目次 次へ 1/5 《塔》 はるか遠い昔、強大な力を誇った一族が世界を治めていた。 だが神の如きと称えられた一族も、時代と共にその力は血と共に薄れさせ、歴史の中に消え去っていった。 この物語の場所もまた、時代と共に消えていこうとしていた場所の一つだった。 アクレティス大陸の中央に位置する、一見何も無い辺鄙な場所にこれはあった。 名は《搭(トゥルム)》。 それ以外に名は無い。 これは《搭》をめぐる《過去(むかし)》と《現在(いま)》を紡ぐ物語。 いずれ訪れるであろう《未来(あした)》へ至るための、物語である。