✅ 野原 4 / 埋葬しよう
セロフィート
「 そうと決まれば此の獣を埋める為の穴を掘りましょう 」
マオ
「 分かった。
──で、掘るのは誰なんだ? 」
セロフィート
「 勿論、マオに決まってます 」
マオ
「 はぁあっ?!
オレなの??
1人で穴掘りするのかよ!? 」
セロフィート
「 力仕事ですし。
頑張ってください 」
マオ
「 セロも手伝えよ!! 」
セロフィート
「 マオ、ファイト☆ 」
マオ
「 『 ファイト☆ 』じゃ、ないっ!!
大体な〜〜、何で穴を掘れ──って言うんだよ!
オレの刀でか? 」
セロフィート
「 手で掘るしかないでしょう 」
マオ
「 ふざけんな!
何で手で穴を掘らないといけないんだよ!!
泥だらけになるだろうがっ!
指も痛むだろうがっ!! 」
セロフィート
「 冗談です。
真に受けないでください。
穴ならワタシが掘りますし 」
マオ
「 ──え゛っ?!
セロが掘るのかよ?
そんなの駄目に決まってるだろ!!
泥だらけのセロなんて、オレは見たくないよ!!
セロは穴掘り禁止だからな! 」
セロフィート
「 マオ…(////)
有り難う、マオ。
マオの気持ち、嬉しいです(////)」
マオ
「 …………オレは、ただ…セロには綺麗なままで居てほしい──っていうか(////)
汚れてほしくないっ──ていうか(////)」
セロフィート
「 ふふふ(////)
マオには毎晩汚されてますけど? 」
マオ
「 ──な゛んっ?!
そ、そんな事してないだろ!!
変な事言うなよな。
馬鹿っ(////)」
セロフィート
「 そうです?
ワタシの身体に『 跡が付かな〜~い 』と毎晩ぼやいてますし 」
マオ
「 はぁあ?!
ぼやいてないだろ!!
オレは、そんな事しーてーなーーーいっ!! 」
セロフィート
「 ふふふ。
マオは照れ屋さん〜〜〜〜♪ 」
マオ
「 歌うなっ!! 」
セロフィート
「 穴を掘るなら、地属性の元素魔法で十分です。
マオ、獣の死骸から離れてください 」
マオ
「 う、うん…。
って…セロ、獣の死骸を其のまま埋めるのか? 」
セロフィート
「 少し違います。
先ず古代魔法で、獣の死骸が穴へ落ちない様に安定させます。
次に地属性の元素魔法で、穴を掘ります。
其の後古代魔法で獣の死骸を穴の底へ降ろします。
最後に地属性の元素魔法で、穴を丁寧に塞ぎます。
後は近くにある石を積んで、墓石を作ります。
作業は此だけです 」
マオ
「 …………簡単だな〜。
オレの出番…無いじゃんか 」
セロフィート
「 そんな事ないです。
マオは墓石に使う石を集めてください。
出来れば、大中小と大きさの異なる石を1つずつ、お願いします。
丸いのが理想的です 」
マオ
「 分かった。
大きさの違う石を1つずつだな。
任せろ! 」
セロフィート
「 はい♪
任せました 」
セロフィートが古代魔法と地属性の元素魔法を発動させ、獣の死骸を埋葬している間、マオは近場で墓石に使えそうな石を探した。
──*──*──*── 数分後
獣の埋葬を終えた土の上に、マオが大きさの異なる3つの石をセロフィートの指示を受けて積んでいた。
マオ
「 ──っと、こんな感じかな?
どうかな、セロ? 」
セロフィート
「 上手です、マオ。
──では、両手を合わせてください。
獣の魂の冥福を〈 久遠実成 〉へ真心を込めて祈りましょう 」
マオ
「 ……なぁ、セロ… 」
セロフィート
「 どうしました? 」
マオ
「 …………何で大きさの違う石を使うんだ? 」
セロフィート
「 ははぁ…。
マオは知りませんか。
良いです、教えましょう。
1つ目の石は〈 久遠実成 〉を現します。
2つ目の石は先祖を現します。
3つ目の石は自分を現します。
今回は獣ですから、2つ目の石は家族を現します。
3つ目の石は獣自身です 」
マオ
「 獣に家族が居るのか? 」
セロフィート
「 マオ……。
獣にも両親や兄弟姉妹は居ます。
両親が居なければ産まれて来れないのは、動物も人間も同じです 」
マオ
「 …………そう、なのか??
オレ…親とか居ないから分かんないんだけど… 」
セロフィート
「 そう言えば…マオは両親の顔も素性も知りませんでしたね 」
マオ
「 まぁな〜〜〜。
でもさ、別にいいんだ。
オレの家族はさ、オレを引き取って育ててくれたマーフィだからな!
其に今はセロも居てくれるだろ?
オレには大切な家族が2人居るんだ。
生みの親が分からなくても、オレは寂しくないよ 」
セロフィート
「 マオ…… 」
マオ
「 あ〜~ほら…〈 大陸
セロフィート
「 はいはい 」
マオ
「 え〜と……両
セロフィート
「 そうです。
此
此
手
忘