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ACADEMIC LIFE  作者: 一聖
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BIG COUNTRY

夕食まで少し時間があるようなのでのんびりする。


「カエデ、とてつもない規模ですね。」

「いや~、いつの間にかって感じでさ今は6つの国から出来てるんだよ。四聖獣そ

 れぞれの国と鈴音の武具の国。それと響さんの国だね。もしみんなここに屋敷

 を持つ時は響さん国になるかな。神獣や妖怪の国だから。ああでも職人でもある

 から玄さんの国かも。」

「必要ありませんよ。この大きな屋敷で十分です。」


小梅達も頷いている。そうだよねえ・・・ここでっかいんだよねえ。


「了解。部屋は用意してもらうから。ラスプ、お願い。」

「承知しました。」


「カエデ、森はあるのか?」

「あるよ、コロボックル達が管理してくれてる。」

「色々、見て回りたい。」

「もちろんいいよ。みんなのお陰で独立稼働できるようになったんだから

 いつでも来て。」

「うむ、楽しみだ。」


「案内。」

「白華、案内してくれるの?」

「うん。」

「よろしく。」 白華は子供が大好きだ。


「カエデ、私は響様にお会いしたいのですが。」

「了解。ラスプ、誰かに頼んで春さんを響さんに。」

「承知しました。夕食の準備が出来ました。」

「ありがとう、すぐ行くよ。」


この屋敷の料理長はバウンズという大男。元Sランク冒険者だ。いや、今も

現役だ。いわゆるグルメハンターというやつだね。食堂に行くと神刀達も

戻ってきていた。結構な大人数だ。


「カエデ様、今夜は珍しい食材はありませんが腕にのりをかけて作りました。」

「全然へーきさ、匂いだけで旨いのがわかるよ。」


パチン、バウンズが指を鳴らすと部下の人達が一斉に料理を運んできた。


「うまうま。」

「はい~。」

「うむ。」

「これは・・美味しいですね。」


神刀達も「美味しいわ。」などと話している。味、わかるのかな?


