PUNCTUATION MARKS
昼食後はそれぞれのんびりと思い思いの時間を過ごす。
ザイルは湖へ水中散歩をしに。スズメはハンモックに揺られながら読書。
僕はFクラスに配るサバイバルキットの構想を練る。
オマタクラブの連中は大丈夫だろう。という事は新入部員のも含めて10個
くらい作っておけばいいか。
内容は美味いレーション、水、完全回復薬、金網、火を熾す道具、結界杙。
念の為、テントと寝袋とマット。こんなもんかな。
「カエデ。悪い顔してますから言っておきますが、与え過ぎは彼らのために
なりませんよ。」
「むう・・・確かに・・・。けど、バーサーカーの事もあるからさ。」
「軍も白国も動いてくれてるんですよね?」
「今の所、報告はないけど動いてくれてるよ。しかしなあ・・・。」
「まあ止めはしませんが、程々にお願いします。」
「了解。」 よし、程々の最高品質にしよう。
「絶対、わかっていませんね・・・。」
サバイバルナイフはミナミに、金網はアトム、レーションは優に。
水はここのでオーケー。完全回復薬は僕でも作れるがエイルに頼もう。
その他の物はブッシュクラフトでまとめ買いだ。
アイテムバッグと小型ストーブは僕が作ろう・・いかん小型ストーブを
増やしてしまった。しかし、あれは便利なのだ・・・。
後は念には念を入れて魔導銃をある程度扱えるようにスパルタ授業だ。
グフフフ・・・・。
「カエデ・・・・。まじ、わかってませんね・・・。」
「スズメ。黒竹クラブはいいとして魔導銃は使ってみた?」
「ええ、この間のキメラの時に。」
「どうだった?」
「そうですね、さすがIAという感じでした。私、銃の腕はたいした事
ないんですがマルが全て補正してくれますので全弾致命傷に。」
「うわあ・・・ちょっとぶっ壊れ性能かな?」
「正直使いどころが難しいかもですね。まあ、学園もありますしハイランダー
ギルドを相手にする時は時短ができていいってみんなで話してたんです。」
「クラスの連中もそんな感じになっちゃうかな?」
「それは無理じゃないでしょうか。結構、魔力を持っていかれますから私達
以外だと1発が限界じゃないかとエイルが言ってました。」
「1発かあ・・・。本当の意味で最後の切り札だ。」
「そうなりますね。ただ・・・。」
「ああ、そうかクラスは1人じゃない。」
「そういう事です。チームで考えれば数発撃てる事になります。」
「そうだよね。となると運用方法か・・・タルト食べる?」
「もちろんです。」 あっ、レーションの中にケーキも入れよう。
ザイルも戻ってきてタルトとコーヒーでおやつ。
「美味しい!カエデ、100個注文します!」
「パティシエじゃねえから!まあ作るけど・・・お金はいらないから
サバイバルマニュアル作って。」
「お任せを!」
このサバイバルマニュアルはマチルダ先輩の猛烈プッシュにより書籍化。
大ヒットし、くしくもスズメは作家デビューする事となる。
「この湖すごいですねえ。中に街がありましたよ。」
「えっ?」
「知らなかったんですか?」
「知らない。けど、オーケー。」
「いんですか?」
「別に構わないよ。響さんや刑部が把握してるでしょ。
水中じゃなきゃ生活できない人達も居るだろうからね。」
「お肌に良い化粧水が売ってましたので、思わず買ってしまいました。」
「詳しく!」
スズメとザイルは水中の街へ突撃していった。
さてと僕は昼寝しよう。おやすみなさい。
ふぅ・・・良く寝た。ここの環境は昼寝のためにあるな。
スズメもザイルもいつの間にか戻ってきていてハンモックで昼寝していた。
フフ、たまにはいいか・・・。
さすがに今夜はみんな無国に戻ってくるだろう。
2人を起こし屋敷に戻る。
スズメが寝ぼけて小さいフェニックスをぶっ放してきた。
ドウン!ふぅ~危な~久しぶりにホーンを使ったよね。
「す、すいません。アトムかと・・・。」
「いや物騒だね。帰るよ。」
屋敷へ戻ると皆が帰ってきていた。夕食で食堂へ。
シュリ叔父さんとヒカミはシェフの恰好をしていた・・・・。
神の料理人とほぼ神とその師匠バウンズが作った夕食はやばかった。
幻の食材でもみつけたんだろうか?
