人が足りないらしい…どうだ?行ってみたくはないか?」
グイグイと話す宿屋のごつい兄ちゃんに肩をトントンと叩かれる
「正直オーズにはクエストがあるっちゃぁ、あるんだがな…ほぼ取られちゃうんだよな、貼り紙…」
酒場の可愛いお姉さんにクエストを掲示板に貼られた瞬間に無くなってしまう…
「どんだけ暇人が多いいんだこの街は!」
笑いながら言う井上、
「おーけー了解!行ってみるよ!小さな村の依頼を受けにね!明日の朝、出発するよ!ありがとう教えてくれて!」
こんなことが無かったら明日は別の道へ進んでいた。
「おう!いい情報を待ってるぜあんちゃん!」
こうして1日が終わり寝た…………朝日が昇る頃…
「う、うぅ〜…朝だ…今日は…は!?東の村!」
こうして井上は荷物をまとめて出発の準備が終わり街を出た。
「東の村…ロスコ村、人口は少ないがモンスターへのバリケード対策はA丸か、凄いな。」
こう一人でブツブツ言いながらも目的地、東のちっぽけな村、ロスコ村へと辿り着いた。
「おまさん、何奴じゃ?許可なく村への立ち入りは禁止じゃぞ。」
急に話しかけてきたのは村長さんらしき人物、ごく一般的なおじいさん。
「あぁ!ごめんなさい!俺は冒険者の井上だ!この村で何かクエストとか受けられたらいいなと思いまして参上しました!」
この発言は3分も経たないうちに村中へ知れ渡った。
「おいおい、クエスト手伝ってくれる若い冒険者の方が現れたぞ!皆!村は救われた!」
若い青年が大声で言い村のご老人、若い夫婦や子供などが安心した顔でいた。
「何かあったんですか?この村に…」
井上は率直に聞き、村の事を理解した。
「食料が足らず、モンスターが増える一方、武器は壊れ直せるほどの技術者が居ないあげく雨が降らず農作物が台無しに…そうだったのか。任せて!それ!」
井上は農作物どころか村一体を天候魔法で辺り一面雨を降らした。
「この雨は、後3日後にやんで、また降り続くようです。後は武器の修理ですね!全て持ってきてください。」
井上は手先が器用なだけで武器も剣は砥石で磨き、修理を行った。
「お〜!救いだ…」
「あぁ、神よ…」
様々な方がお祈りを捧げるポーズを取り一定の時間祈っていた。
「武器はこれくらいでいいかな?うん、武器の修理完了!これで村は安心だね!後は、モンスターの狩りだね!これは俺一人ってわけにも行かないな…誰か一緒に来てくれる人はいないか?」数名手を上げてくれた。「よし、ありがとう!」
一人は魔法使い、もう一人は弓使い。
「意外といいメンバーだ。すくないがこれで行こう!モンスターは何を討伐すればいいのかな?」
まだそこの話は聞いていなかった。
「カーロと言う空中に飛んでいる魔物、後、ミミうさぎ、それだけだよ!」
一緒に狩りに行くパーティのゴンが教えてくれた。
「それじゃあ行こうか!」
こうして俺とゴンとハリスでパーティを組み、討伐へ向かった。
「こういう異世界イベントは、はぁ、はぁ、良いかもしれないな!」
森に入った井上とゴンとハリスは木々が生い茂っている道を休まず歩き、少々疲れ気味でいた。
「あ!?あれは!?ミミうさぎだ!耳が長い…」
井上は耳うさぎを見つけた。
「ゴン!回り込んで挟み撃ちだ!ハリス!遠距離から狙ってくれ!」
「正確な指示…了解しました。」
弓使いのハリスは木の上に飛び移りゴンは既に耳うさぎの背後に回っていた。
「うさぎは4匹か、ハリス!五月雨撃ちと言うのは出来るか?」
雨のように、槍が降り続けるような技、
「この世界にもあると良いんだけど…」
「使えるよ!まだ練習中だけどね…」
確かに初心者用の武器や防具、
「よし、自分を信じて!」
「わかった!い、行けぇーーーーー!」
こうしてハリスは五月雨撃ちを放ち、雨のような矢がミミうさぎの元に降り注いだ。
「やったぁ!俺、ついに出来た!五月雨撃ち!」
「俺は、当て残したミミうさぎを、ストレートショック!」
ストレートショックとはまっすぐに突き刺さるような衝撃を的に与えることができる技である。
「す、すげぇー…」
見とれてるゴンは一匹ミミうさぎを逃してしまった…
「ゴン、駄目じゃないか…まあでも、3匹!初めてにしては良い結果なんじゃないかな!?俺にとっても初めての技だし。」
「ごめん、ストレートショックがすごくて見とれてた…」
「全く、次からは頑張れよ!」
良い機嫌なハリスはゴンを励ます。「おう!」元気なゴンの挨拶は静かな森へと響いた。
「とりあえずハリスとゴンはよく頑張ったな!これで村の人達は安心だな。」
クエスト資材を手に入れた俺達は村へ戻る途中にまたモンスターに出くわした。
「ギャォォーーー!」
その鋭い爪は鷹よりも遥かに大きく、すごく硬そうな体に大きな尻尾、鋭い目付きでドラゴンがこちらを見ている。
