STAND BY
「やだ!カエデ絡みなら嫌な予感がする。」
「ははは、勘のいい子は嫌いだよ。報酬の他にスリル専用の銃を2丁付けよう。」
「クッ・・・、内容は話せるのか?」
「話せるよ。その銃にも関わる話だし射撃場に行こう。」
射撃場に行くと女性陣が練習をしてた。精が出るね。
「なんかギルドの射撃場により迫力あるな。」
「みんな登録してるし、中にはSランクガンナーも数人いるからね。」
「まじか・・・。」
「まあ、気にせずいこう。まず銃はこれだ。」
「おお・・・かっこいい。ロングバレルか・・・。」
「だろ?黒い方がナイト、シルバーの方がコズミック。バンパイア専用銃だ。」
「はっ?依頼ってまさか・・・。」
「バンパイアの討伐だ。」
「待て待て、いたいけな11歳に何を言ってるんだ?」
「バンパイアをこのナイトとコズミックで撃つ。もしくは陽炎で斬る。」
「詳しくしただけじゃん!無理だ、俺はそこまで強くないぞ。」
「僕も一緒だから大丈夫だ。それにスリルには経験しておいてもらおうと
思ってさ。」
「・・・・・わかったよ。銃が欲しいし頑張ってみる。」
「スリル・・・本気だしていいんだぞ。」
「参ったな・・・お見通しってわけか・・・。」
「撃ってみて。弾は当然、銀弾だ。」
「だろうな。おお・・・この感触・・・。」
ドンドンドン!ドンドンドン!全弾、的に命中。
「これカエデが作ったのか?ぶれが全くないぞ・・・。」
「いやいや、初見でそのロングバレルをぶれないで撃てる方がやばいから。」
「カエデだって撃てるだろ?これくらい。」
「僕も諭吉も後ろに吹っ飛ばされたよ。」
もしかしてカスールでもいける?
「試しにこっちも撃ってみて。」
「もっと大きいのか。」
「それは僕のバンパイア専用銃、カスールだ。」
ドウン!
「うわー!」 スリルは後ろに吹っ飛んでいった。
うん、まだ無理だな。
「よし、参加が決定したところで次に行こう。」
「イタタタ・・。んっ?どこへ?」
「戦闘服だ。学園のだと弱すぎる。」
「へっ?」
「諭吉、ヒカルの店の馬車わかる?」
「丁度、俺も行くところだ。」
「乗っけて。」
という事で諭吉のジープで行く。
「行った事あるの?」
「オーダーしたりしてるぞ。何しろほら使い放題だから。」
「そりゃそうか。」
ドラゴンの鱗やら爪やら使い放題だもんな。
「諭吉はバンパイアとやりあった事あるの?」
「何回かな。」
「諭吉はカスールのブラックバージョンを持ってるよ。さすがに今は吹っ飛ばされ
ないと思うけど。」
「まあな。バンパイア討伐なら俺も参加する。新しいアーマーを試したい。」
「よろしく。来週1の日の朝、事務所に来て。」
「了解。」
「思いっきり日常風!」
「スリル、神刀もってるな?」
「ああ、カエデが打ってくれた。」
「で、カエデが作った銃も持ってる。」
「ああ、ついさっきもらった。」
「そうか、ならあきらめろ。あと、本気だしていいからな。じゃないと死ぬぞ。」
「諭吉もか・・・。カエデ、僕が本気だしてないって気づいてる人って?」
「今日の召喚のテストを受けた人以外全員。」
「まじか・・・そうなると逆になんかはずいな・・・・。」
「何か理由あんのか?」
「いや特にないよ。単純にみんなが居たからさ。」
「そうか・・・学園はともかく外では本気だせ。着くぞ。」
なんと駐車場付き。店の名前は「アーミーショップ」・・・まんまやん!
