MERCENARY
「カエデ、松月からの伝言だ。帝都に腕の立つ傭兵達が集結してるらしいから注意
しろだそうだ。」
「へぇ・・・。」
「ツムギ様の命で母上が来ている。」
「キリンさんが・・・。」
「結婚式前にできるだけ潰しておく。俺もこれから参加する。」
「すまんな。」
「仕事だ。」
丁度その時、ボルタが帰って来た。
「おかえり、丁度いい。」
「な、何だ?言っておくが俺はとーっても疲れてるからな。」
「まあまあ、これでも飲んで休んでくれ。」
試作したアルコール抜きの桃のソーマを飲ませる。
「おっ、ピーチじゃん!うまいな・・・クソッ!疲れがとれた!」
「はっはっは、魔力も全回復だ。行くぞ。」
「どこへだ?」
「是正。」
「是正?何の事だ?」
「「ご愁傷様。」」
「えっ?シーゲル、アトム何だ?」
「「いってらっしゃい。」」
「えっー!」
「まずはワイズ邸で旨いもんでも食おう。」
「えっ、ラッキー。あそこの料理は美味いからな。」
「よし、僕も行こう。」
「そう言えば腹減ったな。俺も行くわ。」 4人でワイズ邸へ。
「ワイズ―。」
「準備できております。」
おお・・分厚いステーキだ。口に入れると溶けたー!
「うっま!」
「昔より旨いんじゃない?」
「当然です。日進月歩でございます。」
「シゲさん、指揮お願い。」
「わかった。腹ごなしに丁度いい。」
「俺、何も聞かされてないけどお!」
指令室へ。
「うおっ!何だここ!」
「ワイズ、松月から傭兵が帝都に入り込んでるって聞いたんだけど。」
「マーキングは完了しております。」
モニターが一斉に稼働する。
「へぇ、沢山居るね。」
「カエデ、こいつら全部傭兵なのか?」
「そうみたいだ。」
「おい!まさかとは思うがこいつらと事を構えるつもりじゃあ?」
「事をかまえる?違う、壊滅する。」
「戦争のプロと戦争するのー!」
「当然だ。クロ兄の結婚式の邪魔はさせない。ワイズ、こいつらしばき倒してる
間に黒幕探って。そいつも潰す。」
「承知しました。」
シゲさんがモニターを見て考え込んでいる。
「こいつらが結婚式に乱入するとは思えないな。おそらく式が始まったら街中で
暴れ出すんじゃないか?」
「陽動かな?」
「そうかも知れんがそれは黒幕が判明したらわかるだろう。陽動だとしても
街中に被害がでる。」
「迷惑な話だね。式にケチがつくよ。」
「カエデ、人手が足りない。」
「う~ん、キリコ達はケーキを食べに行ってるからなあ・・・。」
「大丈夫です。食べ終わりましたし、街で妙な連中に絡まれましたから
こんな事だろうと。」
キリコ、ヒカミ、スズメが来た。
「悪いね、エイルとザイルは?」
「松月のサポートに行ってもらいました。あちらは怪我人が出るかもですから。」
「アカリとミナミは寮の守りに。」
「よし、これだけいれば何とかなるだろう。ワイズさん、軍や警察は動いてる?」
「動いてはいますが、現状傭兵達が暴れてる訳ではございませんので。」
「職務質問をしてもダンジョンに来たとか言われればそれまでですもんね。」
「そうだな。だが、俺達は軍や警察じゃないからな関係ない。
カエデ、ロイド様達は?」
「同じ事だろうね。ベル姉達も気づいてるとは思うけど、準備とかあるだろうから
手を煩わしたくない。」
「面倒なのは目的もなく暴れるだけでいいなら指揮系統とかない事だね。」
「カエデ、街の外に収容所を作ってくれ。でかいの。」
「了解。」
「皆は手当たり次第、傭兵達を無力化。殺しはなしだ。結婚式に傷がつく。」
「無力化した傭兵達は?」
「大型のジープを何台か用意する。それに詰め込んで運ぶ。
大将にもその事は伝えておく。時間が惜しい、最初から全開で頼む。」
「カエデ、箱庭の支部の人達にお願いしても?」
「姫達に任せるよ。ただ親達は止めておいて。」
「わかりました。」
「カエデ様、カーミラ達とヒカル達も動きだしました。」
「夜は彼女達の世界だしね。ワイズ、カーミラと連携とって。
ヒカル達には僕が連絡しておく。」
「承知しました。」
「傭兵達もやばい街に手をだしたね。」
「手遅れだ。よし、みんなお願い。」
「ボルタ、行こう。」 アトムはボルタと動くようだ。
「お、おう。」
「じゃあシゲさん、指揮の方はお願い。」
「任せておけ。」
ミッションスタートだ。
僕は街の外へ行きアースコントロールで収容所を作る、2,3日大人しくして
くれればいい。ちゃんとトイレや食堂も作ったよ。何だったら軍や魔導院に
吸収してもいい。結界も忘れずに。ふぅ・・・こんなもんかな。
「ラスプ、来てくれ。」
「はい、ここに。」
