第三十四話 お前もかよ!
今回は微エロが入っております、気にされる方はご注意ください。
また、次回は更にエロ成分がアップしますので、更なるご注意をお願いいたします。
ご要望があれば、エロ抜きダイジェスト版を作成いたしますので、その際は感想欄にお願いいたします。
まぁ、私の作品を女性が読んでいるとは思っていないんですけどね…
砦の入り口に着くとフェムが待っていてくれた。
フェムの話ではクルド師匠は、他のメンバーを全員回収した後、それらを引き連れて街へと帰って行ったようだ。
「カーナリアはどうしたんだ?」
「カーナリア様は、お、お疲れのようで先に休むと言っていましたので、私だけここでご主人様のお帰りを待っていました」
「そうか、ありがとう」
そう言ってエル様を降ろし、フェムの愛らしい獣耳を愛でると、フェムは気持ち良さそうに目をつぶるのだが、何故かそわそわと落ち着きが無い。
少し不思議に思ったのだが、まぁ後で聞いてあげれば良いだろうと思い、ハーネスたちの方へ向き直る。
「さて、今日はここで一旦お開きにしましょう。ハーネス、師匠とアメリアの部屋は、来客用の部屋を使っていいか?」
「いいんじゃないか、あそこなら俺の部屋もお前の部屋も近いし、大浴場もすぐだろ」
「ああ、そうさせてもらうよ。じゃあ細かい今後の打ち合わせは明日の昼ごろって言うか、もう今日の昼なんだが、ハーネスの部屋で相談しよう。俺は師匠とアメリアを部屋まで案内して、寝させてもらうよ」
「じゃあな。気をつけろよ」
「ん?何を気をつけろと?」
「余計な事言うんじゃないよ、ハーネス。お前は黙って大人しく部屋に帰りな!」
「はいはい、んじゃな!」
「さて、あたしもさすがに今日は疲れたから、軽く湯浴みして寝るよ。おやすみトリオ。それとさっきも言ったけど、姫様を泣かすんじゃないよ、いいね!」
そう言ってハーネスとエル様はさっさと部屋へと立ち去った。
とぼとぼと疲れた足取りのハーネスと、何故かスキップしそうなほど上機嫌なエル様を見送った俺は残された2人に声をかける。
「それでは、師匠お部屋にご案内しますので、付いてきてください」
「うむ、さすがにワシも今日は疲れたから、風呂に入って早々に寝たい」
「分かっていますよ、久しぶりの全力戦闘でしたからね、俺も疲れましたよ。ではこちらです」
そう言って俺は先頭に立ち、師匠の部屋になる客室へと案内する。
「ここを真っ直ぐに行って突き当たると大浴場ですので、自由に使ってください。それでは師匠、細かい事は明日お話しますので、今日はこちらでお休み下さい」
「うむ、すまんな。明日は迎えに来てくれるのだろう?」
「ええ、10時くらいにはこちらへ俺が直接来るか、フェムを迎えによこします。それと朝食の手配もしておきますので、ごゆっくり」
そう言って俺は自分の部屋へ戻ろうとすると、何故か腕に異物が…
「アメリア、今日は本当に疲れたんだ、じゃれていないで、お風呂に入って寝てくれ」
「お爺ちゃん、私今日はトリオの部屋で寝るから!」
「ぐむぅ」
「いや、師匠『ぐむぅ』じゃないですよ、止めてください!」
「いや、あのクソ婆ぁが、姫さんとか言うお譲ちゃんを応援するなら、ワシはアメリアを応援せざるえん。それにワシはお前を信じておるし、間違いがあるとは思っておらん。何より、間違いが有った場合は…分かっておるよな?」
と、物凄い苦しい顔をしつつも最後はギロリと睨んでくる。
「いや、師匠の信頼には応えたいと思いますが…ちなみに師匠の信頼に応えるのは間違いを起こさない事ですよね?」
そう確認すると、ガザル師匠は物凄い複雑な表情で『プイッ』って言いながらそっぽを向いてしまった。
いや、あんたが『プイッ』とか言っても可愛くないからと突っ込みたかったのだが
「もういいでしょう、トリオ!お爺ちゃんもOKしてくれたんだから、大人しく部屋まで案内して!」
「本当にいいんですね?ガザル師匠!後でぬっ殺すとか無しですよ!今なら引き返せますよ!」
と念を押すのだが、師匠はそっぽを向いて黙ったままだ。
「ほら、早く案内してよ!私だって疲れたんだから、早く寝たいの!」
と言ってアメリアは強引に手を引っ張る。
「分かったよ、それじゃあ師匠お休みなさい、また明日迎えに来ます」
と言って扉を閉めると、すぐにアメリアが俺の腕を取り「早く、早く」とせかす。
「仕方が無いやつだ、でもまぁアメリアと一緒に寝るのは久しぶりだからいいか」
「そうよ!トリオと一緒に寝るなんて、3年ぶりなんだからいいでしょ!い、一応、将来夫婦になる予定なんだから!」
「そんな予定は無いが、まぁいいか。じゃあさっさと風呂に入って寝よう」
「え?もう、トリオッたら1年半も逢わないと大胆になるのね、で、でもトリオがそう言うんならちょっと恥ずかしいけど、い、良いわよ」
「ん?何をどもっているんだ?」
「え?だって一緒にお風呂に、は、入るんでしょ。うん、トリオの背中流して上げるから、その…私の背中も」
「だぁぁぁぁぁぁっ!お前は何を言っているんだ?別々に決まっているだろ!俺の部屋の近くには小浴場が2つあるから、別々に入るんだよ!」
「え~つまんない!」
「『え~つまんない!』じゃない!もう少し恥じらいを持て、アホゥ!」
そう言ってチョップをかましたところで、俺の部屋へと着いた。
「仕事場を隣にしているんで少し散らかっているけど、ごめんな」
「ううん、トリオの少し散らかっているは、通常の人の凄く綺麗な状態だって分かっているから平気だよ」
「それは通常の人じゃなくて、対象がお前の場合だろうが、まったく」
そう言って、俺は自分の部屋の扉を開けたのだが、部屋の中を見た瞬間すぐに扉を閉じてしまった。
「どうしたの?早く入れてよ」
「いや…ちょっと…」
「何よ、私に見せられないような物があるの?」
「いや、そんなことは無いんだが」
(何だよ!あれは!あんなもん見せられるわけ無いだろ!)
