燃え上がる
彼女が次地上に出るのは2ヶ月後また3ヶ月間の討伐に行くらしい。
彼女が俺の家に泊まって5日が経ち日々を噛み締めるように楽しんでいた。
「あ、私明日からサンドラで演習あるから今日家を出るね。」
…え?じゃあ今日で終わり?!
俺たち二人の間にはまだ線があってそれを超えてはい無かった。
もちろん欲がなかったとか彼女に魅力がなかったとかでは全くなくかなりきつい5日ではあったがそれでも彼女と二人でいれれば全然良かったし、何より彼女の事が怖いことや嫌なことをしたくはなかった。
「え?ちょっと急すぎない?」
「ごめんなさい。私もすっかり忘れてて。」
「まぁ、そっか。」
俺は頑張って納得しようとしたがどう頑張ってもまだ彼女と居たかった。
「…気をつけてね。無理はしないでね。
ラァが帰って来る場所つくっておくから。
俺、待ってるからね。」
まだ居て欲しいと拗ねたかったし、怒りたかったが17の俺はかなり頑張った方だと思う。
「…あのね、ジャス、私」
ガチャ!
「おい、ジャス大変だ。隣町で火事らしい緊急要請だ住民の避難を手伝え」いきなりかなりの汗を垂らして先輩が入ってきた。
「ごめん、ラァ行かなきゃ。
ラァ。その愛してるから。待ってるからな」
そう言い残し俺は先輩が連れてきたブリキの馬車に乗り任務に着いた。
「洞窟の火事って最悪国民の半分が死ぬって聞きいたことがあります。これって大丈夫なんですか?」
「黙って走れ。舌を噛むぞ。」
全速力で走った。養成所ではカイアルに続いて2番手の騎手だったが、どんだけ走っても先輩には追いつくことが出来なかった。
隣町との境界地点へ着くと
「急いで逃げてください。地下壕がある家庭は地下へ!」
「逃げ遅れた人がいても戻ることはしないでください。我々が救助します。教えてください。」
「早く逃げて!貴重品なんて持たなくてもいいから!」
町中で仲間たちが避難の警告を促していた。
「おい!ジャス!今は一大事だ。お前は逃げ遅れが居ないかちゃんと確かめろ。わかったな。」体調に命令された通り俺は街へとかけて行った。
洞窟で火事なんて起こってしまったら…。
考えただけでゾワッとしますね。