♪ 2.キャンプ地 21 ~ 人形の思い出話 3 ~
マオ
「うん!(////)
初めての味だよ!
不思議な味だよな〜〜。
どんな味付けしてるんだ?」
セロフィート
「其の鶏肉は、下拵えの際にバーボンというお酒に浸しました。
大人の味を楽しめる鶏料理です」
マオ
「大人の味……。
此が大人の味なのか??」
セロフィート
「子供が好む味付けが良かったです?」
マオ
「ムッ…。
大人の味でいいよっ!!」
セロフィート
「マオが気に入ってくれて嬉しいです」
マオ
「ま、まぁな(////)
セロの手料理だからな!(////)」
セロフィート
「マオ…(////)
( ワタシの手料理だと本気で信じるなんて…。
本当に……マオはチョロイ子です♪ )
ふふふ♪」
マオ
「セロ(////)
…………あ…話の続き…」
セロフィート
「はいはい。
壁のドアの先は〈 国王 〉の《 自室 》です。
ワタシの与えられた部屋は〈 国王 〉の部屋と繋がってました」
マオ
「──ブふぉっふッ?!
………………はぁぁぁぁぁぁぁあああんっ?!
露出狂の変態の部屋と繋がってた──って?!
──そ…其って…ヤ、ヤバイんじゃ……」
セロフィート
「そうです?」
マオ
「そ、そうだろっ!!
変態が部屋に入って来るかも知れないじゃんか!!
よ…夜這いとかされなかったのかよ…」
セロフィート
「されてません。
ワタシの部屋にはワタシ以外は入れない様にしてました」
マオ
「そ…そうなのか??
じゃあ、セロは安全だったんだよな?」
セロフィート
「はい♪
完全無欠に安全でした」
マオ
「……良かった〜〜!
セロが変態に何かされてたらオレ……」
セロフィート
「マオ……。
心配してくれます?」
マオ
「当たり前だろ!!(////)
セロはオレにとって大事な──!!
…………大事な…(////)」
セロフィート
「マオ……。
有難う(////)
話を続けましょう。
ワタシの部屋へ入れない〈 国王 〉は、良くワタシを《 自室 》へ呼んでました」
マオ
「………………は??
何だよ、其って…!!」
セロフィート
「安心してください、マオ。
ワタシは何もされてません。
指1本すら触れられてません」
マオ
「そ、そうなのか?」
セロフィート
「はい♪」
マオ
「何で笑顔なんだよ?」
セロフィート
「寧ろ、何かしたのはワタシの方ですし…」
マオ
「はぁぁぁぁぁぁ??
セロ、変態に何かしたのか??
やっぱ、何か酷い事されてたんじゃないのかよ!?
部屋にしょっちゅう呼ばれてたんだろ??」
セロフィート
「確かに頻繁に呼ばれてました」
マオ
「セぇロぉ〜〜〜〜……。
何で素直に部屋に行っちゃうんだよ〜〜!
断れなかったのかよ?」
セロフィート
「相手は〈 国王 〉ですし…」
マオ
「セロには関係無いだろ?」
セロフィート
「そうですけど…。
面白い事が起こらないか期待もしてました」
マオ
「そうかよ…」
セロフィート
「ある夜……。
何時もの様に〈 国王 〉の《 自室 》で読書をしていた時、彼が何を血迷ったのか…。
いきなり衣服を脱ぎ出して……。
『 タシル、風呂へ入ろう!! 』と迫って来ました」
マオ
「迫って来た──って…。
…………全裸の〈 国王 〉に迫られたのかよ…」
セロフィート
「そうです」
マオ
「マジかよ!!
( …………大きくて、逞しくて、熊みたいに男臭い全裸の〈 国王 〉が…下腹部を──。
男の象徴を……ブルンッブルンッ揺らしながらフル◯ンで、セロに迫った──って事かよ〜〜!!!! )
──其って完全に犯罪者じゃないかよっ!!」
セロフィート
「〈 国王 〉のする事ですし…。
犯罪者になるのは〈 国王 〉を止めた人の方です」
マオ
「………………」
セロフィート
「マオ?
ワタシは大丈夫でした。
いきなりの事過ぎて、つい何時もの調子で〈 国王 〉を〈 原質の源 〉へ変換してしまいましたし…」
マオ
「──は?
〈 国王 〉を〈 原質の源 〉に変換させた??
其って詰まり……」
セロフィート
「はい。
〈 国王 〉が行方不明になった事を機に〈 国王 〉の息子達が、王位継承権の争いを始めました」
マオ
「王位継承権の争い…??
………………えっ?!
変態犯罪者に子供が居たのかよ?!」
セロフィート
「居ました。
確か…〈 王妃 〉が11人程。
子供だけでも20人は越えてました」
マオ
「マジかよ……。
子沢山だったんだな…。
変態で犯罪者なのに……。
11人も〈 王妃 〉を侍らせてたのかよ?!」
セロフィート
「男気の溢れる〈 国王 〉でしたし…」
マオ
「…………そ、そうなんだ…」
セロフィート
「〈 国王 〉が行方不明となってから国内で始まった身内同士の骨肉の争いは壮絶だった──と其の後、風の噂で聞きました」