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ACADEMIC LIFE  作者: 一聖
10/191

COOK

「はっ?まじですか?」


「アカリ、いつもの事です。」


「ワイズ。」

「はい、ここに。」

「松月の大工忍者さん達の手続きお願い。」

「承知しました。」

「カモナ、大工忍者さん達と木材の打合せを。」

「かしこまりました。」


「エイル、学園にミスコン的なものはあるの?」


「あります。ミス学園とミスター学園です。」


「ピックアップしてる生徒達は?」


「もちろん、その候補者です。」


「エイルとキリコは甘い汁を用意してスカウトして。」


「「わかりました。」」


「甘い汁?」


「ああ、アカリ。ギャラとかミスコンのバックアップです。]


「はぁ・・・皆さんは本当に何者なんですか・・・。」


「アカリ、気にしたら負けだ。」


「諭吉、優と仕入れお願い。」


「了解、優行こうぜ。」


「はい。」


「ヒカミとスズメは学食の厨房へ行こう。」


「「はい。」」


「ザイル、錬金術でアカリデザインのサンプルを。」


「わかりました。アカリ、工房へ行きましょう。」


「はい。」


3人で学食の厨房へ向かう。


「ヒカミ、夜に優とガーネットの屋敷に来れる?」


「大丈夫ですよ。静と幸もいいですか?」


「もちろん。」


「ま、まさか・・・。」


「何かわかんないけど違うから!カレーとシチューの試食だよ。

 生徒会に食べさせるのとトップギルドに顧客になってもらう。」


「私も行きたいです。ベル様達にお会いしたいです。」


「もちろん。よし、オマタ全員呼ぼう。」


着いた。


「失礼します、料理長はいらっしゃいますか?」


「料理長?そんなもんいねえぞ。」


「今いらっしゃる方が全員ですか?」


「そうだ。何だお前ら?」


「はい、本日をもちまして私達のクラブが学食のオーナーになりました。」


「はっ?」


「あっ、大丈夫です。皆さんはそのままですので。」


3人の料理人は嫌な太り方をしてるな。


「・・・坊主、こんな所のオーナーになってどうすんだ?」


「生徒に美味しくて栄養のある料理を食べてもらいます。」


「ははは、おい!みんな聞いたか?」


「美味しくて、栄養があるだと?予算もないのに?」


「ろくな調味料もねえのに?」


「だまらっしゃい!」 ヒカミがきれた。


「・・・・。」


「皆さんは食を何と心得る!食は肉となり血になるのですよ!

