PRODUCTION
「さて明日は野外研修だ。ゆっくり休んでから学園へ行こう。」
「へっ?ゆっくり?」
「ああ、そうですねえ。ここは空島といって時間の流れが違うんです。」
「でたらめな・・・。」
「さあお風呂に行きますよ。さすがに汗をかきましたから。」
女性陣は温泉へ。
「僕達も温泉に行こう。」
「おう。」
チャポン、いい湯だなあ。
「イフリートとイフリータはどうなったんだ?元栓。」
「ヒカミと露払いをして、後は父さん達に任せてきたよ。」
「そうか。じゃあ、沸きは止まるな。」
「おそらくね。」
「後はバーサーカーか・・・さっきのモンスターの中には居なかったと
思うが。」
「もしかしたらイフリート達かもね。」
「その方が可能性が高いか・・う~ん、サンプルがほすい~。」
「さきに通した小物の中かも。」
「そうだといいなあ。」
「むしろ、バーサーカーを望んでる!」
「いやハイランダーの秘密を解明したくてさ。」
「ああ、ストーム先輩の件か。」
「そうそう。ところでアトム、タイタンソードは使ってみたの?」
「少しだけ使ってみた。ちょっと強力すぎてすぐにカーボンソードと
ブッフ様に切り替えたよ。硬い地竜が真っ二つだったから。」
「うわぁ・・・。」
さすがに子供は寝る時間だ。おやすみなさい。
お早う。
「円、みな起きてる?」
「朝食、食堂だ。」
「了解。」
しっかり寝て、疲れも残ってないないようだ。
「シゲさん、キリコ、後はよろしく。僕は全体のサポートに回るから。
それとバーサーカーが出たら呼んで。カルラとジュリは自分のクラスの
サポートしてね。じゃあ行こうか。」
みなでクラブハウスに転位後、それぞれのクラスへ。
北の森までの移動はバス型ジープ、初めて乗るけど何かすごい。
「いよいよ野外研修だが皇帝からの命令でスタンビートを食い止める事になった。
私達教師も参加する。帝都内には学園長も含め上級生達も居るから気負わず
やってくれ。少しでも怪我をしたら救護テントに戻ってくれ。ふぅ・・・
全く馬鹿げている・・・。とにかく死ぬな!いいな!」
オマタクラブ以外の連中はさすがに緊張してるか・・・。
「モンスターの討伐になったが行動は班ごとにする。班長の指示で動いてくれ。
先生も言ってたが気負わずいこう。まずは自分の身を守る事を優先しよう。」
森を抜けた草原で全クラスが待ち構える様子は中々壮観だ。子供だけど。
本来なら組織的に動いた方が効率はいいと思うが、そんな簡単に連携はとれ
まい。まずはAとBに突っ込んでもらって少しちらしてもらうか。
皇女はほっといても突撃するだろう。
「ヒカル。」
「んっ、カエデか。面白い事になったな。」
「いやいや子供達にはむりがあるだろう。突っ込んで少し散らして。」
「わかった、任せろ。」
来た!遠くの方に土煙が見える。
ええ・・・滅茶苦茶いるじゃん・・・。脚の速い狼系が先行してる。
後ろは猿系か・・・うわぁ~ジャイアントコングも居るし・・・。
魔導師志望の生徒達が魔法を放つ。よわっ!
ブラウと優のサイクロンにスズメが炎を混ぜる。これは強力。
他のクラスはさすがに浮足立ってるな。まあ、しょうがないだろう。
少し手助けしてやるか。アースコントロールで広めの溝を掘る。
「ブラウ、霧を。」
「はい。」
「ジュリ、溝に水を。」
「わかりました。」
「ヒカミ、よろしく。」
「お任せを。」
先行していた狼系モンスターが霧に気を取られて溝に落ちていく。
「アイスエイジ。」
溝に落ちた狼たちが1瞬で凍り付いた。ほら、チャンスだ行け!
「皆の者、我に続け!」
皇女が先頭を切ってモンスターの群れに突っ込んでいった。真ん中よろしく。
ヒカル達が猿系モンスターに突っ込んでいった。
「ようし、じゃあ俺達は溝を越えて来たモンスターを倒す。」
「おう!」
シゲさんの号令に何故か他のクラスも答える。
「あれ?」
「武道大会の優勝クラスですからねえ。」
「ああ、そう言う事。シゲさん、ガンバ。」
んっ?音楽が聞こえる。あれがAクラスの音使いの子か。
成程な音楽でバフ・・・Aクラスがパワーアップしたようだ。早くね?
