表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
-CR-  作者: 魔狗羽
8/17

第7話: 光陰

すみません!この小説は<改行制限無し>で読んで下さいm(__)m

では、ごゆっくり(^_-)-☆

2体VS2体、か……。

シトは先制攻撃を仕掛けるべく、ゼフィンのカードを見てみた。


……!初めから技が書いてある!これは……


「試してみるか……ゼフィン!水撃<ウェーブシュート>!」


ゼフィンが腰にさしていたライフルを取った。そして相手を……いや違う。相手の目の前の地面を狙って、パシュン、と撃った。


2体の敵の調度中間くらいの地面に弾が当たった。すると、弾が弾け…いや爆発し、水が鋭く飛び散った。まるで氷のように。


水にささり木のモンスターは結構ダメージを受けているみたいだが……雲のモンスターには気体だからか全く効いていない。


「よし…先に木を倒すか…ゼフィン!水撃<ウェーブシュート>!」


またゼフィンは2体の間くらいのいいところに撃ってくれた。


だが、地面に弾が当たる前に、木のモンスターに変化が起きていた。


ドキバキッ!!


「な、なんだ!?」


よく見ると、枝だったはずの足らしきものが異様に多く、そして太くなっていた。


……そう、地面に根を張ったのだ。


弾が地面にあたる直前、木のモンスターの目の前に大量の根っこがドキバキドキッ!という音と共に現れた。弾はその根っこに当たり、爆発したが、縦に太く生えた根っこに邪魔されて、敵への効果は無かった。


さらに雲のモンスターが反撃に出た。ふわふわ、とこっちに近づいてくる。そして雲のモンスターの中心部分だと思われる紺色の小さく丸いぷよぷよした心臓部分のようなところを中心に、ギュルギュルと左に高速回転し始めた。そして黒ずんだ雨水のようなものをこっちに向けて、すごい速さで、台風のように集中攻撃した。


「トーラ!聖域飛沫<サンクチュアリ・スプラッシュ>!」


地響き……そして、噴射。間一髪で攻撃をモロに喰らうことは避けられた。が、油断は出来ない。お互い、敵の攻撃を防ぎ合って、これで振り出しだ。


今度は木のモンスターが攻撃体制に入った。


先程と同じく、ドキガキバキ!と音がして、根を張った。何をする気だ……と思ったが、すぐに本能的に危険を察知し、それが当たっていたことがわかった。


木のモンスターは、大量の根を壁にすることなく、バキッッドキッッ!と地中に入ったり出たりを繰り返しながら、かなり広範囲での串刺し攻撃を繰り出したのだ。


まずい……これではトーラの聖域飛沫でも防ぎ切れないだろう。一体どうすれば……。


ぽうっ……。


ゼフィンのカードが……光った!慌ててシトが読み上げる。


「水柱囲撃<シューティング・ドーム>!」


ゼフィンが腰からさっきのライフルよりも長い銃を取出した。そして……上に向かって弾を放った。


ささる…!と思った直前、撃った弾が頭上で爆発し、降り注ぐように薄く青みがかった透明の、ドーム状の壁が出来て、シトとリーク、トーラにゼフィンを囲った。


ガキッギィィンッ!


まるで家が一件まるごと潰れたような音が響く。……ゼフィンの作ったバリアは、鋭い大量の根を防ぎ切れたようだ。


すぐさま反撃すべく、水撃、と言おうとしたが、このままではゼフィンが疲れてしまう、と思い、シトはトーラに向かって叫んだ。


「行け!攻撃だ!」


トーラは剣を構えた。が、また木のモンスターが根を張った………いや、あれは根ではない……(とげ)のついた緑色のつるだ。


そして……トーラがヴォゥッと小さい悲鳴をあげた。見ると、トーラの右足につるが巻き付いている。しかもきつく縛られて、刺が足に食い込んでいる。あれでは、動けないだけでなく、足に重いダメージを受けるだろう。


「くっそ……ゼフィン!水撃<ウェーブシュート>!」


ゼフィンの疲労を承知の上で敵に攻撃した。しかし、また根っこの壁で弾かれてしまう。


「く……野性でこんなに強いのかよ……」


今度は雲のモンスターが動けないトーラに向けて、放電を始めた。


まずい…。シトはヴェナードから聞かされた<属性>を思い出していた。雷攻撃は水属性に強い…。つまり、このままではトーラは倒されるだろう。ゼフィンのバリア技も効かないはずだ。


負ける……!


そう思った時……。


「四重鎖力<カルテット・チェーンフォース>!」


4つの光がジャラジヤラと鎖を引っ張りながら飛んできた。1つはトーラの足に当たり、つるは破壊された。そして、あとの3つは雲のモンスターが放った電流と相打ちになった。


「人のバトルに割り込むのは反則かな……」


リークが微笑みながら近付いてきた。ブレゼも一緒だ。


「リーク……」


「地属性が何に強いかなんて知らないけど、全力を尽くすよ?なあ、シト?」


「あ、ああ……ありがとな……助かったよ…」


数秒の沈黙……。


「「さあ、やるか!」」


が、どういう訳か、あれほど攻撃的だった2体が、背を向け、こちらから離れ始めた。敵が増えたからだろうか……。


「な…なんだよ……」


「う、うん………あ!もう50分だよ!早く行かないと!」




レグナタワーの最上階。モニターからシト達と野性のモンスターとの戦いを見ていたヴェナードは口を歪めた。


「ふ、凄いな…。ケルヴォとクラモの2体の攻撃にあれだけ持ちこたえられるとは……。まるで初心者離れした強さだ。くっく…シトにリークか……」


さっきシト達と話した時と別人のような声と仕種(しぐさ)で、ヴェナードは笑った。

モンスター:ゼフィン


見つからないように極秘にマートオオカミを生物実験したジレイルタワー。元の攻撃能力が高いマートオオカミに銃等のハイテク機器を装備させた結果、マートオオカミに"水の力"を感じ、水属性にする方向で更に研究を進め、<Zefine>が誕生した。


技:水撃

<ウェーブシュート>


初めから使える、そこまで強くはない技。非常に固い水を飛ばし、それを爆発させ、破片でダメージを狙う技。


技:水柱囲撃

<シューティング・ドーム>


空中に弾を放ち、空爆させ、ドーム状のバリアを張る技。トーラの聖域飛沫よりも固く、範囲も広いが、この技を出すことによって消耗する体力は、こちらの方が多い。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