表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ACADEMIC LIFE  作者: 一聖
71/191

VICTORY CELEBRATION

「私は週末にマーキー先生と魔導院院長にご挨拶に伺いました。」


「ヒムリンの所に。」


「はい、見習いとして週末お手伝いをする事になりました。」


「そっか、良かったね。」


「ヒムラ様がカエデに早く来てくれって。」


「今週、行くつもりだよ。」


「魔導院の仕事もしてたんですね。」


「いや、それはザイルだよ。僕は探偵社に入る依頼をやるだけだから。その中に

 たまに魔導院からの依頼があるんだよ。」


「成程、そういう事なんですね。」


「カエデ、ありがとう。お陰でいい師匠に出会えた。」


「師匠?雷電さん?」


「うん。長期の休みに入ったら白国に行かせてもらうよ。」


「いつでもどうぞ。ここから行けるから。」


「ギルドもカエデの予想通り、希望者が押しかけてる。上級生も中に居るらしく

 てさ、この後会ってみる。」


「そうか、頑張ってくれギルマス。」


楽しく祝勝会兼昼食を終え解散。

早速サバイバルキットの制作に動き出そう。まずはサバイバルナイフだな。


「リング、ミナミって来てる?」

「はい、アトリエにいらっしゃいます。」

「ありがとう、行ってみる。」


「お疲れー。」


「お疲れ様です。」


「ジュリは?」


「キリコと打ち合わせしてます。」


「そっか。ミナミ、お願いがあってさ。」


「いいですよ。」


「いや、内容を聞いてからでも・・・。」


「大丈夫です。何でもやりますから。」


「はぁ・・了解。頼みってのはナイフを10本ほど打って欲しいんだ。」


「私で良いんですか?」


「もちろん。野外研修の時にFクラスの連中に持たせようと思ってさ。」


「私で大丈夫ですか?」


「大丈夫だよ。」


「わかりました。1本打ちますので見てもらえますか。」


「了解。」


子供用に小ぶりに作ってるようだ。いわゆるシースナイフだね。

工程も含め今の所問題ない。練習したんだろうな・・・。


「出来ました。」


「どれどれ・・・うん!いいね。」


「ふぅ・・・良かった。」


「じゃあこれをあと9本、急がなくていいからお願い。木通の刻印も入れて。」


「わかりました。」


金網はやっぱ自分で作ろう。2つに折れるようにして小型化、あとはコピー。

レーションは考えてみればわざわざ優に頼まなくても学食かブッシュクラフトで

買えばいいじゃん。となると残りはアイテムバッグか。

授業用の戦闘服になってみる。ポケットは割と多め。そもそも何を入れる?