おお・・アカリとアリーナもちゃんとバフをもらってるな。
んっ?ナガイ君、なんで長刀?弓を使え弓を!
ラルのチャクラムも飛び交っているな。コラさん、モンスターと間違えられ
ないでね。エイルがエリアヒールを発動してるので多少の傷はすぐに治る。
Jクラスは全員ガンカタじゃないか。カルラまで両刃剣を使ってない。
大丈夫かいな?
脚の遅いモンスターが追い付いてきた。ゴブリンやコボルトだ。
武器を持ってるぞ、先生達も参加しだしたな。
ヴィータが笑ってる・・・ドレインし放題だもんな。
こう見るとやっぱAクラスはまとまってるというか音使いのバフが大きい。
Bクラスは少しむらがある。なんだかんだとヒカルは面倒見がいいから
大丈夫だろう。
「ザイル、エリアで身体強化のバフをかけれる?」
「そうですね、この位の範囲なら。」
「僕は魔力増幅のバフをかける。」
これで少しはもつだろう。さすがにみんな疲れてきたな。
少し休ませよう。
「ヒカミ、スズメ。ちょっと手伝って。」
「「わかりました。」」 2人は転位してきた。
「この後オークとオーガが来る。みんなを休ませたいからそいつらは僕達で
片付ける。」
「大き目の魔法を使っていいですか?」
「うん、ヒカミは氷系スズメは炎系、僕は雷系で。」
「「わかりました。」」
「シゲさん、みんなを休ませて。ついでに食事も。エイル、ザイル怪我人を。」
「了解。」
「「わかりました。」」
「スズメはイド君で。」
「カエデは?」
「フフフ・・・秘密兵器だ。」
まだ姿は見えないが、こちらから出向くとしよう。
おお・・・ズシンズシンいっとるな。
「さあ、さくっと片付けよう。」
「「はい。」」
ヒカミは自分の飛行船、僕はそうフライングボードだ。ヒャッホー!
「あの、カエデ・・・。楽しんでる所申し訳ありませんが、そろそろ。」
「おっと、すまない。そんじゃあブレスなしサンダーボルト!」
「では私も、フェニックス2羽です。」
「ニブルヘイム。」
「もひとつおまけに、インフェルノ。」
いや~なんかスッキリって感じ。全滅はしてないが諭吉とキリコに残して
おいてあげよう。
「僕達も食事にしよう。」
「お腹空きました。」
「見張りながらにしたいから、イド君の甲板で食べよう。カモナ、ドローン
飛ばして。」
「かしこまりました。」
さすがにまだ終わってないので軽く済ます。スズメは重く済ます。
食後のコーヒーを飲みながらひと休み。
「イフリートとイフリータは討伐されたんでしょうか?」
「今頃、バトルしてるんじゃない。」
「カエデ、皆さんが苦戦する程その大佐という方は優秀なんですか?」
「優秀と言うか軍略の天才と言っていい。僕も何度か共闘して助けられたよ。
しかも魔術師であり剣技、射撃もすごい。」
「そんな方がティーターンサイドに・・・。」
「まあ彼女も洗脳されてるか自分の意志なのかわかんないけどね。」
「んっ、今彼女って言いました?」
「えっ、大佐は女性だよ。」
「ヒカミ、野外研修が終わったら緊急会議です。」
「ええ、そうですね。私も皆さんにお見せしたいものがありますし。」
「カエデ様、ミノタウロスとオーガキングそれとおかしなのが1体混ざって
おります。」
「見せて。」
これは・・・小さいオーガ、いや鬼か・・サイズ的には人間と変わらない。
画面越しだとよくわからないけど、本命っぽいな。
「カエデ、あの小さいの何かやばくないですか?」
「昨夜は見かけませんでしたけど・・・。」
「やばそうだね。あれがバーサーカーかもね。
シゲさん、ラストだ。30分後に接敵かな。」
「了解、準備する。」
「2人はどうする?班長だよね。」
「キリコに任せてきましたから大丈夫です。あの小さいオーガが気になり
ますので残ります。」
「私もそうします。」
「了解。じゃあ、あいつだけ止めようか。」
他のは素通りしてほしいから姿を消して近づく。
「とう!」 けりで吹っ飛ばす。んっ?この感触・・へぇ・・・。
「2人とも気を付けて、こいつ強いよ。」
「はっ?盛大に吹っ飛びましたけど。」
「スズメ、今のは自分から飛んだのです。来ますよ!」
「えっ!」 ズカンッ!スズメが吹っ飛ばされた。
