♪ 1.キャンプ地 1 ~ 今夜も野宿 ~
セロフィート
「外からでは中が見えない〈 古代魔法 〉と、外に声が漏れない防音の〈 古代魔法 〉と、雨風を防ぐ〈 古代魔法 〉と、邪魔者を寄付けない〈 結界 〉と、マオとワタシ以外は中へ入れない〈 結界 〉を張りました」
マオ
「えぇっ?!
〈 古代魔法 〉と〈 結界 〉を重ね掛けしたのか?
…………そんな事、出来るんだな…」
セロフィート
「〈 古代魔法 〉と〈 結界魔法 〉の重複使用等、ワタシには余裕です。
何時もの事ですし」
マオ
「へぇ〜〜〜……ん??
〈 結界魔法 〉って??
〈 結界 〉って〈 魔法 〉なのか??」
セロフィート
「そうです。
おや?
初めて知りました?」
マオ
「初めてだよ!
〈 結界 〉と〈 魔法 〉は別物だと思ってたよ。
マーフィ達が≪ 都 ≫や周辺の≪ 集落 ≫≪ 村落 ≫に張った〈 結界 〉も〈 魔法 〉なのか?」
セロフィート
「そうです。
マーフィ達の張った〈 結界 〉は〈 元素魔法 〉に属する〈 結界魔法 〉です。
〈 結界魔法 〉にも、初級,低級,下級,中級,上級,大級,特級,超級,極級とランクがあります。
マーフィ達の張った〈 結界魔法 〉は〈 中級結界魔法 〉でした」
マオ
「中級??
ええと…上級じゃなくてか?」
セロフィート
「そうです。
残念ですが…≪ 都 ≫に居る〈 魔法使い 〉では〈 上級結界魔法 〉を幾つも発動させる事は出来ません。
〈 魔法使い 〉の数が少ない事もありますが…〈 魔法使い 〉の魔法LVが圧倒的に低い為…〈 中級結界魔法 〉しか使えなかったのです」
マオ
「……へ、へぇ…。
そうだったんだ……。
オレ、何にも知らなかったよ…」
セロフィート
「其は仕方無い事です。
出来る限り、都民に知られない様に進められてましたし」
マオ
「そ、そうなんだ…。
…………セロはさ…知ってたんだよな??
……何で〈 結界 〉張るのを手伝わなかったんだよ?
セロなら簡単に〈 結界 〉くらい張れただろ?
1度に沢山の〈 結界 〉を張る事もセロには朝飯前なんだろ?」
セロフィート
「ちゃんとワタシに出来る形で協力はしました」
マオ
「え〜〜〜?
本当かよ?!」
セロフィート
「ふふふ…。
〈 領主 〉が知ってます。
アルソリュンドとは昔馴染みの誼でしたし…」
マオ
「はぁぁあ??
む…昔馴染みだぁ??
セロと〈 領主 〉様が??
嘘だろっ!」
セロフィート
「ワタシ、嘘は吐きません。
アルソリュンドが≪ 都 ≫の〈 領主 〉になっていた事には、流石にワタシも驚きました。
其のお蔭で、手助けも出来たましたし、丁度良かったです」
マオ
「………………ふ、ふ〜ん…。
そう…だったんだ…。
ふ〜〜〜ん…」
セロフィート
「おや?
マオ、どうしました?」
マオ
「別にっ!!
どうもしないしっ!!
怒ってないしっ!!!!」
セロフィート
「怒ってますし…。
…………ははぁ〜。
分かりました。
ふふふっ。
マオ…妬いてますね♪」
マオ
「はぁぁぁぁん?!
違うしっ!!
妬いてなんかっ──(////)」
セロフィート
「マオ…可愛いです♪
安心してください、マオ。
『 昔馴染み 』とは言っても、アルソリュンドと会ったのは1度きり。
再会しては話したのも1度きりです。
マオが不安がる様な事は何も起きてません。
ワタシの心も体もマオのモノです」
マオ
「……………………(////)
其はさ、セロとオレが〈 契約 〉してからの事だろ!!
〈 領主 〉様と再会したのは〈 契約 〉する前の事だろ!!
………………其の時のセロは未だ…オレのじゃなかったし……」
セロフィート
「もう……。
君という子は本当に──。
( からかい甲斐のある面白い子です。
もっと遊びたいです♪ )」
マオ
「な、何笑ってんだよ〜〜??」
セロフィート
「はい?」
マオ
「いや…『 はい? 』じゃ、なくてさ…。
何が可笑しいんだよ〜〜〜?」
セロフィート
「だって…マオが…。
ふふふ(////)」
マオ
「……いや…だから何で笑うんだよ…」
セロフィート
「さぁさ、マオ。
お腹も空きましたし、夕食にしましょう。
必要な道具も食材も調味料も出しますし。
美味しい料理を作って食べさせてください♪」
マオ
「別に食べなくてもいいんだからさ〜〜。
作る必要無いだろ?」