う~ん、小型のウエストバックにすれば行動を阻害しないよね。

色は戦闘服に合わせて黒、フォグで作ってもらうのはいいとしてデザインは

自分でやろう。イメージはドイツ軍のタイプだ、あれは使い易かった。

メモにスケッチして・・・キリコから念話が入る。丁度いい。


「カエデ、申し訳ありませんがジュリ用の剣をお願いします。」


「もう?」


「スレイズにはラーニング機能があるみたいなんです。」


ラーニング機能とは、いわゆる睡眠学習の事だ。


「まじか・・・了解。ジュリにアトリエに来るように伝えて。キリコも来れる

 かな?別件で相談があって。」


「わかりました、伺います。」


キリコとジュリはすぐに来た。


「お疲れー。」


「「お疲れ様です。」」


「スレイズ、ラーニング出来るんだって?」


「うむ。とは言えあくまで剣技限定だし使用者の身体能力が低ければ

 意味はない。」


「そりゃそうか。他に特殊能力とかある?」


「特に珍しくも無いが、念動とスキルスティールだ。」


「いや、すげえから!」 念動は夕霧も使えるな。


「スレイズ、念動が使えるという事は自由に動けるんですか?」


「竜の嬢ちゃん、残念ながら自由じゃない。これもやはり使用者の魔力量に

 比例する。スキルスティールも名前だけだと凄そうに聞こえるが相手の魔石

 を斬らないとゲットできない。」


「魔石を斬るか・・・モンスター限定のスキルだね。」


「そうだ。魔石は冒険者にとって重要な収入源でもあるしな。しかもクズ魔石

 を斬ってもたいして得るものはない。」


「成程ね。今は運用が難しいね、いい魔石イコール大物だもんね。幸いジュリ

 は学生で時間的な余裕もあるしうちに所属したから生活も問題なくなる。

 在学中に2人でどんなスキルが必要なのか話し合えばいいんじゃない?」


「あのう、今まで得たスキルは?」


「ミナミちゃん、申し訳ないが使用者が死んだらディレートされる。」


「成程。完全なジュリの剣になるわけですね。」


「ミナミちゃんは優しいな・・・。」


「急に強くなる必要はないよ。卒業まで4年以上ある。それに魔石に関しても

 問題ない。うちの連中鬼強いし、あまり魔石も必要ないから。」


「んっ?どういう事だ?」


「全員じゃないけど魔石以外の収入源があるのと、動力として魔石は使って

 ないから今はジェムだね。」


「ジェムだと?お前達は何者だ?」


「何者と言われてもね、様々だよ。だから必要な魔石は用意できる。

 けど、やっぱりジュリ自身が弱いと元も子もない。」


「そうだな。やはり今はひたすら体力作りだ。」


「オケアノスの加護があるなら直ぐにみんなに追いつくでしょ。」


という事でジュリの育成方針はスレイズに任せる。


「キリコ、アイテムバッグのベースをお願いしたいんだけど。」


「ああ、サバイバルキットのですね。」


「そうそう。拡張は僕がやるから。」


「やり過ぎないで下さいね。」


「わかってる、スズメにも言われたよ」


デザインを描いたメモを渡す。


「おお、カッコイイですね。ギルドの希望者分も作っていいです?」


「もちろん。」


考えてみればアイテムボックスを使えない人もいるか・・・。


「カエデ、私からもいいですか?」


「何だい?」


「ダンジョンアタックのチーム編成の件なんですが。」


「そうだね、人数も増えたしチーム制にしてもいいかもね。」


「はい。ヒカミとも話したんですがバランス重視で編成しようかと。」


「いいんじゃない。けどヒーラーと魔導師が少ないか。」


「当面は魔導銃で補う形ですね。将来、加入するかもしれませんし。」


「確かに・・・。」 新入部員を連れてこない自信はない・・・。


今週のダンジョンアタックから稼働させたいという事だったのでシゲさんと

ヒカミにも来てもらって決めてしまう。

僕とシゲさん、ミナミは同じチームでギルドの技術部門みたいな感じ。

もちろんアタックに参加するけど素材集めとミナミの育成がメインかな。

と思ってたんだけどねえ・・・。

結局、キリコのチームからアトムが抜けミナミはキリコのチームに早くも

移籍。そりゃそうかって話なんだけど武具の発注がすごい事になっててアトム

もそっちに回ってもらった方がいいだろうって判断。


「カエデ、ゴブアンが足りないぞ。」


「じゃあ僕達は最初のフロアーでゴブリン狩りだね。」


「前回は女性陣がはっちゃけちゃったから丁度いいんじゃない。」


「カエデ、武具のオーダーのお客様です。」


「了解。」


エントランスに行くと数人居た。その中に桃ちん先輩とクリスタ先輩が居た。


「桃ちん先輩。」


「カエデちゃん♡」


僕は親指を立ててクリスタ先輩に


「ナイス、ビキニアーマー。」


「やめてー!あの後、私達は正座2時間よ!ちびるかと思ったわ。」


「携帯トイレも作れるっすけど・・・。」


「違うわよ!武具よ武具!」


「武具?桃ちん先輩は薄緑だしクリスタ先輩も業物使ってませんでした?」


「ダンジョン以外・・・。」


「ああ、そういう事っすか。」


「ベル姉に相談したらカエデちゃんに頼むのがいいって・・・。」


「桃、本当に大丈夫なの?この子、目が死んでるし覇気がゼロよ。」