「それにしてもフッちゃんもケンちゃんも女の子だったんだねえ。」

「カエデはん、刀に性別はありまへんがな。」

「そうかもだけど、見た目?」


「カエデ、箱庭はすごいわねえ。屋敷が至れり尽くせりで快適なの。」

「良かったよ、ドラちゃん。」


「食事も飲酒も初体験ですけど、美味しいと感じられるのは何故でしょう?」


「ここはそういう所です。外の理とは違う理の中です。」


「屋敷に案内される時、市井の人達を見たけど全員がとんでもない強者の

 雰囲気を纏っていて正直びびりました。鈴音さんがおっしゃっていた事は

 本当なんだと。」

「まあ、ここに住んでる連中はいわゆる人外の者達だからねえ。今の僕なら

 最弱だよ。」

「カエデが?まさか!」

「いやいやミズちゃん。全盛期ならともかく11歳の男子じゃね。」


「カエデはん、タケがイカルガより強いって言ってましたわ。」

「そうなの?」


「カエデ、相変わらず鬼のように自己評価が低いですね。IA達も子供とは

 思えない能力です。」


「デル、すごい・・・。」 白華がデル君を褒めた。


「だってさ。」

「い、いや~、照れますなあ。動力コインですけど。」


人化すると武具ではなく家族とか仲間感が増すよね。

プチ宴会を楽しく過ごす。明日から神刀達は街とか暮らし方を学ぶそうだ。


「ラスプ、次元坊は玄さんの街かな?」

「いえ、今は朱雀の所ですね。鍛冶は止めてますから。」

「そっか・・明日、スザさんの所に行ってみるよ。」


みんなは自分の屋敷に戻っていった。ベットで寝るのが楽しみだそうだ。

さて、僕も風呂入って寝るとするか。

風呂は大大浴場で温泉かけ流し。ふぅ・・箱庭で普通に過ごせている事に

まだ慣れないな。ニイも入ってきた、黒い豆柴を連れている。


「黒百合?」

「うむ、犬化した。」


そりゃそうか・・・昔のニイを見てるようだよ。


「イチ達も?」

「うむ。」

「この屋敷は前世の僕が住んでたから色んな施設も揃ってるよ。アトリエも

 資料室もある。」

「拠点が多すぎて行ききれない。」

「そうなんだよ。まっ、僕は今帝都だしニイ達は神楽だからね。長期休暇に

 なったら全部回るつもり。」

「そうだな。」


風呂上りにアイス、これはイカルガもいつも楽しみにしていた。

春さんに似た女の子が居た。あっ、そうか・・春風か。

春風、桔梗、白百合、黒百合は生活のベースを箱庭にするそうだ、

修行というかレベルアップをしたいそうだ。鈴音と無名が面倒は見てくれる。

寝室に行くと鈴音と白華が居た。


「カエデ、飛行船の製造をするからイドを置いていって。それと、神刀達

 だけど・・・。」

「ああ、神達に繋がってるよ。ある程度は筒抜けだ。」

「どうするの?」

「どうもしないよ。別に被害はないしお願いすれば肝心の部分は黙ってて

 くれるから。無名は別ね。」

「そうねえ、無名はしばらく私と行動してもらうわ。」

「そうして。白華、実弾銃を使ってるけど。」

「知ってる。ひよっこには丁度いい。」

「人化できるの?」

「いずれできる。名前を付ければ。」

「付喪神か・・・、今は止めておくよ。卒業してからにする。」

「そう。」

「マーリンが起きたら必要な所に転位門を繋げてもらって。」

「神楽はどうする?」

「鈴音の所でいんじゃない。」

「クロノスと龍神交代は?」

「基本は放置。けど、いざって時の準備はしておいて。いい加減クロノスの

 時止めは何とかしたい。博士達に考えてもらって。龍神交代はヒカル達に

 任せておけばいいさ。」

「わかったわ。」

「僕はイカルガじゃない。今世はスローライフさ。箱庭のしくみもわかったし

 ディアナのお陰で僕なしでも稼働できるようになった。」

「そうね。」

「だからさ、みんなには末永く幸せに暮らして欲しい。」

「早くも遺言?」

「そうだね。僕は神になる気はない。今度こそ輪廻の輪に戻れるように

 生きるさ。」

「言いたい事はあるけどわかったわ。後、ヴァジュラはプロテクトが

 かかってて人化できなかったわ。夜叉が常にカエデに持ち歩いてほしい

 んでしょうね。」

「助かるよ。今の僕の力じゃ保険が必要だ。」

「そとの世界との行き来は?」

「もちろん自由。新しい住民も居るなら受け入れオーケー。」

「役所が大変ね。」

「マルクスなら文句言いながらでも、しっかりやるでしょ。」

「そうね。」

「来週は学園の武道大会なんだ。」

「ええ、既にモニターは設置済み。観戦態勢は整っているわ。」

「はやっ!」


本当に久しぶりに自分のベッドで寝た。晩年は神楽だったからね。

急展開だったけど住民達はそもそも独立した存在だし、感動の再会という

程時間が空いたわけでもない。ものすごい自然に箱庭復活。これでいい。

明日は次元坊に会わないと。おやすみ。

お早う。朝食の前にランニングと素振り。街中を走る子供集団に街の人外達

は驚いていたが、僕のわずかな魔力で王と確認できたみたいで涙を流して

膝まづいていた。や、やめてー!いかんな、街中をランニングするのは

やめよう。屋敷へ戻り素振りをしようと訓練場に行くと沢山の人達が鍛錬を

していた。


「ここに居る大勢の方達は正直、私より数段上ですよ。」

「そうだね。この屋敷で働いてる人達なんだけどね・・・。」