「ははぁ~ん、あの女ね!あの女が部屋の中にいたんでしょ?それくらい良いわよ、予想もついていたし、だからさっさと部屋に入れてちょうだい」
「いや…ちょっと…」
「何なのよ、全く。さっきも言ったでしょ、たとえあの女が裸で寝ていても、驚きはしないわよ。平気じゃないけど、そのくらいならあの女をたたき出して終わりよ。だってトリオはずっと私と一緒にいたんだから、別に連れ込んだとか疑ったりはしないわよ」
「そ、そうか。いや、ホントお前変わったな。良い方に」
「そう?さすがにトリオが先に帰っていて、あの女と裸…とかで抱き合っていたら爆発しちゃうけど、トリオは私とずっと一緒にいたじゃない?だから信じている」
「そうか。ありがとう。じゃあ扉を開けるけど、信じていいんだよな?」
「信じなさい、あなたの未来の奥さんを!」
「分かった、じゃあ開けるぞ」
そう言いながら、俺は自分の部屋の扉をそぉっと開ける。
そこは、いや、その部屋はある意味地獄だった。
部屋の照明は俺が夜の性活用に開発した、ピンクの照明で満たされ、壁一面に『カティーナへの永遠の愛を誓います!トリオ』と書かれた横断幕が垂れ下がり、床には子供の名前と思しきものが書かれた紙が散乱している。
さらには部屋の隅にベビーベッドと赤ん坊を模した人形が置いてあり、赤ん坊をあやす道具まで置いてあり、なにやら甘ったるい香の匂いまでする。
ベッドにはトリオと書かれたハート型の枕が置いてあり、そのベッドにはカーナリアが寝ているのであろう、一人分の影が布団に包まっている。
一言で言えばヤンデレのためのヤンデレによるヤンデレの部屋?
何じゃこれは!カーナリアが先に帰ったのはこの準備のためか…
さすがにこれにはアメリアもどん引きしただろうと思い、恐る々々そちらを見ると、思ったほどショックではないようで
「フンッ!あの女のトリオへの愛はこんなものなのね、この程度の部屋はあたしにとって2年前に通過した場所よ」
うぉぉぉぉぉい!
お前もかよ!
しかも2年前って俺がまだ旅立つ前じゃねぇか!