「シュリ、レア食材でも見つけたのか?旨すぎる。」
「いんや、普通の食材だ。レアな物は一切使ってない。」
「まじか・・・この鶏肉みたいな物もか?」
「普通にスラッガーバードの肉だ。ダンジョン産の。」
「そうなの?ヒカミ。」
「はい、ガーネットのダンジョンへ行きましたが浅い層の食材フロアです。」
「それでこれか・・・・。」
「俺もヒカミちゃんも基本が大切なのは知ってるし実際、その部分で手を
抜いた事はない。だが師匠はさらにその上の次元だ。」
「私、目から鱗が落ちました。レア食材も大事ですがどこにでもある普通の
食材をいかに美味しく料理するか・・。料理人として1から出直します。」
「そこまでー!」
「ヒカミちゃん、俺もだ。」
「いや、宗主だから!」
「そこはボタンが各国を見て来てくれた。」
「色々、見て来たわよ。面白かったわ。神楽に近い感じだと朱国かしら。
朱雀様に封印術を学ぶのもいいんじゃないかしら?なにしろ清春お爺様の
師匠ですもの。」
「師匠がスズメちゃんの話をした時、デレデレで背筋が凍ったよ。」
「農場も凄かったねえ、あの規模でロスがあまりないってのも驚いた。
ビーさんと母上が農場を1つ潰して焦ったけどね。」
「オホホ・・・。久しぶりに本気とかいてマジでした。レイピアの会の皆さん
に自慢できます。」
「学校も凄かったぞ。生徒はもちろんだが教師陣のレベルの高さが
尋常じゃない。」
「文武両道とはまさにあれね。カエデちゃん、皆と話したんだけどベル達を
ここの高学に通わせたいの。大丈夫かしら?」
「一応、試験があるけど3人なら大丈夫じゃない。本人達の意思は?」
「そうね。まずは見てもらいましょう。帝都の学園だと3人はトップクラス
だと思うけど、ここだと全員が同レベルだからいい刺激というか勉強に
なるんじゃないかしら。私も通いたいくらいよ。」
「そんなレベルが高かった?実は行った事がないんだよね。」
「そうなのか?イカルガ様の銅像があったぞ。」
「まじ・・・よし!今すぐ壊してくる!」
「やめろ!」
「カエデちゃん、全てが参考になったよ。急には無理だろうけど少しでも
近づけたいと思ったよ。」
「僕は何もしてないんだけどね。それぞれの国の王が優秀なのかな。」
「それもポイントだね。やっぱ貴族制みたいな階級制度は足枷でしかないね。」
「それはそう思うよ。」
「クロス達にも見てもらわないと。」
「父さん、クロ兄達の結婚式ってもう間近だよね?」
「うん、来月だよ。野外研修がおわった後くらい。」
「了解。」
父さん達は帝都に戻った。明日から母さんと2人、出張だそうだ。
モンスターの活性化が予想以上に激しいらしく、おそらく魔王が沸いてる
との事。やれやれ・・・。それに対応するために各国と連携が必須らしい。
バート叔父さん達もガーネットに戻った。学校を立ち上げるために
やる事が目白押しだそうだ。シュリ叔父さん達も明日から都につめるそうで
今回はボタン先生も同行する。さすがに大人は忙しい。
清春爺ちゃんとツムギ婆ちゃんもさすがに宗主が不在になるので神楽に
居なきゃいけない。まあ、いつでもこれるからいいだろう。
さて、明日から僕も学園だ。
「みんなはどうする?」
「こちらから学園に直行します。」
「了解。エイル、完全回復薬って10個くらいある?」
「ありますよ。お高いですが。」
「買うよ。」
「まいどー。」
「本気でサバイバルキットを作る気ですね。」
「もちろんだとも。ザイル、キャンプ道具1式を10セットキープして。」
「わかりました。」
女性陣は温泉へ。
僕は少しガティックブラスターに慣れておこう。
ドウン!ドウン!ドウン!う~ん、いい感じー。
野外研修の時はこれをメインアームにしよう。
温泉に入って寝よう。おやすみなさい。
おはよう。ランニングと素振り。今日から学園だし棒を振っておこう。
モップ的なバランスの棒だ。これで掃除のおじさんに怒られずに済む。