中に入って驚いた。銃も売ってるしサバイバル用品や軍服もある。
だが、メインはタクティカルアーマーだ。マ、マニアック・・・。
この世界は鎧がメインだからね。忍者か学生くらいだろ。
「すいません、頼んでいたアーマーを取りにきたんですが。」
「ショウゲツ伯爵様ですね、少々お待ちください。。」
諭吉が受け取ってる間に、僕達は既製品のアーマーを見る。
どれも申し分ない機能だ。全てドラゴンの鱗・・・。まあ、値段はそこそこするが
格安といっていいだろう。
「とても学生が買える値段じゃないな。ユキチ伯爵すごいわあ。」
「鑑定使える?」
「いや、でもすごくいい物なのはわかる。」
「ここにあるの全て、ドラゴンの鱗で出来てる。」
「はっ?まじで!・・・そう考えるとこの値段は安いのか?」
「格安だね。お金の事は気にしなくていい、探偵社からの支給品だから。
怪我されても困るしからね、まあ死んでも生き返らせるけど。」
「いやいやいや。」
「すいません、試着できますか?」
「ええ、構いませんよ。」
何着か試着してフランス警察とモトクロスアーマーの間くらいの
ハードシェルタイプにした。リフレクト付き、魅了も跳ね返すだろう。
「じゃあ、これ下さい。」
「えっ。」
「ああ、お金ならあります。」
「金貨150枚ですが・・・。」
「はい。」
「!少々、お待ちください!」
「刀、銃、アーマー。全部用意してもらったんだが、いいのか?」
「いいよ。探偵社の仕事を手伝ってもらうし、自分でギルドを作るまで一緒に
ダンジョンに行けばお金は手に入る。」
実はもう一つスリルをサポートする理由があるのだけれど、それは伏せておこう。
「よし、準備オーケーだ。僕はクラブへ戻るよ。
諭吉、スリルを送ってあげて。」
「了解。スリル、うちで飯食ってけ。」
2人を見送ってクラブへ転位。リオンにエストックを渡さないとね。
「ただいまー。」
「お帰りなさいませ。」
「リオンは?」
「はい、ボルタ様と食事中です。」
「僕にもお願い。」
「承知致しました。」
「お疲れー。」
「おう。」
「お疲れ様です。」
「申し訳ない。食べ終わったらエストックを渡すから。」
「お気になさらず。クラブハウスには驚いてばかりです。外からは小屋にしか
見えなかったですから。それに皆さんの強さは想像以上でした。」
「施設は自由に使って。うちの女性陣は・・・ちょっとあれだから・・。
なっ、ボルタ。」
「いや、俺にふるなよ。」
「テストもあと2日かあ、長く感じるよ。」
「明日は銃のテストだろ。何すんだ?」
「フフフ、まあ楽しみにしててくれ。」
「嫌な予感しかしねえ!」
「Fクラスは銃にも力を入れてるんですねえ。」
「そうだね。向き不向きはあるけど知識として知ってるのと知らないのでは
雲泥の差があると思ってね。」
「私もそう思います。」
「Aクラスは何してるの?」
「今は実弾銃を撃ってます。ただ皆さん、元々お強いですから頼る必要はないって
感じですかね。アカリちゃんやアリーナちゃんは楽しそうです。
あとカスミちゃんも。」
「まあ武具は自分に合ったものを使うのが1番だからねえ。休み中のクランは?」
「ほぼ休みなしだ。塔のダンジョンの攻略がメインになるそうだ。」
「泊まりも出来るか・・。」
「ファントムは塔のダンジョンを攻略中なんだろ?」
「そうだな。あそこは広いぞ、死ぬなよ。」
「脅かすなよ。」
夕食後、訓練場へ。ボルタも見たいと付いてきた。
「はい、これ。」
「ありがとうございます。」
「ボルタ、ちょっと相手してあげて。」
「わかった。」
軽く打ち合ってもらい微調整。アポロンのエストックより少し重くした。
「すげえなリオン。こんなに使えるなんて知らなかったぞ。」
「私もです。」
「たぶんアポロンが強めの加護を付けたからだよ。」
「このエストックもすごいです。」
「あと、これも付けておいて。」
「ピアスですか?」
「うん、鎧になるんだ。片方は容量はそんなにないけどアイテムボックスだから。
軽く触れてワード発動で『マテリア』だ。」
「えっ?アイテムボックスなのか?」
「ごめん、言うの忘れてた。」
「いや助かる。泊りが増えそうだからアイテムバッグを買うか悩んでたんだ。」
