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プロローグ
世の中には「才能」を持つ人間がいる。
それは、スポーツに関してだったり、勉強に関してだったり、芸術に関してだったりと、種類は豊富だ。
その「才能」を持つ人々は、大体はそれを生かして生きていく。
人間には、必ず何かしら秀でた所、すなわち才能があると言われている。
ただ、僕にはそれがない。
見つかっていないのではなく、存在しないのだ。
才能がないのが「才能」、なんて励ましを貰うこともあるが、何もできない凡人を誰が持て囃すものか。
これは、そんな何の才能のない凡人の僕が「才能」を得ようともがいた…
…僕の前世の話だ。