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-CR-  作者: 魔狗羽
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第6話: 経験

<……次のニュースです。今日午後4時ごろ、ラミニシティのとあるマンション周辺にいた人間全員が突然消失する、という事件が発生しました。警察の調べによると、今日、ラインサンド研究所で発表されたP.V.R技術を用いたゲームの内部で、その何人かの姿が確認された、ということです。警察はP.V.R技術に問題があったのではないか、とラインサンド研究所の研究員を現在取り調べています。次のニュースです……>


シトの母親、リントは家事も落ち着いて、ソファに寝転んでニュースを見ていた。


「すごい世の中になったものねえ……」


独り言を呟きながら、チャンネルを変えた。




「準備はいいわよ。さあ、お願い」


ウィンフ博士がラウム用に作った椅子のレバーを、ひいた----




「お帰りなさい、お昼ご飯、ここで食べます?」


宿舎に戻ると、ミートソースの匂いが1階に立ち込めていた。


「え、いいんですか?」


「リークさん、何を………あ、ああ、食べれますよ」


ヴェントさんは俺達が"わからない"ことを忘れていたらしい。


「シトさん達、今日は誰か覚醒しましたか?」


「覚醒って…?」


「<覚醒>は自分が使ったモンスターが、新しい技が使えるようになることですよ。その時、そのモンスターのカード…特に技の文字の部分が青く光ります」


「「あ!」」


「トーラ…」


「ブレゼ…」


2人の声が重なった。


「モンスターは、経験の量に合わせて新しい技を覚えます。まあ、経験を積むごとに技は覚えにくくなりますがね」


経験を積んで、技を増やす……か。


「ああそうだ。シトさん達、本格的にバトルをする前にしっかり経験を積んでおきたいのなら、リポーテルタウンを出てすぐのヴィルタロードで野性のモンスター達と戦ってみたらどうですか?」


ヴィルタロード……。そこで沢山のモンスターに沢山の技を……。


「……いいねえ。リーク、早速行こう!」


「行こうってシト…ちょっと……」


リークがちらりとヴェントさんを見た。


「ああ私のことは気にしなくていいわよ」


「そうですか…それじゃ、行ってきます!」




12時半……。


「大事なこと…忘れてた…」


ヴィルタロードに着いた2人は、ある約束を忘れていた。


『じゃあ、1時にここに集合で!』


……そう。ラヴィアとの約束である。


「どうしよう……」


「うーん……まあ、30分くらいよくね?」


「でも……」


「時間に間に合えばいいの!ほらリーク、行くぞ!」


ヴィルタロードは、宿舎の裏の草むらとほぼ同じようだった。


すると……モンスターが草むらの陰から現れた。しかも今回は2体だ。


「来た……よし、トーラと………ゼフィン!」


シトはカードを2枚抜き取り、高く掲げた。


召喚されたのは、剣と盾と鎧で武装した亀……トーラと、狼が二足で立っているようなイメージを抱いてしまうゼフィン。


ゼフィンの格好は"未来都市"を連想させるようなもので、銀色のその毛をガチガチと何かの機械が覆っている。そして腰にはピストルやライフル等、ミリタリー系の物がささっている。これで本当に水属性なのだろうか…?


それに対して、相手も見た目だけではよく解らないモンスター達だった。1体は雲に魂が吹き込まれたようなモンスター。大きさはティッシュケース4個分くらいで、モコモコしている。もう1体は、2mくらいあるだろうか、大木に両手足をかたどったと思われる4本の枝がついた木のようなモンスター。頭には大量の葉っぱ。


シトがCRに来てからの第2戦が……始まった。

モンスター名:ラジィド


古代の世界に突如として大量出現したゴリラ達。それらを大量捕獲し、生物実験を行ったジレイルタワー。前々から法に反する生物実験には度々自然保護団体から注意をされているが、この凶暴なゴリラについては何も言われなかった。

そして1年後、ジレイルタワーは実験を重ね、究極型にまでなった<実験No.2476>を完成させた。……生物殺戮兵器として。

ジレイルタワーはこの実験対象生物達を<Luged>と名付けた。


技:打空紅波

<ナックル・レッドソニック>


空中を殴るような動作で衝撃波を発生させる。この衝撃波は高速で右回転している為、左回転の物に当たると威力は落ちる。

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