「悪いけど、あとお願い。みんながここに傭兵達を連れてくるから。」
「承知しました。箱庭から数名、動かす許可を。」
「任せるよ。」
さて、黒幕が判明・・・まあ、あいつらだろうけど。
するまでヒカルに連絡しておこう。
「ヒカル。」
「カエデか、妙な連中がうろうろしてるがお前関係か?」
「そうらしい。」
「殺るか?」
「殺すな!無力化してくれ。シゲさんが大型のジープを用意してるからそれに
ぶち込んでくれ。」
「了解。カエデ、奴らからおかしな気配がする。おそらく武具だ。
みなに伝えておいてくれ。」
「魔剣かな?」
「リュウが言うには違うらしい。帝都は面白いな、色々おこって飽きないぜ。」
「よせよ、迷惑な話だ。」
シゲさんに念話。
「シゲさん、ヒカルからなんだけど奴らの武具から妙な気配がするって。」
「了解、みなに伝える。画面越しだとわからなかったな。」
傭兵達はみなと帝都に任せて僕は黒幕をぶっ飛ばそう。1度ワイズ邸に。
「シゲさん、収容所はできた。箱庭の連中が面倒みてくれる。僕はちょっと
黒幕を絞めてくるよ。」
「わかったのか?」
「まだだけど十中八九アレクサンドル家だと思うよ。けど、傭兵を集めるだけなら
まだしもやばそうな武具を持ってるとなると・・・。」
「黒幕の黒幕か・・・。」
「アズールのバーサーカーの件もあるしね。」
「居たな、そんな奴・・・。」
「カエデ様、傭兵を集めていたのはアレクサンドル家です。」
「まあ予想通りだ。ちょっと行ってくる。」
「屋敷内に天使族が居るようです。」
「へっ?天使族・・・。」
「天使族って空島に居る連中か?」
「そうだけど、それはほんの1部。何だって天使族がクロ兄の結婚式に
ちょっかいを出すんだ?まあ、直接聞いてみよう。」
ワイズのナビでアレクサンドルの屋敷へ。1人なのでバイクだ。
んっ、あれは・・・。
「ベル姉!」
「あら、カエデちゃん♡。」 ベル姉、華姉、アリ姉が居た。
「ベル姉達も殴り込み?」
「そうよお、大人しくしてればよかったものを。」
「ワイズ調べだと中に天使族が居るらしいよ。」
「やっぱり・・・。」
「知ってたの?」
「ええ、クジャク姉様が神界でミカエルに言い寄られたらしいのよ。
で、クロ兄が怒ってミカエルをぶっ飛ばしたらしいわ。」
「・・・・・一応、熾天使だけどね。」
傭兵達の武具はセラフィックウエポンか・・・面倒だな。
念話でシゲさんに伝える。
「シゲさん、傭兵達の武具なんだけどセラフィックウエポンの劣化版みたい
だから気を付けるうように皆に伝えて。」
「セラフィックウエポンか・・・まっ、問題ないだろ。」
「天使族をしばくのは任せて。カエデちゃんは人間の方を。」
「了解。」
アレクサンドルの私兵ならゴブアンで十分だろ。
ベル姉がごつい門を吹っ飛ばす。うへぇ、一振りだよ。
光陰が無数に飛んでくる。が、3人とも・・いや1柱と2眷族は全て刀と剣で
叩き落とす。すげえ、結界いらず。
さてと僕も私兵たちと親玉を畳むか。おっ、私兵達もセラフィックウエポンじゃ
ないか、ミカエルのやつ大盤振る舞いだな。だが・・・。
「邪魔だ。」
インフェルノとニブルヘイムのデュエル。これで城のような屋敷は半壊。
「クワディーグワーネットォォォー!」
ガッキーン!ヴァジュラ刀で受ける。
「んっ?誰だお前?天使族に知り合いは居るが、お前は知らん。」
「忘れたとは言わせんぞぉー!」
「もしかして・・・アーズル君?羽根生えてるぞ。」
「私は更に進化し天使族になったのだ!下賤のお前に復讐する為にな!」
「バーサーカーだったり天使族だったり忙しい奴だ。アーズルよ、お前人間の
要素ゼロだぞ。大丈夫か?」
ミカエルは下級天使くらい作れるだろう。
「人間?そんな最弱な種族に戻る必要はない。」
「あっそ。親父はどうした?」
「父上も天使族に進化し空島に行くそうだ。私も学園を征服したら後に続く。
まあ、その前に昔年の怨みを晴らさないとな。」
「いや昔年って言う程付き合い長くないじゃん!それにお前が何族だろうと
知ったこっちゃない。親父事ぶっ飛ばす。」
「やはりお前は馬鹿なのだ。私のこの剣を見て逃げもせず倒すなどと・・・
グワーッ」
取り敢えず飛べないように羽根を1枚切っておく。
「長々うるさいだよ!そんなセラフィックウエポンの劣化版が何だって
言うんだ?時間がもったいないさっさと来な。」
「き、貴様ー!天使の羽根をー!」
羽根が1枚だから飛ぶ事も出来ず、地上に居るとバランスが悪い。
ちなみにミカエルは6枚羽根だよ。
はぁ・・よたよたしてるし・・こいつ羽根を畳める事知らんのか?
