THUNDER BEAST
僕、キリコ、ザイルの3人でガンナーズギルドへ。
僕とキリコは既に登録済み。ザイルは学園生なので冒険者ギルド同様仮ライセンス
がでる。ガンナーズギルドにもランクがあり僕とキリコはSランク。
「私、ガンナーズギルドに行くのは初めてです。」
「私もです。」
「ズームさんがギルマスで職員の人もブラウニーが多いよ。」
「ブラウニーの人に見えない設定って・・・。」
「設定言うな!僕も気になってワイズに聞いた事があるんだけど、僕達と絡んで
種族レベルが上がってるそうだよ。」
「成程。」
「着いたよ。」
「おお・・・冒険者ギルドと違いますね。」
「歴史も浅いし、まだ新しいからね。」
受付でライセンスを見せ、首から提げるカードを渡される。これをかけていると
施設が自由に利用できる。
「学園生もちらほら居ますね。」
「ズームさんの教え子とかじゃない?ここでも教えてるしね。
施設を見学しよう。」
まずは修理工房。ここで生産はしてないが修理はできる。
「忙しそうですね。」
「中には乱暴に扱う人もいるから。最近、体術を使う人も銃を使い始めててね。
ガンカタっていうんだけど。それだと銃の消耗が激しいんだ。ザイルはそれも
ありかもね。」
「ガンカタ・・・是非学びたいです!」
「もしかしてカエデは使えるんじゃないですか?」
「使えるよ。けど、好んで超近接戦闘はしないから。」
次は射撃場。
「広いですね。」
「ライフルとかもあるからね。うちだとシゲさんエイル、僕が使ってるね。
ただライフルは長距離から撃てるからさ、暗殺とかに使われやすいんだ。」
「怖いですね。」
「うん、だからライフルは厳重に管理されライセンスの他にも色々、試験とか
身辺調査が行われる。」
「それをクリアーしないと使えなんですね。という事は3人はクリアーしてる?」
「いや、僕達はグレーだね。ギルドが出来る前から使ってるしシゲさんやエイルは
ダンジョン以外じゃ使わないから。」
さて、いよいよ本命の売店だ。
「ほとんど実弾銃ですね。」
「うん、授業の時も言ったけど弾丸の精製以外で魔力は使わないから魔法が
不向きな人も使えるんだ。ロバートさんとズームさんが共同で開発してるし
シゲさんも開発を手伝ってるよ。」
「ピジョンが無いです。」
「あれはキリコのワンオフで僕が作ったものだよ。」
「ウフフ、そうですか・・・。」
「キリコ、嬉しそうですね。」
「まあ・・・。」
「う~ん、魔導銃はやっぱりアクセサリーな感じか・・・。」
「彫刻は綺麗ですが、これはちょっと・・・。」
「聞いてみよう。」 スタッフの人に聞いてみる。
「すいません、魔導銃の素体は売ってないんですか?」
「そうですねえ、魔導銃はオーダーメイドがほとんどですから。」
「という事はオーダーは可能ですね?」
「もちろんです。」
「わかりました。では素体を30丁お願いします。」
「えっ!30丁ですか?」
「はい。」
「ラ、ライセンスはお持ちですか?」
「はい、これを。」
「ガーネット家の!」
「ええ、まあ・・・。」
「さ、最優先で作らせて頂きます!」
「ありがとうございます。来週4の日に使いたいんですが可能でしょうか?」
「もちろんでございます。3の日には必ずお届けします。」
「助かります。」
素体自体はそれ程高価な物ではない。むしろ、サーキットや魔石、彫刻の方が
高い。金貨300枚を即金で支払う。
「私も実弾銃が欲しくなりますねえ。」
「すいません、ガンカタ用の銃ってあります?」
「あっ、はい。店頭に出してませんがございます。少々、お待ちください。」
箱を2つ。ガンカタの基本は2丁銃だ。
こ、これは・・・べリオン。なんとマニアックな・・・。ごつい・・・。
「おお、いかしますねー。」
「では、これも。」
「自分で払います。」
「いいよ、探偵社からの支給品だ。」
「ありがとうございます。」
ガンナーズギルドをギルドを出て、茶をしばく。
「ザイル、べリオンを預かる。ザイル用に強化するよ。」
「お願いします。」
「ザイル・・・また成長しましたね。衣替えです。」
「す、すいません。」
「ウィプスのロッドは使ってるの?」
「はい、魔法を使う時は。なしで魔法を使うと制御が難しくて・・・。」
「そうなんだよねえ。」
「剣と大鎌は父様に習ってます。父様が言うには私は剣より大鎌の方が
相性がいいそうです。」
「なんかやばくなってきてない?」
「いえ、私なんか皆さんに比べればまだまだです。」
「い、いやあ、そんなに頑張らなくても・・・。」
「嫌です。」
「はい。」
「ザイル、前に言ってた従魔は?」
「もらいました、タカシ。」
ボンッと茶色の毛玉が出て来た。タカシって・・・。マルチーズ?
