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危険

4日目

この日事件は動きだした。

「おはようございます。」

「…怪我は大丈夫ですか?」

「お陰様で、あのもし……

遅かった。もう彼女は巡回にでかけていた。

今日は検問所に籠って書類の整理をしていた。

1週間後年に一度の弔事の祭事フラワーが行われるため商人が貴族街へ移動する回数がグッと増えるのだ。

その前に書類を整理使しとかなくてはならなかった。


ガサゴソとやっているとここの検問所に派遣された養成員の成績表が見つかった。

対人戦、座学、馬術、剣術、対魔獣戦

合計500点満点で評価されるこの通知表の俺の点数は460まずまずだった。

次をめくるとそこにはラーナー・アッシリアと書かれており点数は483点、

おそらく歴代でも上位に入るだろう点数だった。

元々、貴族街に1番近い場所として配属されるだけあって優秀なやつが集められることは知っていたが、まさか全体順位1位だったなんて信じられなかった。


その最中コンコンと窓口が叩かれた。

顔を上げるとちっさいおっさんがいた。

「どうかしましたか?」

「あのこれぇ、さしいれね。ほらラーナーちゃんに」

そう言って2本のビンジュースを渡された。

「こういうのは受け取れないんです。」

「いいからいいから、あんたが1本飲んでもいいし」

返そうとしたが男はもう居なかった。


……アッシリアさんラーナーって言うんだ。

ブリキの馬の足音がした。

「おかえりなさい。あのこれ差し入れもらったんですけど」

「貰ってはいけないはずです。」

「そうなんですが、少し違和感で。

もし困っていることがあったらなにか言ってください。」

「……。」

少し沈黙の後彼女はシャワー室へ入っていった。


仮眠室で休憩をとっていた時。

「キヤァァァアー」

窓口の方から声が聞こえたから向かってみると夜勤組の男の方が机にうつ伏せで倒れていた。

「なんでこうなってんの?」

彼の隣にいた女の子に話を聞くと

「そこに飲み物があって飲んでいいやつかと思って彼が飲んだんです。そしたら……」

なるほど確実になにか入れられてたわけだ。

するとまた

「キィヤァァァァ」

次は女子仮眠室から悲鳴が聞こえた。

夜勤組の女の子は行ってくださいと目配せをしたので女子の仮眠室に走った。

中で助けてと叫ぶのはおそらく、アッシリアさんのはずだった。

ドアを開けると小さいおっさんがアッシリアさんに跨っていたのだ。

部屋に入ると甘い匂いが鼻をくすぐり頭がクラっとし力が入らない感じがした。

なんとか手を振り上げ殴ったが力が足りず男は逃げてしまった。


上官を呼び事件の内容を報告した後、談話室の椅子に放心状態で座っているアッシリアさんの隣に座った。

隣に座り「もう大丈夫です」と伝えると

「……わ、わ私。男の人苦手なんです。その、だから。あの、冷たい態度とってしまってごめんなさい。本当に怖くて。」涙をいっぱい浮かべながら頑張って謝ってくる彼女がどうにも可愛くて守りたくて大切にしたいと思った。

ラーナーはめっちゃ可愛い顔の設定にしてます。めちゃ可愛いです。ほんとに。

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