「スズメ!カエデ、申し訳ありません。今の攻撃が見えませんでした。」
「鎧がオートで発動したから怪我はないと思うけど。こいつのスピードは
異常だね。ヒカミ、氷壁をお願い。みんなの所へ行かれると計画が狂う。」
「わかりました。ですがカエデ、その姿のままで大丈夫ですか?」
「サンプルが欲しいから何とかするさ、ヒカミはスズメをお願い。」
「ご武運を。」
さてと、スピードだけなら五分か・・・パワー負けしてる分こっちが不利って
ところだな。そこらへんは装備で誤魔化そう。
来た!ショートジャンプ!ドウンドウン!デッドブラスターの弾は弾くか。
硬いな、おい!ショートジャンプを駆使して攻撃を躱す。
ゴブ刀!パキンッ!すぐ折れたー!だがストックは沢山ある。強化しよう。
小さい魔法陣が刀に付く。よし!ガキンガキン!折れなくなったがこの硬い
皮膚は斬れんな。神刀を呼ぼうか・・いやこの程度なんとかできないとな。
戦いながら観察する。オーガキングのパワーをそのままに、図体がでかいと
スピードが出せないから小型化。小型化する事で皮膚が圧縮されてより強固に
なったと・・・成程ねえ、これが博士が言ってた最適化って事ね。厄介!
しかも冷静だ。おそらく脳も最適化されてるんだろう。
魔法が使えないのが救いだな。しかし、これだけの変化のリスクはないのかな?
ええい、それは博士達に調べてもらおう。
さっさと倒してサンプルを回収して戻りたい。
「カエデ、私にやらせて下さい。」
「大丈夫?スズメ。」
「やられっぱなしは嫌です。」
「了解、心臓周辺は残してね。」
大人スズメに任せて僕は保管の準備をする。そのままアイテムボックスに入れる
のはなんか嫌。寄生虫かなんだかわからないけど・・・。
「ヒカミ、やばそうだったら介入して。」
「わかりました。」 ヒカミも大人化。
「スズメもけっして遅くはないですがスピード負けしてます。」
「スズメの事だから何か考えがあるんじゃない?」
ふぅ・・・さて、どうしましょう?吹っ飛ばされて頭に血がのぼり息巻いて
出てきましたがこのオーガ、速いんですよね。消し炭にするのは簡単ですが
カエデがサンプルが必要と言ってましたし・・・。
「すいませんカエデ。」
「何だい?交代する?」
「いえ、大丈夫です。サンプルは心臓周辺のみで良かったでしょうか?」
「そうだね。」
「わかりました。それ以外は燃やしてもオーケーですね。」
「そ、そうだね・・・。」
ふぅ・・良かった。では、さっさと終わらせてしまいましょう。
「ミラージュ、バインド。」
おお、分身した。しかも精霊術で蔓がオーガ君を追いかけている。
いくら速くても多勢に無勢だな。
「ヒカミ、お願いします。」
「わかりました、ニードルキューブ。」
「黒死蝶。」
え、えぐい!ヒカミが心臓周辺を凍らせ、っていうかその時点で死んでるよね。
さらにスズメの黒い蝶の大群がそれ以外を超高温で燃やす・・・。
男性陣に警告しておこう・・・。
「終わりました。」
「あ、ありがとうっす。さて、野外研修に戻ろう。」
「「はい。」」
イド君で戻る。カモナのリビングでコーヒーを飲んでひと休み。
モニターで状況確認。
「うまいことそれぞれのクラスとタイマン状態になってますね。」
「諭吉とシゲさんが調整したんだろうね。」
「私がが言うのもなんですが、ミノタウロスやオーガキングに沢山の子供
という絵面がなんとも・・・。」
「確かにねえ・・これはたっぷり報酬をもらわないと。」
「先生達も手をだしていないようですし。」
「スパルタだよね。」
「全部盛りはAとBが対処してるようですね。」
「あれはリュウちゃん、元気そうで何よりだ。」
「こう俯瞰で見るとAからJまでさほど差はないんですね。」
「Fなんて既に倒して、他のクラスの応援してますよ。」
「これじゃあヒカル達が覚醒する前に終わるかも、3ドラゴンのブレスが
見たかった。」
「やめてください。この辺一帯焼け野原です。」
「あれですねえ、こうして見ると集団戦闘の重要性というのがよくわかります。」
「全くだね。トライガンだって訓練途中って言ってたけど、父さん達を
抑えてたもんね。」