タカシが何故か僕の頭によじ登ってきた。これじゃあ僕がアフロの人じゃないか。
隣のご婦人がコーヒーを吹きだしている。
「ザ、ザイル・・駄目です・・耐えられません、アハハハ!」
「わ、私もです・・・アハハハ!」
「ちょ、ちょっとタカシ、降りてよ。」
「やだ。」 喋れんのか、コイツ・・・。
しょうがないので、降ろそうと手を伸ばす。バリ!
「あばばばば!」
「す、すいません!タカシは雷獣です。」
キリコは更に笑っている。ザイルがやっと降ろしてくれた。
ふぅ、良かった・・・。んっ、何だ?キリコの笑いが止まっておらん。
隣のご婦人も大笑いをしておる。
「ザイル、僕の頭どうにかなってるの?」
「申し訳ありません!クリクリに・・・アハハハ!」
「まじ・・・ちょっとタカシ!どうしてくれんの!」
「唾でもつけとけ。」
「やだよ!」
「カエデ。」
「何だよ!」
「ケーキ食べたい。」
「わかったよ!」
タカシはケーキをとても旨そうに食っている。可愛いから許そう。
「はぁ・・・直るかな?」
キリコとザイルと隣のご婦人は笑い過ぎてぐったりしている。
「帰るよ。」
「は、はひ。」
「明日、筋肉痛ですよこれ。」
「知るか!」
キリコを屋敷まで送り、ワイズ邸へ。
「ただいまー。」
「お、お帰りなさいませ・・・。」 ワイズが笑いをこらえている・・・。
「僕は久遠島に行くよ。ザイルは?」
「エイルが戻り次第、一緒に北の国へ。」
「エイルもマッハに何か習ってるの?」
「サンボですね。」
「サンボ・・・まあ確かに軍隊格闘術ではあるけど。べリオンはクラブハウスで
渡すよ。」
「申し訳ありません。」 久遠島へ。
「ばんわー、紅緒さん。後で夕食お願い。」
「し、承知致しました。」 紅緒さんも笑いをこらえている・・・。
アトリエにいってべリオンの強化と調整をしてしまう。
ボディの色が黒なんだけど、シルバーとかの方がいいかな?念話で聞く。
「ザイル、ちょっといい?」
「はい、大丈夫ですよ。」
「べリオンなんだけどさ、シルバーの方がいい?」
「可能であれば艶消しのシルバーがいいです。」
「了解。」
渋いな、けどカッコイイ。1度分解して細部をチェック。歪みとかはないけど
素材がなあ・・・。INOXで作り直した方がいいかな?神銃になっちゃうけど
ザイルは神だし問題ないだろう。これは黒に戻して僕が使おう。
このパーツで型を取ってしまう。銃口の所のアゴはもう少し長くしておくか。
INOXを流し込んでっと、冷えるまで時間がある。外でも眺めてボーっと
しよう。ああ、庭に癒される・・・明日、採取の後キャンプだな。
小梅に連絡しておこう。
「小梅、明日の夜キャンプするけど来る?」
「行く。」
「みんなにも聞いて。」
「うん。」
少しして小梅から連絡が来た。
「行くって。」
「じゃあ明日夕方くらいに来て。」
「わかった。」
銃を組み立てようか思っていた時、紅緒さんが呼びに来た。
食堂に行くと、先生、久遠、テッカイが居た。
「テッカイ、久しぶりー。」
「おお・・おっ!イメチェンか?」
「プ、ククク・・クリックリじゃない。」
「斬新な髪型だな。」
「はぁ・・まだ直ってないか・・。ちょっと電撃を食らってさ。」
「唾でもつけとけ。」
「やだよ!」
海鮮鍋だ、いいね!