小梅、イチ、ニイはそんな強者に突撃していった。若いって素晴らしい・・。

僕は朝っぱらから疲れたくないので隅っこの方で素振り。

ふぅ・・、周りの覇気に当てられて力んじゃったな、カエデ反省。

バウンズ達が作る朝食ももちろん極上だ。食べ過ぎ注意。


「昨日も言ったけど僕は次元坊に会ってくるよ。」

「次元坊とは?」

「ボルタの使ってる鬼丸の作者だよ。自分が妖怪だって爺さんになるまで知らなく

 てね。普通に刀鍛冶をしていたんだ。爺さんになってだいぶ経っても死なない

 からこれはおかしいってなって気づいたんだね。」

「それは笑ってもいいもんなんでしょうか?」

「ワラウ。」

「はい~。」

「笑うな。」

「ゼルダの剣の改良を頼みに行ってくるよ。」

「私は響様にお会いしに。」

「俺達は玄武様に挨拶してくる。」

「了解。白華が案内してくれるから。」

「イド君、鈴音達に協力してあげて。」

「かしこまりました。」


さて行こう、小型ジープで行く事にする、カモナが運転で僕がナビ。


「カエデ様、この街はいえ国ですか・・全く次元が違います。」

「そうだねえ。外との出入りは自由にしたけどほとんどが災害級の連中だから。」

「それでも、あえて自由に?」

「外の世界はある意味過渡期だからねえ、奇跡も必要さ。それを起こせる

 連中だよ。」

「そういう事でございましたか。ちなみにレイピアの達人は?」

「居るよ。ビーという奴で普段は野菜を作ってるんだ。スザさんの所はこの国の

 食料をまかなってるんだ。そこに居るはず。」

「お会いしたいのですが、よろしいでしょうか?」

「もちろんだよ。1の日の朝に婆ちゃんを迎えに行くからそれまでは自由に。」

「ありがとうございます。」

「んじゃ、先にビーの所に寄っていこう。」


しばらくジープを走らせるとスザさんの国に着いた。街は姫の帰還でお祭りだ。

それを迂回して大農業地帯に向かう。


「ここだよ、行こう。」

「はい。」


「お~い、ビー!居るかい!」


「あら、カエデ。」


「お早うスズメ。ビーに会いに来た。」


「ビーさんなら畑ですね、呼んできます。」


「大丈夫、それには及ばない。」


「イッカルガ様ー!」 まさにビーは飛んできた。天使族だからね。


「スズメ嬢ー、イカルガ様どっこー!」


「ああ、ビーさん。カエデならそこに・・・。」


「えっ?このしょんべん小僧?」


「誰がしょんべん小僧だ!とっくに卒業したわ!」


「まじでこのチンチクリンが?」


「誰がチンチンクリンだ!」


「チンチンクリンなんて言ってないわよ!でも、この魔力は・・・

 イッカルガ様ー!」


「どわー!」


思いっきりビーに抱き上げられクンカクンカ匂いを嗅がれた。


「全く騒々しい・・・何かと思えばカエデか。」


「い、いや~スザさん久しぶり・・・助けて・・・。」


「おい、ビー。離してやれ顔が青くなってるぞ。」


「えっ?キャー、しっかりしてー!」


いや、お前のせいだろ!にしてもビーは相変わらずだな。


「ふぅ・・助かった。所で朱雀親子は何してるの?」


「朱雀親子、言うな!」


そう言いながらスザさんはニマニマしている。まじか・・・付き合いは長いが

こんなだらしない顔は初めて見る。


「お父様に農場の案内をしてもらってました。屋敷にお爺様とお婆様も

 いらしてて、ちょっと・・・。」


「えっ、エルとアフロディーテも来てるんだ。ご愁傷様。」


「全くです、特にあのばばあ・・・失礼、お婆様に美をさぼってるとしかられ

 ました。」


「うむ、確かに・・・今のままでも十分可愛いが、本来のポテンシャルを隠して

 いるからな、お前のせいで。」


「何で僕の所為なんだよ!親馬鹿!」


「なにをー!」


「あの、ビーさんに用があるのでは?」


「そうだった。ビー、レイピア使ってる?」


「使ってるわ、農作業では使わないわね。」


「知っとるわ!そうじゃなくて、仲間がレイピアを使うんだよ。」


「仲間?私以外のレイピア使いがいると?」


「初めましてビー様。カエデ様の執事を務めさせて頂いておりますカモナと

 申します。」


「ほう・・・あなたがレイピア使いなの?」


「左様でございます。若輩ではございますが是非ご教授願えないかとカエデ様

 に懇願したしだいです。」


「良いでしょう。イカルガ様の側近にレイピア使いは2人はいりません。

 勝負です。」


「ビー、話聞いてた?勝負じゃなくて教えてって言ってるじゃん!」


「カモナと言いましたね、胡瓜に水をあげますのでウォーミングアップして

 待ってて下さい。」


「かしこまりました。」


「ちょっとお、スザさん!」


「あきらめろカエデ。ビーはほら、あれだから・・・。」


「馬鹿だった・・・。カモナ、怪我しないでね。」

「かしこまりました。」


「スザさん、次元坊に会いに来た。」


「やつならトマトの収穫をしている。」


「行ってみるよ。」


「ああ・・・カエデ、その・・なんだ、ありがとう。」


「ふふ。たまに清春爺ちゃんにも会いにいってあげて、喜ぶよ。泣いて・・。」


「清春はすぐに泣くからな・・・。」


「そんじゃ、よろしく。」





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