 つまり生き物全ての基本です!」


「んな事はわかってる!」


「俺達は何をどうやっても旨いもんは作れねーんだ!」


「どういう事ですか?」


「俺達は元々、店をやってた。繁盛もしてた・・・。調子に乗ってたのかなあ、

 ある日、突然味覚が消えた。それでも少しの間は身体が覚えてたから続ける

 事が出来た。けど、覚えてた通りに作っても違う物になっちまうようになった。

 店は潰れ俺達は途方に暮れていた、そんな時に昔世話になった人からここの

 仕事を紹介された。味は問わないから与えられた予算でやってくれってよ。」


「3人同時に味覚障害ですか・・・。」 妙だな・・・。


「カエデ、そんな事ってあるんですか?」


「聞いた事ないよ。つかぬ事をお聞きしますが、やっていたお店にライバル店は

 ありましたか?」


「ライバルっつーか、同じ所で修行してたやつの店は同じくらい繁盛してたな。」


成程な・・・、これは・・・。この太り方も見覚えがある・・・。


「あの、ここへ来てどれくらい経ちますか?その間ディスペルは?」


「15年くらいかなあ。ディスペルは最後の望みとして受けたが駄目だった。」


「そんなに・・・。」


「皆さん、味覚が戻ったらここの料理を最高にしてくれますか?」


「はっ、いいだろう。そんな事が出来るなら俺達は一生お前に従うさ。」


「約束ですよ。スズメ、厨房全体に結界を張って、強力なやつ。」


「わかりました。」 スズメは大人バージョンに。


3人がギョッとしてる。女神様・・・・とか言ってる。


「ヒカミ、氷帝を用意して。」


「えっ?わかりました。」ヒカミも大人バージョンに。


女神様が増えた・・・とか言ってる。


「3人とも苦しいと思いますが少しの間、我慢して下さい。」


「な、何をする気だ?」


「解呪します。」


「ディスペルは駄目だったんだぞ!」


「おそらく、皆さんのそれは呪虫です。ディスペルは効かないんです。

 詳しい話は解呪してからです。スズメ、ヒカミ、でかいの出るから。」


「「えっ!わかりました。」」


僕はお札を出し、少し長い祝詞を呟き3人に飛ばす。印を結んで「空」。

六芒星が3人の頭から下へ降りる。


「ぐ、な、なんだ・・・。」


「ぐうぇあー!」


「く、苦しいー!」


「こ、これは何ですか?」


3人の身体から黒い塊がグニャグニャ出て来た。


「呪虫だ。身体の中で成長するんだ、15年も寄生してたんだ。

 ヒカミ、凍らせて。」


「氷帝!」


氷帝なら呪いも凍るだろう。よし、凍った。

再び印を結び「黄泉」、青い炎が呪虫を包む。厨房だから念入りに完全浄化。


「2人とも、もう大丈夫だよ。」


「グロかったですね。」


「あれが原因だったんですね。」


「デル君、エクストラヒール弾。」

「イエス、マスター。」 ドウン!ドウン!ドウン!