「ぶ、ブラックドラゴンだ…俺達は…終わった…村も今頃…」
ハリスとゴンは諦めていた。ブラックドラゴン、推奨レベル88、
「おいおい、どうする、俺達まだレベル全然上がってないぞ…って、レベル俺達にはもうないから、実力勝負か…ゴン、ハリス、逃げろぉ!」
井上は強い言葉でハリスとゴンを逃した。
「ギャォォー!!」
森の雑魚モンスターは巣へ戻り井上とドラゴンしか居ない状況。
「俺魔法まだ全然使ったことないけど、自分で魔法の名前を…」
井上は得意な妄想を次々に膨らませ編み出した。
「ブラック・ルーム‼」
ブラックルームとは敵を暗黒状態にして目が見えなくなる魔法だ。
「ギャォォー!」
驚いたのか自分の目をかいているブラックドラゴン
「次の魔法は…いでよ!我がサーヴァント‼アナスタシア・レージュ‼」
召喚魔法。井上は新たな仲間を召喚した。
「主様、よろしくお願いします、あれは、ブラックドラゴンですね、斬ります。」
冷酷な感じでクールでかっこいい美少女が召喚された。
「おおおおおおー!美少女キタコレ!では、アナスタシア‼奴を斬れぇーー‼」
シャキ!シャキ!とドラゴンが真っ二つになり、ブラックドラゴンを倒した。
「これで良いでしょうか?マスター。」
静かな声で冷静に話し出すアナスタシアの表情はうつむいていてよく見えなかった。
「マジ感謝する!ありがとう‼これからもよろしくな!マスターとか言わないでさ、気軽に行こうぜ!」
井上はマスターとかそんな親しまれるのが嫌いだ、親しんでる人の裏の顔が怖そうだからだ。
「ついでにブラックドラゴンの目と鱗を剥ぎ取って武器防具を最新版にしましょう。売却したら軽く1000万ピナ行くでしょう。」
ブラックドラゴン恐るべしお金のドラゴン。
「宝くじよりブラックドラゴン倒したほうが早い気がしたのは気のせいだろうか。」
「気のせいです。宝くじと言うのが少しわかりませんが、後で宿屋にて自己紹介やなどを教えます。これからもよろしくお願いします。アナスタシアとお呼びください。」
「了解です、美少女アナスタシアちゃん!」
「美少女、とは分かりかねませんが、アナスタシアとお呼びください。」
この時改めて思った、この人は冷静さで溢れ、万能で何でも出来る人、だと。
「もう、この村には用はないなハリス、ゴン、またな!色々と短い時間だったけど、楽しかったぜ!」
ハリスとゴンとお別れだ。旅は出逢いに別れ…がある、ここで泣いているなら後先持たない。この事を井上は知っていた。
あの小さな村を出た後井上は村長に教えてもらった【ボルゴンの里】という場所を教えてもらった。その場所には魔法使いの里、とも呼ばれる程魔法使いの人物が多いとされる里。
「アナスタシア、魔法使いの里へ行くのだけど、馬車乗っていかない?」
「マスター、馬車はガタガタしていて胸が揺れたりお尻が痛いので嫌です。歩いていきましょう。私は浮遊していきます。」
「馬車よ…ごめん…あぁ、分かった!途中モンスターとか倒しながら行こうぜ!」
「了解しましたマスター。」
こうして俺達は魔法使いがいっぱい居る【魔法使いの里】に向かう事にした。
「マスター」
アナスタシアが話し掛けてくる。
「どうした、あ、モンスターか…アイツらは…」
体が大きく、全身青色の闘牛が現れた。
「スキルを使用します。」
アナスタシアはすぐさま闘牛を倒した
「おぉ…やるじゃんアナスタシア!」
俺もまだまだ負けてられない…そう思った井上である。
「マスター地図をご覧になって下さい。」
アナスタシアがそう言うと地図を取り出した。
「なに?!橋だと…待て待て待てこういう展開は橋がボロボロでだいたい真ん中辺りまで来たら一歩踏み外して転落とかそういうパターンだ…」
「マスター、これはゲームではありません、まぁ、私は浮遊出来るので橋など必要ありませんが。」
誇らしそうにアナスタシアは言う。
「あのなぁ…は!じゃあアナスタシア、俺を抱えて橋の向こうまで乗せてくれ!」
アナスタシアの顔は物凄く嫌々そうだった、この後殴られた。
「な、何とか橋に来たけど…あんがい綺麗な橋だな、良かった、じゃあ渡ろうか」
アナスタシアは先に向こう側に居る、井上はビビりながらも橋を渡りきり、その後もモンスターを倒し、歩き、倒しの繰り返し。
「今日はここで寝泊まりしますかねー。」
井上はアイテムからビッグサイズのテントを取り出した。
「大きい、ですね。」
「さて、アナスタシア、一緒に寝ようか。」
当然、テントは1つしか所持していない。
「わ、分かりました、変なことしたら、許しません。」
ほっぺたを赤くしながらアナスタシアはテントの中へ入った。
不定期更新ながらやっていきます。