まあいい、ドカッ!バキ!ボコ!とりあえずボコボコにする。
「な、何故だ・・・。何故、天使族の私が人間風情の貴様に指1本触れれない
のだ・・・。」
「はぁ・・単純な話だ、俺は上級天使よりも遥かに強い。当然、姉達もだ。
ここに居る天使族の連中はまともな姿で天界には帰れないよ。」
「き、貴様達は何者だ・・・はっ、まさか・・・。」 ゲシ!
黒竹でぶん殴って気絶させる。
「カエデ様。」
「よう影法師。久しぶりだな、ラスプの手伝いか?」
「はい、この者達を運ぶようにと。」
「ありがとう、助かるよ。」
アズールはズルズルと影に沈んでいった。
影法師はラスプの腹心だ。ベル姉達が倒した天使族も運んでくれるだろう。
ゴウッ!
「結!」
羽根だ。ハーピーかよ!前言撤回、あんな太ったハーピーは見た事ない。
「ガーネットの小僧、アズールはどうした?」
「逮捕しちゃった、テヘ♡。」
「くっ、あの出来損ないが!」
「おい!太ったハーピー覚悟しろ!お前に結婚式の邪魔はさせない。」
「誰がハーピーだ!お前みたい矮小な人間に儂の高貴さはわかるまい。
大天使ミカエル様にお力を頂いたのだぞ!」
ドウン!諭吉にジャッカル使ってないだろうって指摘して自分もカスールを
全く使ってなかった事を思い出したよね。カスールで羽根に穴を開ける。
ヒュルルル~とでぶハーピーが落ちて来た。
「貴様ー!羽根を、羽根をー!」
何かカッコイイ大剣で襲ってきた、よたよたと・・・。
こいつも羽根の畳み方、知らんのか・・・。
あの大剣、欲しいな。劣化版だろうけどこっちで改良すればいい。
ガキン!ガキン!おお・・さすが太ってるだけはある。
1撃1撃が重量級。ともあれ、まともに打ち合う必要もない。
でぶハーピーよ、当たらなければ意味ないぞ。すまん、名前忘れた。
「サンダーのボルト。」
後ろからゼロ距離で電撃をお見舞いする。
「グォッ!」
「一閃。」 ズバンッ!
「グワァー!腕があー!」
よし、大剣ゲッ―ト!
「ま、待て。貴様は本当にロイド・ガーネットの息子なのか?」
「んっ?ちゃんと次男だ。」
「次男なら家督は継げまい。養子になってアレクサンドル家を継ぐといい。」
何言い出すんだデブハーピーよ。
「アーズル君が居るだろう?」
「あの出来損ないは追放する。」
「ほう、それはいいな。」
「そ、それでは今暴れている忌々しいガーネットの娘達を追い返せ!」
「なんちってー!」
「はっ?」
「俺は貴族なんぞに興味もない。そもそもアレクサンドル家は今日が最後に日だ。
ミカエルに何て言われたか知らんがお前達は一番やっちゃいけない事をした。」
「ど、どういう事だ?ミカエル様はただ暴れるだけでいいと・・・。」
「そもそも街で暴れるなんて貴族失格だ。残念ながら俺の兄も姉も
まじもんの神だ。」
「な、なんだとー!」
「と言う事で既にお前に明日はない。殺さないでやるからミカエルに何とかして
もらうんだな。アブソリュートゼロ。」
「そ、その魔法は!や、やめてくれー!」