「う、う~ん・・・。」 3人とも目覚めた。


「誰だお前?」


「お前こそ。」


「何があった?」


「説明というか推測です。おそらく、3人はライバル店から呪いを受けました。

 その呪いは呪虫といって寄生型のものです。最初は小さいので気づきません。

 ですが、最終的には身体を突き破って出てきます。」


「・・・死ぬのか?」


「死にます。」


「そうか・・・味覚は?」


「戻ってますよ。ヒカミ、何かある?」


「ええ、カレーですが・・。刺激が強いですか?」


「か、かまわねえ、カレーは好物だった。」


3人はカレーを食べはじめ止まった、そして泣き出した。


「ああ・・うめーなあ・・・。」


「カレーってこんなに美味かったんだ・・・。」


「い、いや、このカレーが美味いんだ・・・。」


「そのカレーはヒカミが作り、学園の外にも売り出そうと思っています。その資金で

 仕入れをします。それと、呪いをかけた者への対応はどうします?」


「・・・いや、もういい。それよりも料理がしたい。」


「わかりました。学食は明日から改装の為休みます。その間、料理の勘を戻して

 頂きます。うちの食堂で4日間ほど働いて下さい。」


「えっ?」


「す、すまん。坊主は誰なんだ?」


「申し遅れました、カエデ・ガーネットと申します。こっちはヒカミ・アイラル、

 スズメ・スザクです。」


「ガ、ガーネット!食堂ってガーネット家の食堂か?」


「そうです。丁度、今夜学食で扱う予定のカレーとシチューの試食会をやります

 ので手伝って下さい。」


「俺達は皆様にどう恩返しをすれば・・・。」


「恩返しの必要はありません。美味しい料理を作って頂ければ、それで。それと

 カエデで結構です。こっちもヒカミとスズメでいいです。他にも今回の件に

 関わってる仲間達が居ますので夜にでも紹介します。」


「料理は任せろ!」


3人とヒカミ、スズメを乗せ大型ジープでガーネットの屋敷へ。

メイドさんに3人の部屋を頼んで早速、厨房へ。


「料理長、お願いがあって。」


「何ですか、坊ちゃん?」


3人の事と試食会の事を説明する。


「わかりました。ってクランボ先輩!」


「料理長ってマージの事だったのか・・・。」


「2人は知り合い?」


「ええ、兄弟子です。ってレンマ!コラーボ!」


「よ、よお、マージ、久しぶり・・・。」


「3人ともどこに居たんだ?師匠が探してたんだぞ!」


「す、すまん・・・。」


「坊ちゃん、何日くらいあります?」


「4日くらいかな。」


「わかりました。師匠に会いに行くぞ。」


「・・・・わかったよ。」


3人とヒカミはそのまま厨房に入った。


「カモナ、ベル姉は?」

「リビングにおいでです。」


「ベル姉、ただいまー。」


「カエデちゃん♡と・・・・。」


「初めましてベル様、スズメと申します。」


「初めましてベルよ。あなたがスズメちゃんね、超絶美人で親族会議よ。でも妙ね

 学園で噂は効かないわ。」


「はい、超絶美人とは思ってませんが目立たない様に工夫してます。」


「カエデちゃんのチームの人はみんなそう?」


「基本はそうだね。神とか眷属とかって美形だからね、

 からまれないようにしてる。」


「それでね。カエデちゃんのチームはみんなすごいけど、

 スズメちゃんもすごいわね。」


「うちの女性陣はみんなすごいよ、僕が最弱だから。ところでベル姉、お願いが

 あるんだけど。」


「いいわよ。」


「まだ何も言ってないよ。」


「カエデちゃんの頼みなら100パーセントオーケーよ。」


「ありがとう?夕食の時にカレーとシチューの試食をお願い。例の学食がらみ。」


「わかった、みんなにも伝えるわ。」


「父さん達は?」


「どうかしら、帝宮に行った日は遅いから。」


「学食は来週1の日にリニューアルオープンだよ。」


「さすがカエデちゃん♡、仕事が早いわね。」


「いや、僕って言うよりチームのメンバーだね。」


学食が長年まずかった理由を話す。


「呪虫ねえ・・・。そんな呪いもあるのねえ。」


「まあ、神格を持っていたら大丈夫だけどね。」


「15年もそんなものに・・・。」


「その分、彼らは料理に飢えてたから学食は劇的に変わるよ。レストランに生まれ

 変わるだろうね。」


「予算、ほとんどないでしょ?自腹?」


「いや、今夜の試食はそのためのものだよ。レーションみたいに売り出す。」


「あれはすごかったわね、ダンジョンに革命が起きたわ。私達は華がいるから

 あまり使わないけど、塔のダンジョンなんかは今は必須アイテムよ。」


「・・・・まいど。」


「ベル様のギルドは塔のダンジョンを攻略してるのですか?」


「私のチームがたまに行くくらいね。修行はもっぱら冬のダンジョンよ。

 スズメちゃんは刀派、剣派?」


「一応、刀派ですが。私はあまり戦う事は・・・。」


「そうなの?」


「うちのチームのアタッカーは諭吉とキリコだよ。スズメはシゲさん同様、指揮

 する方だね。」


「カエデちゃんはヒーラー?」


「いや、ヒーラーはエイルとザイルがやってくれるから。」


「ヒーラーが神ってすごいわね。じゃあ、遊撃なのね。」


「遊撃はヒカミとスズメが兼任。」


「カエデちゃんは何してるの?」


「う~ん・・・何だろ?あっ、結界担当。」


「サボりすぎじゃない?」


「ベル様、本人はどう思ってるかわかりませんが、カエデは最強です。

 私達は誰一人としてカエデの足元にすらたどり着いていません。」


「スズメちゃん・・・あなた・・。カエデちゃん、ハーレムはだめよ。」


「作ってんないから!」


「カエデ様、準備が出来ました。」

「了解、行こうベル姉。」


食堂はビッフェスタイルになっていた。チームメンバーも揃っている。

優達3人とアカリはガチガチに緊張している。まあ、無理もない。


「揃ってるね?」


「は、はひ。」


「は、はひ。」


「あまり緊張すると味がわからなくなるよ。」


「む、無理です・・・。」


「カエデって、まじボンボンだったんですね・・メイドさんの人数がすごい。」


「否定はしない、すねかじり虫だ。」


「皆さま、カレーを3種とシチューを3種用意してあります。パン、ライスは 

 ご自由に。気になる事があったらこちらに控えているシェフ達に

 お願いします。」


おお・・・3人がシェフっぽい。いや、シェフだった。

頂きます、僕は魚貝類のシチューだ。うめー!食堂がとても静かだ。

ガーネットの大食堂と少し違うところだな。


「ヒカミ、このシチューの素材ってまじで安いのばかりなの?」


「そうですよ。貝のヒモとか海老の殻とか魚のあらがベースです。」


「すごいねえ。」


「すごいのはクランボさん達です。私はほとんど何もしてません。」


「へぇ~、これは思わぬ拾い物かもね。」


メイドさん達も含めベル姉達も爆食いしてるよ・・・・

みんな、お腹壊さないでね。




 

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