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7日目

イーリスタウンに到着したゲラ、エリス、アヤの3人は、鍛冶師ティアの鍛冶場を訪れた。ティアは精霊の力を引き出す特別な道具を鍛えることで有名な鍛冶師で、ゲラたちはこの先の冒険で必要な道具を作ってもらうために、ここまでやってきた。


「ついに着いたね!ここがティアさんの鍛冶場だよ!」ゲラは興奮気味に鍛冶屋を見上げ、重厚な扉を叩いた。鍛冶場の煙突からは煙が立ち昇り、カンカンと金属を打つ音が遠くから聞こえてくる。


エリスが地図をしまいながら、「ここで間違いないわね。しっかりとお願いしないと」と冷静に言った。


「どんな人なんだろう……話すの、うまくできるかな……」アヤは不安げに呟いた。


「ま、行ってみなきゃわかんないよ!」ゲラはさらに元気よく扉を叩いた。「こんにちはー!鍛冶師のティアさん、いますかー?」


その時、突然扉がガチャッと開き、もくもくと煙が立ち上る中から、ツインテールの赤髪を揺らしながらティアが現れた。彼女は黒いエプロンを着けており、慌ただしい様子で汗がにじんでいる。


「ごめんごめん、今ちょっと火が……って、ああ、また火が!」ティアは慌てて鍛冶場の奥に引き返し、炉から立ち上る炎を見つめた。


「えっ!?大丈夫!?」ゲラは驚いて目を丸くしながら、ティアの様子を見守る。


「水!水どこだっけ!?」ティアは急いで水桶を掴んだが、バランスを崩して勢いよく水を撒いてしまい、ゲラたちの足元に水がバシャッと飛び散った。


「わっ、びしょ濡れだよ!」ゲラは驚いて飛び上がりながらも、思わず笑いをこらえきれない。


「す、すみません!」ティアは慌てて頭を下げたが、ツインテールが水に浸かり、さらにパニックに。


ようやく炉の火を鎮めたティアが、息を切らしながらゲラたちに向き直った。「はぁ……バタバタしてごめんね。えっと、何か用事かな?」


「えっと、私たち、精霊の力を引き出す道具を作ってもらいたくて来たんだ!それで……私はゲラ、こっちはエリスとアヤ!」ゲラは元気に自己紹介をすると、エリスも軽く頭を下げた。


「あなたの鍛冶技術が評判だって聞いて、ぜひお願いしたいんです。」エリスは丁寧に続ける。


「ゲラ、エリス、アヤ……よろしくね。でも、最近はうまくいってなくてさ……」ティアは棚に目をやり、曲がった剣や不格好な盾を指差した。「この通り、失敗ばっかりで……。」


「えー、そんなの全然気にしなくていいって!」ゲラはティアの背中をポンと叩いて、にっこり笑った。「失敗なんて、挑戦してる証拠でしょ!それに、この曲がった剣、アートみたいでカッコいいし!」


「アートって……そんな風に言われたの初めてだよ。」ティアは思わず笑ってしまった。


「でしょ?だから、元気出して!なんとかなるよ!」ゲラはウィンクしながらティアを励ました。


「……ほんとに?」ティアは少し照れくさそうに笑いながらも、不安げな表情を浮かべた。


「もちろん!私たちも手伝うからさ、一緒にやってみようよ!何とかなるって!」ゲラは軽い調子で笑い、ティアに自信を持たせようとした。


ティアは棚に目をやり、曲がった剣や不格好な盾を指差した。「この通り、失敗ばっかりで……最近、何やっても上手くいかなくて……」


「えー、そんなの全然気にしなくていいって!」ゲラはティアの背中をポンと叩いて、にっこり笑った。「失敗なんて、挑戦してる証拠だよ!それに、私たちも手伝うからさ、次はきっと大丈夫!」


「え、手伝うって……何を?」ティアは少し驚いたように聞き返す。


「まずは……片付けとか?今疲れてるんじゃない?」ゲラは鍛冶場の散らかった道具を見渡しながら言った。「集中できるように、一緒に片付けてスッキリしたら、きっと次はうまくいくよ!」


ティアは少し考えて、ふっと笑った。「確かに、散らかりすぎてて集中できてなかったかも……」


「だよね?じゃあ、お掃除してリセットしよう!アヤ、エリスも一緒に手伝ってくれる?」ゲラが振り向いて仲間に声をかけると、エリスは微笑んで頷き、アヤも「もちろん!」と笑顔で応じた。


ティアも元気を取り戻して、「ありがとう、みんな!」と嬉しそうに言った。彼女もすっかり前向きな様子だ。


「じゃあ早速始めよっか!」ゲラが元気よく声をかけると、ティアも「よし!」と意気込んで、散らかった道具を拾い始めた。


だが、その瞬間――。


「きゃっ!」ティアが持ち上げた道具の下にあった槌を踏んでしまい、そのまま勢いよく転んでしまった。


ゲラ、エリス、アヤは一瞬呆然としてティアを見つめる。転んだままのティアは、顔を真っ赤にして困った笑顔を浮かべた。

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