「そう言えばテッカイ、弟子に会ったよ。」
「んっ、テッサイか?」
「そうそう。」
「まだ生きてたんだな。」
「生きてるよ!瓢箪、大切にしてるよ。」
「そうか・・・。」
「カエデ、学園はどう?」
「う~ん、可もなく不可もなく?」
「何それ?」
「いや、自分のクラスの子数人としか話してないから。」
「つまんないわね。あるあるの絡まれたりしないの?」
「移動するときはなるべく姿を消してるから。」
「陰キャじゃない!」
「陰キャ言うな!」
「友達できんぞ。」
「いやまあ、学食の改革をしたり銃の講師やらされたり学園の問題に対処したり
はしてるよ。」
「・・・・普段通りじゃない。」
「・・・・そうだね。僕達をFクラスに入れてもらう条件だったんだ。」
「暗部ね・・・。」
「・・・・そうだね、まあ楽しくやってるよ。」
「ならいいけど。」
美味しい夕食を頂き再びアトリエへ。ザイルの銃を組み立ててしまおう。
おお・・・カッコイイではないか。赤髪のナイバデのザイルに似合いそうだ。
黒も組み立てる。よし、風呂入って寝よう。明日は採取だー!
朝起きてランニング。動物達は普通に喋るので挨拶しながらだ。
僕が走ってるとかなり大きくなったクマの姉妹が来て一緒に走るのも恒例だ。
「お早う、雅、日向。」
「「お早う、カエデ。」」
2人は最近、先生に体術を習ってるそうだ。
クマの親子と言えば蜂蜜なんだけど、先生が蜂蟻達と協力して沢山蜜がとれる
花を作った。久遠島は年中花が咲く気候でものすごい量の蜂蜜がとれるように
なった。旨いんだよね。ビストロもその蜂蜜を使ってるしパティスリーにも
卸している。基本、自給自足なのだが将来何が起こるかわからないので
売上は久遠島のみんなの為に紅緒さんに管理してもらっている。
ランニングの後は祠に参拝して素振り。いつの間にかみんなも来てて久遠に
素振りを見てもらっている。僕はべリオンが手に入ったので久しぶりにガンカタ
をやってみる。おお・・・転生してから初めてやったが身体は覚えているものだ。
あれ?みんなこっちを見てる。
「カエデ、何ですかそれ?」
「えっ、ああガンカタと言って2丁拳銃の格闘術だよ。」
「私も覚えたいです。」
「どうなの?久遠。変なクセがつかない?」
「キリコはアークとテッコウに体術も習ってるから平気よ。」
「了解。じゃあ、時間がある時でもいいかい?」
「はい。」
みんなで朝食を食べ、それぞれの休日に突入。
諭吉、キリコ、ヒカミ、スズメはルーン砂漠の先の海に修行と海産物を採りに
行くそうだ。念話で。
「諭吉、よろしく。」
「わかってる。」
うちの女性陣は規格外で鬼強い。だが、僕は何だかんだで諭吉がこのチーム
最強だと思っている。シゲさんはカスミと空島デート。マキナの所で
オートマタを造るそうだ。将来、カスミとリナの揉める光景が見える。
「シゲさん、御愁傷様。」
「何が!」
「よし、笑君。採取に出掛けよう。」
「おう。」 昼は紅緒さんがお弁当を用意してくれた。
センナは海沿いではなく森の奥にあるそうだ。乾生林とか砂地じゃないんだ。
笑君に案内され森の奥に進む。最近、帝都に居ることが多いせいか緑が目に
染みる。途中、キャンプに最適な場所を見つけた。
「ここいいな、今夜のキャンプはここにしよう。笑君もどう?」
「いいな。」
そこから更に奥に進むと突然視界が開け、所々にセンナが生えている。
「ここだ。」
「森の奥の乾生林・・・不思議だね。」
「まあこの島全体が不思議だからな。」
「ちがいない。」
僕達は手の平サイズの苗を探す。中々見つからなかったが3株ほど見つける事が
出来た。問題はここからだ、センナの苗は幹の真ん中が膨らみ下へ行くほど
細くなっていく。慎重に採取しないと折れるし運ぶのも気を使う。そっーと
周りの土ごと掘り起こし、最近マーナに作ってもらった採取ボックスに収める。
種が結構落ちていたので10粒ほど採取。
日本に居た時センナの播種は何回かトライしたのだがことごとく失敗しトライする
のをやめた。硬い殻に覆われていて、そいつを突き破らないと発根も発芽も
しないんだよね。今回はどうかな?新鮮だと思うんだ。
「笑君、新鮮な種も手に入ったし急いで帰って植えよう。」
「おう。」
笑君が肩に飛び乗る。転位でサンルームへ。




