第9話 潜入
青の理想都市。
実にいいネーミングセンスを持っている人がついた名前だなと
思ってた温和は直ぐに考えをやめた。
『ねえ、マナスル。
あそこにマリンの魔力反応はあるか?』
『告。解析します。
・・・告。トルマリンの魔力反応なし。』
「そうか。」
ここに来る前、
洞窟のところからトルマリンの魔力反応を頼りに
トルマリンを探そうとしたが解析してみた結果
トルマリンの魔力には一切反応しなかった。
マナスルに言うには
魔力反応を遮断する特殊な物に包まれ
運ばれたと推測される。
おかげで何の手かがりもなく
こうやって森をさまよう羽目になった。
そのおかけでこの都市を見つけたが
「マリンの魔力反応はないか。
他のところで探すか。
マナスル?」
『告。いいえ、この都市がいいでしょう。
この都市なら情報収集ができるかもしれません。』
自身の相棒のアドバイスに従って、
青の理想都市に向かう。
俺はいるかも知れないという希望を抱きながら
前に進む。
「ねえ、どうやって入るの。
上にワイパーンがいっぱいいるけど」
隠れながら都市周辺を飛び回る。
俺は空を優雅に飛び竜を見る。
『告。前肢と翼が一体化したワイバーンです。
名を萌葱竜グリンパーク。
緑色の鱗を持ち、巨大な翼に十メートル超えの個体も少なくない
一般的なワイバーンの骨格をもつ典型的な竜です。
口から炎、爪は刀のように鋭いのでご注意してください。』
上はだめと認識した俺は
地下から行こうと思うが
『告。解析の結果。
地下には結界が貼られています。
地下だけではなくこの都市全体に
ドーム状の結界が貼られています。
強度はそこらの魔獣では破れないほどに固く
また、強制的に破られると警報が鳴る仕組みです。』
空から行ってもグリンパークによって妨げ、
地下から行っても結界によって阻止される。
おまけに破ったら
警報が鳴り、兵士が飛んでくる。
空もだめ地下からもだめで
残された手段は唯一つ。
「正門で入るしかない。」
いくら、城塞都市でも必ず門はあるはず、
そこから、食料など生活必需品が入ってくる。
旋回する飛竜に気をつけながら、
俺は正門を発見した。
青の理想都市の正門はとても美しかった。
大小様々な色をした石を巨大な門に形作りして
その周りには大砲らしき影を見えた。
大砲も中世のような簡単な作り物ではなく
近代のような駐退機を搭載している。
この異世界はかなり文化が進んでいる。
その証拠にこの茂みから見ても
門を護衛している者の手には銃があった。
銃、異世界ものなら銃を持ってきて無双するものもあるが
現実はそう甘くないらしい。
しかも、単発式のマスケット銃ではなく
見た目はアサルトライフルにかなり似ている。
しかも、見た目は騎士ではなく軍服に違い黒い服
武器は銃。
腰に差している剣は飾り物なのかとうかは知らないが
この異世界の文化レベルはもしかして、
地球と同じなのか!!!
それを、さておき。
いざ、侵入。
「次の方どうぞ」
「はい」
「身分証明書などはお持ちですか?
冒険者カードなどは利用できません。」
「はい、これです。」
「わかりました。
では、後ろの馬車はこちらで預からせてチェックしますので手荷物をもって
一番フロアに行ってください。」
現在ただいま。
潜入中。
温和は現在いるのはとある馬車?
の中にいる。
この馬車は結構変な形をしている。
見た目はトラックと馬車を足して割る二にした見た目を
複数の馬によって引かせている。
俺はその中にいるけど
中は冷房ように寒い、
ここは異世界だよねと
この世界の技術力に何度も驚かせられた。
ちなみに俺の種族は変温動物なのか知らないか
昆虫の癖に寒さに強い。
「ちゃんど、見れよ。
危険物と麻薬類などないか
しっかり、チェックするのだ。」
『目ん玉が爆発するみたいにあいつら熱心に探しているな。』
それでも、見つけることはできない。
今の俺は馬車の中にはいない
なぜなら、俺はアイテムボックスの中にいるからだ。
カラクリは簡単だ。
まずアイテムボックスを外に出す。
アイテムボックスは空間を意図的に歪み
膨張させて収納する能力。
それを、起点とする空間が必要。
俺は常に起点を体内に隠し、
そこから、アイテムを必要な時に取り出すことができる。
ならば、俺はこう思った。
自分をアイテムボックスに収納できるのかと。
俺は起点を取り出し、
その中に入って、アイテムボックスを圧縮。
そしたら、あらビックリ。
ビー玉サイズのアイテムボックスの出来上がり。
このアイテムボックスから
出るときは物体が出るときに急速に巨大化する仕組み。
今回はそれを利用してこの馬車の中にある荷物棚にある
果物類の箱の中にあるオレンジに紛れて隠れている。
「・・・」
真剣に探しているがそれでは、見つけることができない。
「・・・」
おっと、俺が入っている箱を調べ上げているぞ。
だか、それも、無駄た。
俺は全く同じ形をしたオレンジを持って、
と言ってもトルマリンを探している途中で見つけたものだか
そのオレンジの皮をビー玉サイズで剥け
中身を掘り、ビー玉を入れた。
この馬車の人のオレンジを使ったら迷惑するからな。
「問題なし、次の馬車を持ってこい」
無事、関門を通過。
俺はブルーアイランドに潜入後
アイテムボックスに入っていた砂と
あらかじめに作った服を纏とい
頭だけをだしその上に被せて物質創作で操り
そのまま潜入しトルマリンを探すために調査開始をした。