「フフフ、そこがカエデちゃんの魅力・・・。」


「駄目よ、桃!あなた、箱入りだからわからないかもだけどこの手の男は

 危ないのよ!将来、働かないわ。」


「いや、武具を作るのに目も覇気も関係なくないっすか?」


「・・・・それもそうね、しかも働いてるわね。」


「で?どんな武具を希望っすか?」


「鉄扇・・・。」


「「えっ!」」


「何でクリ先輩も驚いてるんすか?」


「クリ先輩はやめて!なんか嫌!」


「じゃあクリたん先輩で。」


「ん、ま、まあ可愛いわね。」


「桃ちん先輩、いいの?本来の得物でしょ。」


「そうなの桃?4年間知らなかったわ。」


「必要ないと思って家に置いてきた。刀、もらったし・・・。」


「必要に?」


「うん、打倒エフ・・・。」 まじか・・・。


「鞍馬タイプ?紅葉タイプ?」


「師匠の方で・・・。」


「了解。素材はゴブアンだけどいい?」


「ゴブアン?」


「ゴブリンのクズ鉄。」


「オーケー・・・。」


「まじ?」


「大丈夫、たぶん最上級の鉄・・・。」


「まあ、純度100パーセントにもっていきます。」


「まじ?あなた何者なの?」


「カエデ・ガーネット11歳っす。」


「知ってるわよ!はっ、わかったわ!あなた、橋の下出身ね!」


「捨て子でも養子でもないっすから!で、クリたん先輩の希望は?」


「そうねえ・・・何にしようかしら?」


「魔剣のレプリカじゃないっすか?」


「ああ、あれは家に飾ってたから失敬してきたのよ。」


「失敬って・・・。」


「クリたんは天才・・・。」


「桃までクリたんなのね・・・。」


「ああ、あれっすか。クリたん先輩はウエポンマスターっすか。」


「あら、知ってるの?」


「知り合いにいるっす。」


「器用貧乏というか、いまいち決められないのよ4年間。」


「ながっ!ちょっと訓練場に行きやしょう。」


木剣を渡す。


「打ち合ってみましょうや。」


「えっ、大丈夫なの?出涸らしなんでしょ?」


「クリたん、カエデちゃんは最強・・・。」


「へぇ、桃がそこまで言う。面白そうね、本気でいっちゃおうかしら。」


「いっすよ。」


ベル姉の後を継ぐかもしれない人だ。

おお・・速いしパワーもある。あっ、僕はモッパ―ね。


「あらら、全部流されるわね。なら・・・。」


これは、すごいかも。パワーを捨ててヒットアンドアウェイに変えてきた。

特に決まった型もないか・・・センスの塊なんだな。

んっ、間合いが・・・あれがいいかもな。


「オーケーっす、わかりました。」


「カエデ君、まじ何者?」


「しがないモッパ―っす。クリたん先輩、大太刀を使わないすか?」


「大太刀?」


「はい。クリたん先輩、間合いがずれてるっす。」


「間合いが?初めて言われたわ。」


「おそらく、クリたん先輩の間合いはもっと遠いっす。」


「考えた事なかったわ。」


「大太刀を用意しますんで試してみて欲しいっす。」


「わかったわ、いつ?」


「明日の放課後。」


2人にコーヒーとケーキを出して休暇。


「「美味しい!」」


「桃ちん先輩、神楽に帰ってます?」


「夏休みに帰る。クリたんも一緒・・・。」


「アスカ先輩に会いたくてさ。」


「そうなんすね。」


「それにしてもこのクラブハウス凄いわね。うちも大概だと思ってたけど

 それ以上だわ。」


「学園生活を全力で楽しむためっす。」


「遊びにきていい?」


「いつでもどうぞ。」


2人が帰ったので早速依頼のものを作る。

しげさんとアトムもそれぞれオーダーを受けたようだ。

鉄扇から作ろう。確か桃ちん先輩は2本使うはず・・紅葉の鉄扇は覚えてる。

意外と重いんだよな。


「鉄扇を使う生徒もいるんだねえ。」


「神楽から来てる知り合いなんだ。刀でも十分強いんだけど得意なのは

 鉄扇だね。」


「まさか鉄扇も使えるなんて言わないよね?」


「さすがに鉄扇は使った事ないよ。」


桃ちん先輩のだから桃の花と天狗の柄を入れておこう。

丁度ミナミも来たので大太刀の制作を手伝ってもらう。

作ろうとしている一文字は太くて重いからね。


「ミナミ、手伝って。大物打つから。」


「はい。」


「これから打つのは一文字という大太刀。普通のより長いんだ。」


「長刀とは違うんですか?」


「長刀より太いんだよ。」


本当は玉鋼で打ちたいところだが、それだと普段使いができなるなる。

やはりゴブアンで打とう。金剛のサーキットで近い感じまで持ってくか。

錬金術でだいたいの成形。ミナミに指示を出しながら僕もポイントは叩く。

よし、こんなもんだろう。研磨はミナミに頼み、その間に柄と鞘の用意。


「出来ました、チェックお願いします。」


「ありがとう。」


さすがに少し甘い箇所がある。そこを指摘しながら調整。

せっかくだ彫刻も入れよう。クリスタ・・・彼岸花だな。


「すごいです!」


「そう?ミナミも錬金術を覚えれば出来るよ。」


「精進します。」


完成した。銘は入れないが玉鋼で打つ時がきたらそれにはリコリスと入れよう。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