それを聞いた、カーナリアがむくっと起き上がり、ベッドから降りこちらへと歩いてくる。
「聞き捨てなりませんわね、これは時間がないからこの程度しかできなかったのです。真の私と旦那様の愛の部屋はこんなものではありませんわ」
「いや、俺知らないし、それよりもフェムはどうした?作業場か?」
「フェムちゃんなら、そこに」
と言ってカーナリアが指差す方向を見ると、フェムは毛布に包まって震えていた。
まぁ、普通の人がこの部屋に入ったら、こんな反応になるよな。
そう思い、フェムに近づき、声をかける。
「フェム出ておいで」
すると、毛布がガバっとめくれ、フェムが俺の胸に飛び込んでくる。
「怖いニャ、怖いニャ。フェム頑張ったけど、ダメだったニャ!」
「そうか、フェムは俺のために頑張ってくれたんだね、ありがとう。で、どの辺を頑張ったんだ?」
「ここですニャ」
そう言ってフェムが指差したのは横断幕の一部に小さく「できればフェムも愛して欲しい」と書かれていた。
可愛いやつめ、そう思い、フェムを抱き上げながら撫で回し
「カーナリア、すぐに部屋を元に戻せ、じゃないとこの部屋出入禁止にするぞ!」
「え~折角ここまで改造したのに、そんなご無体ですわ!」
「うるさい、いいから戻せ!俺は風呂に行って来るから、戻ってくるまでに部屋を元にもどしておけよ!」
「仕方ないですわね~。折角綺麗に飾りつけしましたのに」
「全く馬鹿としか言いようが無いわね、トリオがこんなの認めるわけ無いでしょ、こういうのはこっそりやって、少しづつ目立たないように入れ替えていくのよ」
「なるほど…」
「なるほどじゃねぇ!アメリアも変なアドバイスするな!」
「とりあえず、俺は風呂に行って来る」
そう言って風呂へ行こうとすると、フェムが腰にしがみ付いてきた。
「フェムはご主人様を待ってたですニャァ、一緒にお風呂に連れて行って欲しいですニャァ」
「そうか、まぁ、今日フェムは頑張ってくれたし、そうだな!よし、今日はフェムが添い寝な!」
「本当ですかニャ!嬉しいですニャ!」
そう言って更に抱きついてくるフェムの獣耳を愛でていると
「あ、あたしは?」「私は!」
「カーナリアはこの部屋がこうなった元凶なんだから、片付けをしっかりやること、それとアメリアは2年も前からこんな邪悪な部屋を作ってたのが発覚したから、その罰だな。いいか、2人とも!俺が戻ってくるまでに片付いてなかったら、今度は本気で怒るからな!」
そういうと、2人は無言でうなづき、せっせと部屋を片付けだした。
そんな2人を尻目に俺はフェムを連れて風呂場へと向かう。
コシコシとフェムが俺の体を丁寧に洗っていく。
フェムは何か言いたそうに、たまに俺の顔を見つめるのだが、すぐに顔を逸らし、俺の体を洗う事に集中しようとする。
その仕草があまりに可愛かったので、つい声をかけずに見守っているうちに、いつの間にか俺の体を洗い終わっていた。
いつもなら、ここで俺が先に湯船に入り、フェムは自分の体を洗うのだが、フェムがまたもや俺の顔を見つめてくるので、彼女の持っているタオルを取り、石鹸をたっぷりと塗りたくる。
そして、背中からゆっくりと洗い、腕、脇、足と洗ったところで、一旦お湯をかけ、再度石鹸をたっぷりと塗りたくった後、フェムにこっちを向かせる。
フェムは少しボーっとした顔をしていたが、その目には薄く涙が溜まり揺れている。
何でフェムはこんな顔をするんだ?うん?まさかな…いや、フェムのことだから、その可能性もあるのか?そう思い
「なぁ、フェムは何をそんなに心配しているんだ?」
「フェムは何も…」
「そうか、それじゃあフェムに伝えておく事があるんだけど」
そう言うと、フェムはビクッ!と振るえ、普段は優雅に垂れ下がっている尻尾が直立している。
「おそらく俺は2週間後くらいにこの砦を出て行くことになるだろう。行き先はディノス経由でケルブに行き、その後は王都かベルーナへ行こうかと思っているが、場合によっては外国へ行く事も視野に入れている」
そう言った瞬間フェムは大粒の涙をこぼし始めたのだが、これでフェムが何を思っていたのかを確信できた。
それにしても、この馬鹿猫、いや馬鹿豹は何回言っても俺のこと理解しないんだな。
こう言う馬鹿は少しお仕置きだな、フッフッフと黒い考えが俺の中で湧き上がる。
俺はゆっくりと、フェムの胸をタオルを使って洗う。
強く擦ることは無く、体の表面を撫でるように、優しく何度も何度も洗うと、フェムは段々と艶を帯びた声を出し、何かをこらえるようになる。
目をぎゅっとつぶり、声を出さないよう、堪えるフェムの顔は非常に嗜虐心をそそり、今更ながら俺のS気を誘うのだが
「ご主人様…」
とフェムが呟いた瞬間、俺の中で急速にその嗜虐心がしぼみ、フェムを愛おしいと思えた。
俺はそっとフェムの顎に手を添え、フェムにそっと口付けした後
「この馬鹿猫、もちろんお前も一緒に行くに決まっているだろ。それとも俺と一緒に行くのは嫌か?」
そう言うと、フェムはまたもや大粒の涙をこぼしながら
「捨てられるかと思いました、もうご主人様に逢えないかと思いました」
と馬鹿なことを呟いているので、今度はもう少し強めに口付けをした後
「馬鹿なことを言うな、まだ決まっていないけれど、例えカーナリアやアメリアを連れて行かなくても、お前は一緒だ。だってお前は俺の奴隷なんだろ?」
「はい、そうです。フェムはご主人様の奴隷です。ですから捨てないで下さい」
「いい加減にもう慣れろ。お前は俺の大事な奴隷で、メイドで、仲間だ!お前が俺に愛想を尽かさない限り、俺がお前を捨てることは無い、分かったな!」
と言いつつ、泡だらけでの手をフェムの下腹部に手を沿え、大事な部分を擦るように洗うと、フェムはすぐに達してしまい、クタリと倒れこんでしまう。