「ボルタはFクラスの野営セットが入ってるやつあるだろう?」
「えっ、あれ野営セット用のやつじゃないのか?」
「そうだけど、屋敷1軒分くらいは入るぞ。」
「まじか・・・でたらめだな。」
「付けてみていいですか?」
「どうぞ。」
「マテリア。」
おお・・・さすがアポロンの加護持ち。金だよ金。
アス姉とは違うが何となく太陽っぽい。
「これは派手ですねえ・・・軽いですが。」
「まあ、深部とかやばい相手の時にでも使って。そう言えばリオンはミルバート家
の屋敷かなにか?」
「いえ、うちは地方貴族ですから寮でお世話になってます。」
「そっか、じゃあこことは直結してるから。」
「えっ・・・でたらめですね。」
「そうだボルタ、新しい屋敷に転位門付けるか?」
「いやいい。ランニングを兼ねてるから。」 おお、偉いぞボルタ君。
「カエデ、私は泊まりたいのですが。」
「どうぞ。テストは大丈夫?」
「はい。私は学科で入学しましたから。」
「リング達になんなりと。」
「ありがとうございます。こちらの図書室がすごくて。」
「学園の図書館の方が沢山あるんじゃないの?」
「そうなんですが、珍しい本ばかりなんです。」
成程、スズメが監修してるんだったな。ボルタは本当に走って帰った。
さて、僕も帰るか。
「じゃあリオン、また明日。」
「はい。」
屋敷に戻りリビングに行くとベル姉達がいた。
「ただいまー。」
「お帰りなさい、カエデちゃん♡。」
「父さん達は?」
「何かのパーティーよ。」
「ベル姉達は休みはどうすんの?」
「私は月詠様のところとできれば箱庭で修行させてほしいの。母さんから
カエデちゃんの神刀のみなさんの事を聞いたから。」
「構わないよ。週末に行った時に準備しよう。」
「私は一旦神楽に戻るわ。お爺様のところで修行ね。」
「華姉は神界だね。」
「私はガーネットに帰りたかったんだけど、伯母様に捕まっちゃって・・・。」
「アリ姉も神界だね。」
「カエデちゃんはどうするの?」
「旅行だよ。徒歩で。」
「フフフ、気を付けるのよ。」
檜風呂で考え事。明日の銃のテストの後、午後から錬金術のテストか。
何すんだろ?ダンジョンの評価方法はなんとなく想像はつく。
冷たいコーヒー牛乳プハーしておやすみなさい。
お早う、朝のルーテインをこなし学園へ。実弾銃の用意をしないとなので
早めに登校。魔導銃がメインだろうから5丁程でいいか。
射撃場へ行きテストの準備。ただの的当てじゃあ面白くないからな。
「リング、出来てる?」
「はい。ですがよろしいんですか?」
「止まってる的を撃つのは、実戦じゃありえないからね。それに反撃もないと。」
「組み込んでるデータはズーム様はじめSランクの皆さんのですけど・・。」
「銃自体はパルス銃でしょ?」
「はい。」
「じゃあ、大丈夫だよ。」
うっし、準備完了。シゲさんに念話。
「準備できたからみんなを連れて来て。」
「了解。」 教官姿に着替える、何か久しぶりなような・・。
「諸君、お早う。今日のテストの内容を説明する。俺を除いたFクラス全員で
こちらの皆さんに挑戦してもらう。」
「ゴーレム・・・。」
「実際、外で銃を使う場合敵が止まっているなんて事はないし、反撃がないなんて
事もない。なので実戦に近い状態でテストする。想定は街中だ。ちなみに
組み込んでいるデータはガンナーズギルドに協力してもらいSランクの皆さんの
ものを使用している。もちろん、死ぬ事はないが当たるとかなり痺れる。
覚悟して挑んでくれ。」
「教官、質問があります。」
「許可する。」
「実戦を想定という事ですが、銃以外のものを使用するのは?」
「オーケーだ。ただ、みなが相手するのは剣士でも魔導師でもないガンナーだ。
まあその辺の意味を味わうのもいいだろう。10分後スタートする。
実弾銃は5丁借りてきたから使ってくれ。」
グッフッフッフ・・オマタの連中も居るんだ。ただデータを組み込んだゴーレム
ではないのだよ。
「ゴーレムの皆さん、準備お願いします。」
「はっ?」
ゴーレムの皆さんがいそいそとゴーレムを脱いだ。
そう今回、用意したのはラムダと円が監修してくれたオートマタだ。
「オートマタじゃねえか!」