「本格的にモップマスターになるんですね。」
「いや~学園だとこれが1番安全だからねえ。」
「黒竹も使えますよね?」
「使えるけど鉄製は危ないから、折れるくらいのほうがいい。」
「成程。」
「今日は午前中に表彰式でその後祝勝会?」
「そうです。まあ祝勝会といいましても美味しい昼食をみんなで
食べよう会ですかね。」
「子供だからね。」
朝食を食べクラブハウスへ転位。
「お早うリング、今日はよろしくね。」
「お早うございます、カエデ様。祝勝会の準備はお任せ下さい。」
リビングに行くと既にみんな集まっていた。
ジュリもミナミが連れてきたようだ。
「みんな、紹介するよ。1年Gクラスのジュリ・タイム。彼女は神剣スレイズ
の所有者だ。」
「み、皆様、ジュリ・タイムです。なるべくご迷惑をかけないよう努力します
のでよろしくお願いします。」
「ああ、よろしく。一応、部長のシーゲルだ。」
「そんなに緊張しなくて大丈夫ですよ。ファントムのギルマスをやらせて
いただいてるキリコです。」
「他のみんなはそれぞれよろしく。教室へ行こう。」
ニング先生が来た。
「諸君、お早う。今日の午前中は表彰式だ。色々あったが代表チームは胸を
張っていけ。その後は祝勝会だと思うがはめははずすなよ。
シーゲル。」
「はい。明日から通常に戻る。まあ何かと変化もあると思うがそれぞれ対処してく
れ。クラスとしては来月の野外研修へ向け準備に入る。明日の魔導の時間は
サバイバルのオリエンテーションにしてもらった。大将とザイル頼む。」
「わかった。」
「わかりました。」
「よし、じゃあ会場に移動しよう。」
全校生徒が集まると中々壮観だな。おっ、雷帝と聖女が来てる。
帝宮に近いからな。
うちの代表チームはアトム以外カチンコチンだ。
例によって雷帝のカッコイイ挨拶があり優勝と準優勝チームが檀上に。
カーミラから武道大会の寸評が話され上級生がはっぱをかけられる。
優勝も準優勝もどうであれ1年生クラスだからな。
その後、ベル生徒会長から運営スタッフ、キメラの時に活躍した生徒達に
お礼が述べられメインイベントのバッチの授与。これは僕も後で聞いたのだが
制服の襟にはクラスバッチが付けられている。その下に授与される金バッチを
付けるそうだ。準優勝は銀のバッチ。
個人的には付けたいものではないがカッコイイとは思う。
雷帝自ら付けてくれる。代表チームの顔が蒼白だププ。
んっ?他のクラスの雰囲気が変わったような・・・。
「計画通りじゃないですか?」
「この感じって・・・。」
「あれじゃないですか?Fクラスでも優勝できるならって・・・。」
「フフ、まあ精々頑張り給え、若人よ。」
「ですねえ・・・。」
無事、表彰式も終わり昼食を兼ねた祝勝会だ。ちなみにAクラスは学園のそばの
カフェを雷子が貸し切って祝勝会だそうだ。アカリが「ただ飯、ただ飯。」
って言ってた。いや、アカリも十分にお嬢様だからね。
クラブハウスにFクラスが全員集合。ゼルダが代表してあいさつ。
「みんなのお陰で優勝できた、ありがとう。僕にとっていや代表みんなにとって
変わるきっかけになった大切な期間だった。僕達は今年の大会で引退する。
来年は新たな代表のサポートにまわりたい。オマタクラブが僕達にしてくれた
ように。」
早くも引退宣言か。まあ、それもよかろう。全員が代表として大会を経験する
のもいいだろう。ヒカミと優が考えてくれた昼食も当然、絶品だ。
「ボルタ、ママとパパは帰ったもか?」
「ああ、カエデ達によろしく伝えてくれって。」
「そうか。」
「俺はギルドを頑張るよ。華様達が引退するまでにギルドは大丈夫って
思ってもらいたいから。ファントムもあるしな。」
「・・・ボルタ、何か悪いもんでも食ったか?いや、優がそんな事・・・
わかった!食い合わせだ!」
「違うからな!料理は最高だ!」




