サンピアゴ王国
同性恋愛も入れつつちゃんとした恋愛も入れつつ、少し歪んでしまった愛の形も入れて行けたらいいと思います。よろしくお願いします。
暦3045年魔石発掘量最大の国サンピアゴは忽然と世界から姿を消したと言われている。
その実は、地上に多発する魔獣被害の拡大で生活困難に陥っていたため当時の国王アラニサ・ブルーブックスが
:洞窟移住計画:を発表し約7万人が巨大洞窟アラニアへと移住をしたことが、世界的に姿を消した理由だとされている。
魔石発掘量世界一を誇っていた国だけあり、洞窟の開拓は順調であったが大きな問題点が生じた。それはなにか、……ではジャス・バーナー答えてみろ。
「ジャス!ジャス!当てられてるよ」
隣の席に座っていた相棒カイアルが俺の体を揺すって起こした。
「ジャス、もう一度だけ言ってやる。心して聞け。洞窟計画最大の問題点はなにか、」
「……あー、えーと。光量問題です。地上には日光という光があるそうですが、貴重な光石の普及は難しいためどうしても貧富の差で街ごとに明るさが異なりそれに加え温度も下がるので……。」
「そうだ。今回寝ていたことは免除してやろう。
ジャスの言う通り、光量問題はかなり大きな課題だそれを解決するためにお前たちもここに集められているのだから。」そうなのだ我ら養成員がここロウストーンで10歳から16歳まで学業、戦術、忠誠心を培う理由は
国家の犬になるためだった。
王宮直属の文官 パール
王国警備隊 アメジスト
魔獣討伐隊 ダイヤ
16歳になるとこの3つの組織のどれかに入り時が来るまでそこで働くことが約束されている。
チャイムが響き渡り多くの養成員たちが教室を出ていく流れに乗ってカイアルと教室を後にした。
さっきの歴史で今日の授業は終了だったため大食堂に向かっていると後ろから「おーい、ジャス!カイアル!」と声をかけられた。
俺たちの兄貴分カミエルとソラスだった。
ここロウストーンは10歳で志願して入隊する際に1人14歳の教育係がつき10歳から3年間同じ部屋で面倒を見てくれる先輩が割りあてられる。
俺の兄貴分であるカミエルは白にも近い金髪で秋の空を閉じ込めたような水色の瞳を持った甘いマスクの優しい人だった。とても賢く座学はロウストーントップのため王宮文官直々にオファーが来ているという。
「ジャスのやつ今日も寝てて先生に当てられてたんですよっ!」とカイアルのやつはいつも通り俺の行動をチクっていた。
するとそのはなしを聞いたカイアルの教育係ソラスはカッカッと笑って
「沢山寝て大きく育てよ、ちびすけっ」と大きな手でワシャワシャと俺の黒い髪の毛を撫でてきた。
ソラスはカミエルとは打って変わって対人戦術、対魔獣戦術、がロウストーンでトップだった。白い歯が目立ち整った顔に持ち合わせた正義感はソラスの同期の女子達に大人気だった。
「ちゃんと授業は聞かなきゃダメだよ?」困った笑顔でそうカミエルに言われ落ち込んでいるとちょうど、大食堂に到着をした。
ご愛読ありがとうございました!